【鎖骨(デコルテの骨)】骨の名前と構造【イラスト図解でわかりやすい骨解剖学】

骨(ほね)解剖学
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【鎖骨】は、肩関節(肩甲帯)前部を構成するS字に左右対称にある骨です。

天然のネックレスとも称され、デコルテ(首から胸元)で外からも形状がわかる【鎖骨】の解剖学構造と役割についてイラスト図解でわかりやすく解説しています。

【鎖骨】とは?どこにあるどんな骨?

【鎖骨】は、襟元、デコルテ(首から胸元)で簡単に触診できる骨です。

真上から見るとS字状で、人体で唯一横向きに存在する長骨です。

【鎖骨】解剖学構造と特徴

【鎖骨】は、肩関節(肩甲帯)を構成する骨のひとつで、肩甲骨と胸骨の間に左右対称に2つあります。

真上から見るとS字状ですが、中央部から外側にかけて丸から三角形へと太さも形状も均一ではありません。

人体で唯一横向きになっている長骨です。

【鎖骨】関節と作用

【鎖骨】両端は、それぞれ肩甲骨および胸骨と平面(滑走)関節を構成しています。

関節名 肩鎖関節 胸鎖関節
構造 鎖骨肩峰端(外側)と肩甲骨肩峰の関節 鎖骨胸骨端(内側)と胸骨柄の関節
滑走関節 滑走関節
運動方向 上方回旋⇄下方回旋 挙上⇄下制、プロトラクション ⇄リトラクション

いずれも【肩関節複合体(肩甲帯)】の一部であり、肩関節を構成する要素として、胸郭・肩甲骨・上腕骨のいずれかの動きにそれぞれが連動する構造になっています。

【肩鎖関節】は滑膜によって滑るように動きを調整しますが、靭帯で強固に補強された【胸鎖関節】を介していることで、肩甲骨と鎖骨が骨格軸と結合できます。

つまり、鎖骨が動くということは肩甲骨も上腕骨も同時に動いているので、肩関節や肩の運動には必ず鎖骨が関与しているとも言えます。

肩甲体の挙上と上方回旋は、鎖骨だけ見ると一見同じ運動(鎖骨遠位端が上方に傾く)に見えますが、以下のような違いがあります。

挙上時(肩をすくめる)は、肩甲骨が同時に挙上し、胸鎖関節は固定されています。

上方回旋時は、肩甲骨が傾き、鎖骨が挙上しながら回旋します。

肩甲骨のプロトラクション⇄リトラクション、挙上⇄下制、回旋運動は、これらの関節があることでできる動きで、肩関節(肩甲帯)として、上腕の重みを鎖骨を介して体幹に移動させながら、安定と可動性の両立に重要な役割を果たしています。

ちなみに鎖骨がないと抱きつく動作ができないので、木登りのできない動物には鎖骨がありません。

 

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【鎖骨】に付着する筋肉

【鎖骨】外側1/3または、内側2/3にそれぞれ筋肉が付着しています。

筋肉名 肩甲骨付着部位 起始停止
僧帽筋(上部繊維) 外側1/3後面 停止
三角筋(前部繊維) 外側1/3 起始
胸鎖乳突筋(鎖骨部) 内側2/3 起始
大胸筋(鎖骨部) 内側2/3 起始
鎖骨下筋 内側2/3 停止

【鎖骨】は良い姿勢のバロメーター

首や背中の大きな筋肉も付着している鎖骨は、胸郭や肩甲骨とも連動し、外からもわかりやすいので、姿勢評価のバロメーターのひとつです。

鎖骨が左右対称になっていない、鎖骨が綺麗に見えないなどの時は、胸郭や背骨から姿勢を整えましょう。

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