清原選手に怪我が多かった理由は筋肉の鍛え方に問題があったからだと言われていますが、その問題とは一体なんだったのでしょうか?
筋肉は鍛え方次第で見た目も運動機能もデザインできます。
ただし、目的にあった筋肉にデザインするには正しい解剖学や運動学の知識が必要です。
鍛えた筋肉が邪魔をした?
元野球界の番長と呼ばれた清原和博選手は、アメリカ大リーグの選手にもひけをとらないほど立派な筋肉を持っていることでも有名でしたが、ケガが非常に多い選手でもありました。
日本人であれだけの筋肉を作り上げられる人は少ないですし、相当トレーニングをされたということはよくわかります。
一方、清原和博選手が残したスポーツ選手としての結果やパフォーマンスにその筋肉が生かし切れていなかったこと、そしてケガの多かった理由は、筋肉の鍛え方の間違いにあったのではないかと考えられます。
間違った方法で鍛えた筋肉がパフォーマンスを低下させ、怪我を誘発した可能性が考えられます。
清原選手とバリーボンズ選手のパフォーマンスを比較
彼が目指していたのではないかと思われる同じ位の筋肉を持っていたバリーボンズ選手と比較すると、野球のパフォーマンスに大きな違いがありました。
もちろん才能、メンタル、環境などパフォーマンスには様々な要素が関与するため筋肉の鍛え方だけの問題とは言い切れません。
ただ、清原選手とバリーボンズ選手が見た目に同じ位の筋肉量の頃のベンチプレスの最高重量を比較しても、大きな差がありました。
清原選手が140kg程度だったのに対し、バリーボンズ選手は180kg程度だったそうです。
筋肉が太ければ強いわけではない
筋肉の鍛え方が違えばパフォーマンスに大きな差がでるというわかりやすい例は他にもあります。
例えば、魅せるためだけに筋肉を鍛えているボディビルダー。
とても力がありそうに見えますが、実はとても力(筋肉運動のパフォーマンス)が弱く、腕相撲などもすごく弱かったり、体力もなくて体調を崩しやすかったりもします。
逆に、マラソン選手は見た目がとても細いのに長時間走るだけのスタミナ(体力)があり、実は結構力持ちだったりします。
目的にあった鍛え方がある
筋肉(筋繊維)を太くして見た目を変えることと、筋肉から生まれるパフォーマンスを高めることは基本的に別物です。
特にスポーツにおいては、特定の動きのパフォーマンスを高める必要があるため、スポーツの種類によって筋肉の鍛え方は当然変わってきます。(共通する部分も多くありますが。)
もちろんパフォーマンスを高めるためのトレーニングの結果、筋肉が太くなることはあるのですが、筋肉を太くすることと求めるパフォーマンスの向上は一致しないばかりか、間違った方法で筋肉を太くすることは有害になる可能性があることを知っておくことはとても重要です。
無駄に筋肉を太くすることは体重増加につながり身体が重くなります。
身体のバランスを崩すようなカタチで局所的に筋肉を太くするようなトレーニングを行ってしまうと、自分の身体をコントロールしきれなくなりますので、必然的にケガが多くなってしまうからです。
スポーツにおいては、適切なタイミングで瞬時に筋力におけるパフォーマンスを最大化させる必要があります。
つまり、脳から筋肉への神経の伝達スピードを高めること、そして必要に応じた力を必要な瞬間に出せるように神経伝達回路の精度を高めること、そして運動に耐えることができるだけの筋肉量を保持することが重要です。
正しい筋トレとは
筋力トレーニングは、目的と方向性をしっかり認識した上で正しく行わなければ、目的を達成することができないばかりか、ケガや無駄な疲労感とつきあわなければいけない身体になってしまうリスクがあります。
一方、筋肉は体を支えるための土台であり、パフォーマンスを発揮するための道具ですから、正しく理解して使いこなせるようになると、身体が本当に楽になります。
特にスポーツをする人でなくても、肩こりや腰痛に悩まされることもなくなりますし、全身の循環が良くなり、頭がすっきりし、呼吸も深くなるので、仕事のパフォーマンスも上がり、見た目も確実に良い方向に変わり、印象が良くなります。
このサイトでは以下のようなコンテンツも紹介していますので、是非参考にして、自分が求める身体作りをしてください。