腹筋(コアの筋肉)

【腹筋の種類】一覧まとめ〜腹筋とはどこにあるどんな筋肉?〜【イラスト図解でわかりやすい筋肉解剖学】

【腹筋】の分類、種類、名称、解剖学構造(起始・停止・作用・神経支配)、読み方や英語名、正しい筋トレやストレッチ方法などをまとめました。

【腹筋】とは?どこにあるどんな筋肉?

【腹筋】は名前の通りお腹周り(腹腔:胸郭下から骨盤までの間)を前後左右から覆う筋肉群で、「前面(前腹筋群)」「側面(側腹筋群)」「後面(後腹筋群)」に分類できます。

 筋肉詳細
前腹筋群腹直筋前面表層にある6パックの筋肉
錐体筋前面下方の小さな筋肉
側腹筋群腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)斜めに走行する横腹の筋肉
腹横筋腹筋群最深層でコルセットのような筋肉
後腹筋群腰方形筋「腸腰筋」と「脊柱起立筋群」の間にある腹筋

お腹周り(胸郭下〜骨盤上)には背骨以外の骨構造がありませんので、複数の腹筋群によってコア(体幹)を囲むことで、しなやかな動きを作りつつも腹部臓器を保護できる機能構造になっています。

また、腹部内圧の調整(排便や出産時など)や呼吸など生命維持機能としてや、出産時などいきむ時にも強く働きます。

【腹筋】を正しく鍛えると、「お腹を凹ませる」「バキバキのシックスパックを作る」「きれいなウエストラインやお腹の縦線を作る」「腰痛予防」「脚を細くする」「疲れにくい身体を作る」「声量を上げる」「呼吸を深める」「姿勢を改善する」など多くの人が持つ悩みを解消できます。

目的に合わせて効果的に【腹筋】を鍛えるために、腹筋の種類とそれぞれの解剖学構造を包括的にイラスト図解を使って理解(イメージ)することから始めましょう。

【腹筋】役割

【腹筋】の主な役割は、主に以下の3つです。

  • 腹部臓器の保護
  • 腹圧調整と呼吸
  • コアの運動と姿勢保持

腹部臓器の保護

【腹筋群】が付着しているお腹周り(胸郭下から骨盤の間)は、腸などの消化器官、泌尿器、生殖器など重要な臓器がたくさん収まっている空間でありながら、背骨以外の骨構造(臓器保護機能)がありません。

そのため、腹部の筋肉群が強靭な複数層の筋構造で前後左右から囲むことで、腹腔を補強して内臓を守るための壁としての機能しています。

緊張したり、危険を感じるとお腹にグッと力が入るのは、大切な臓器を守るための動物としての自然な防御反応です。

腹圧調整と呼吸

腹部内臓を守る壁となっている【腹筋】が収縮することで腹腔内の圧力を調整できますので、内臓を動かしたり、呼吸に作用したり、排尿や排便を起こしたりなど生命維持に重要な働きに作用します。

コアの運動と姿勢保持

【腹筋】は体幹(コア)を安定させて姿勢を維持したり、体幹を含む運動を行う機能があります。

【腹筋】をバランスよく強化することで、気になるウエストラインが整ったり下腹が凹むだけでなく、姿勢や呼吸が安定していることで疲れにくく安定したパフォーマンスができるようになります。

前腹筋群

前腹筋群には、「腹直筋」と「錐体筋」が含まれます。

【腹直筋】のイラスト解剖学

【腹直筋】とは、お腹前面最表面にあるシックスパックや腹部縦ラインとして意識されている魅せ筋肉のことで、「腹筋群の中でも」最表層かつ最大の筋肉としてわかりやすい筋肉なので、「腹筋」の代名詞のような筋肉でもあります。

【腹直筋】は、姿勢を保持したり、お腹(下腹やウエスト)のラインを作るほか、内臓運動や呼吸、背中(肩や首のコリ)や腰の状態(腰痛など)にも大きく影響を及ぼします。

解剖学構造を正しく理解して効果的に【腹直筋】や腹筋群のトレーニングやストレッチをすれば、憧れのシックスパック(実際は8パック)やA4腹筋など、スッキリ下腹を凹ませてウエストもくびれた綺麗な良い姿勢とスタイルが手に入り、疲れにくい身体作りや肩こり改善や腰痛改善効果も期待できます。

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【錐体筋】のイラスト解剖学

【錐体筋】は白線の両側にある三角形の小さな筋肉で、「腹直筋」と共に「前腹筋群」に分類されます。

「腹直筋」と共に腹壁を強化して内臓を保護したり、腹圧が必要な活動(呼吸・排泄・発声など)をサポートする役割があります。  

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側腹筋群

側腹筋群には、「腹斜筋(内腹斜筋と外腹斜筋)」と「腹横筋」が含まれます。

【腹斜筋(内腹斜筋と外腹斜筋)】のイラスト解剖学

【腹斜筋】は、名前の通り腹部側面(横腹)を斜めに走行している薄いシート状の筋肉で、表層にある【外腹斜筋】とその直下にあり走行が互いに直行する【内腹斜筋】の二層に別れます。

 起始停止
外腹斜筋第5(6)~12肋骨外面白線
恥骨結節
腸骨稜前半分
内腹斜筋腸恥筋膜弓
腸骨稜前部2/3
腸骨稜後端
胸腰筋膜
結合腱を介して恥骨櫛と腸骨稜
白線
第10~12肋骨下縁

腹筋トレーニングといえば、バキバキのシックスパックやお腹なの縦線を作る「腹直筋」トレーニングに注目しがちですが、【腹斜筋】を鍛えるとウエストのくびれラインが出やすくなるので、シックスパックやお腹の縦線も含めてお腹ライン全体がキレイに整い、お腹周り全体が引き締まってメリハリが出ます。

さらに、【腹斜筋】を鍛えると腹筋群の腹部内臓の位置や運動時の姿勢を安定させる効果も高まるので、下腹を凹ませたり、便秘を解消したりなど、様々な美容健康効果や斜め方向の運動のパフォーマンスや安定性を高める効果も期待できます。

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【腹横筋】のイラスト解剖学

【腹横筋】とは、名前の通り白線と直行するように横(水平)方向に走行している腹筋です。

「腹直筋」のような目立つ運動作用はありませんが、【腹横筋】はインナーユニットの側面を構成する筋肉でもあり、「腹圧を高める」「姿勢を保持する」「呼吸をコントロールする」など他の腹筋群の土台となる筋肉です。

「下腹を凹ませたい」「横腹をスッキリさせたい」「腰痛を予防改善したい」「女子らしいくびれたウエストを作りたい」「運動のパフォーマンスを高めたい」「姿勢を良くしたい」「便秘を解消したい」「安定したコア(体幹)作り(ボディメイクや運動パフォーマンス向上)」「呼吸・発声の練習」などの場合には、腹筋の中でも最深層にありコアの土台となる【腹横筋】を解剖学的に正しく理解したトレーニングをすると相乗効果を大きく高められます。

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後腹筋群

後腹筋群には、「腰方形筋」が含まれます。

【腰方形筋】のイラスト解剖学

【腰方形筋】は、名前の通り腰のあたり深層で触れることができる不規則な四角形(方形)の筋肉です。

位置的には背筋に分類したくなりますが、腹壁後面を構成する「腹筋」に分類されています。

【腰方形筋】は股関節前面の筋肉である「腸腰筋」と背骨周りの筋肉である「脊柱起立筋」群の間にあり、それぞれの機能を制御しながら骨盤の傾きや姿勢のアンバランスを調整しています。

【腰方形筋】は左右差が出やすい筋肉のひとつで、凝り固まると骨盤の動きが悪かったり(左右差含)坐骨神経痛になるケースが多くありますので、ストレッチポールなどでコリをほぐしたり、筋膜リリースを行ってから体幹をバランスよく鍛えるストレッチや筋トレをしましょう。

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腹筋群とコア機能ユニット

背骨以外の骨構造がない腹腔を囲む腹筋群は、コア(体幹)を含む姿勢や運動を考える上での機能ユニットや筋膜の繋がりにおいても重要な役割があります。

連動する、胸郭、骨盤、背骨周りの筋肉もこれらのユニットに含まれ、コア構造の一部になっている筋肉もあるので、合わせて解剖学構造を理解することで効果的なトレーニングやセルフメンテナンスができます。

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