中枢神経系(脊髄)への血流 (血管支配)と血流障害

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膨大なエネルギーを使う中枢神経への血流の仕組みとは?

脳と脊髄は、中枢神経と呼ばれ、人間のあらゆる活動の司令塔になっています。
非常に重要な仕事を24時間365日休まず行う脳と脊髄には、膨大なエネルギーが常に必要ですし、もちろん細胞の集まりですから、新陳代謝も行います。

ということは、脳や脊髄にエネルギーや酸素を運び、活動に際して生じた老廃物を運んでくれる経路が必要になりますよね。
その役割を果たすものとして最も重要なのが、血液、つまり血流です。
この章では中枢神経系のの血流のうち、脊髄への血流について解説します。

この章では、脊髄への血流の概要について説明しています。

この章を読むとあなたは、脊髄に大量の血流が必要な理由と脊髄の血管支配に関する概要について理解できるようになります。

脳の血流に関してはこちらの記事をご覧ください。

中枢神経系(脊髄)への血流 (血管支配)と血流障害

脊髄の血流

脊髄は、以下の血管で栄養されています。
・2本の後脊髄動脈⇒後索に血液供給(後1/3)
・1本の前脊髄動脈⇒後索以外の脊髄に血液供給(前2/3)

実際には、脊髄動脈だけでは、十分な血流が供給できないので、
根動脈を通して、他の血管(堆骨動脈、肋間動脈、腰動脈、仙骨動脈など)から血流を得ていて、根動脈は、6~8本あります。

もう少し具体的に言うと、

前脊髄動脈は、上位頸部に数本の栄養動脈
+
下位胸部にアダムキーヴィッツ動脈(Adamkiewicz動脈)という1本の太い栄養動脈から血流を供給されています。

アダムキーヴィッツ動脈(Adamkiewicz動脈)

血液供給の観点から、このアダムキーヴィッツ動脈(Adamkiewicz動脈)の存在がかなり重要です。

この動脈の起始部は、下部胸椎から上部腰椎にあります。
・Th9~Th 12 に75~80%
・Th 12~L 3に83.9%

前脊髄動脈に達する前に後枝を出して、後脊髄動脈を補強し、前脊髄動脈に達すると大きな下行枝と小さな上行枝に分岐
腰仙髄の唯一の供給動脈で、脊髄の下2╱3~1╱2をこの動脈のみで供給している

つまり、この動脈に血液供給の大半を頼っているため、閉塞は、脊髄の機能障害につながりやすいということです。

また、前脊髄動脈への側副血行は少なく、特定の脊髄節(第2〜第4胸髄節の付近)が特に虚血に陥りやすいという特徴があります。
(供給する根動脈が少ない、つまりバックアップオプションが少ないということです。)

また脊髄外の栄養動脈または大動脈への損傷(アテローム動脈硬化、解離など)が脊髄動脈の内因性病変よりも梗塞の原因となることが多く、血栓や結節性多発動脈炎が原因になることもほとんどありません。

血流の閉塞により、起こる『症状』

緊張を伴う突発的な背部痛が周囲に広がり

続いて髄節性の両側性弛緩性対麻痺および感覚低下
痛覚および温度覚が不均衡に障害

血流障害の診断

MRIにて行います。
急性横断性脊髄炎、脊髄圧迫、脱髄性疾患も上記のような『症状』を引き起こしますが、MRI検査にて、鑑別が可能です。

 

まとめ 

重要な器官には精巧なバックアップ機能がある

病院など電気やライフラインが途切れることが、即大惨事に繋がるような機関では、電気も水道も必ずバックアップがあり、仮に災害が起きてもすぐにライフラインの供給が止まらないような仕組みができています。また地震や台風などの天災時で国や地域全体で発電量が限られる時には、重要なまたは停電することで生じるリスクの高い場所に優先的に供給し、停電する地域を限定させ被害を最小限に抑える配慮をしますよね。

それと同様に、人体も特に全身にダイレクトに影響を与える最も仕事量の多い中枢神経への血流に対しては、複数の血流路を構成し、常に安定し豊富な血液を送れるようなシステムができているのです。

人間の身体は本当によくできています。

 

 

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