「首周りの筋肉」が凝ると、眼精疲労や頭痛、肩こりにもつながります。
首こりの原因と効果が持続する根本的な解消方法、よくある勘違いや間違いについてもまとめました。
首こりが原因で頭痛やめまいが起こるメカニズムがわかると「乗り物酔い」の根本対策もわかります。
目次
「首こり」は頭痛原因第1位!
「頭をバンドでギューと締め付けられるような頭痛」や「後頭部と頸部の付け根あたりを強く圧迫されているような痛み」を経験したことはありますか?
この頭痛は頭部と後頸部をつなぐ筋肉のコリ(過緊張)が原因です。
医学的には「緊張型頭痛」といい、「頭痛」を主訴として外来を訪れる患者で最も多い種類の頭痛です。
「緊張型頭痛」は、同じ姿勢で長時間仕事を続けたり、細かい作業に集中した後などに後頭部や側頭部に感じる筋肉の過緊張によって神経を圧迫して起こる筋収縮性頭痛で、締め付けられるようなあるいは強く圧迫されるような痛みが比較的長く続く特徴があります。
頸部のこり、頭痛に加えて視力低下、歯の噛み合わせ不良(咬合不全、顎関節症など)の症状が出ることもあります。
パソコンやスマホで「首こり & 頭痛」が起こりやすい理由
「緊張型頭痛」を起こす原因筋はいくつかありますが、特に後頭部と頸部を一番深層部で繋いでいる「後頭下筋群」の過緊張やコリが原因です。
「後頭下筋群」は最も可動性のある第一および第二頸椎と後頭骨をつなぐように走行する4つの筋肉の総称で、後頚部の筋肉としては最上位にあります。
【後頭下筋】は、頭部を後方に引いて首の上の重い頭が前や横に転がり落ちないように後ろから支えたり、どんな姿勢になっても目線を水平に保てるように首の位置を調整するなど姿勢筋としてとても重要な役割があり、私たちが目を使う作業(パソコンやスマートフォンなど)をする時は、姿勢が変わっても目の位置を一定に保つように微妙な調整を繰り返しています。
ポイントは意識的に首を動かさなくても、目の位置が変わる程度の動きでも収縮していることです。
後頭部と首の付け根に親指を当て軽く押しながら、頭を動かさずに目を上下や左右に動かしてみてください。
【後頭下筋】の収縮を感じられるはずです。
目はモノを見て捉えるだけでなく、内耳(前庭機能)とともにバランス機能にも重要な役割を果たしています。
私たちの生活空間にある建物、家具、樹木などほとんどのものは地面に固定されていますが、その空間の中を動く生活の中では、頭部の動きにかかわらず安定した視野を保ち、身体の位置を精確に認識し続ける必要があります。
このための機能は「前庭動眼反射 (vestibulo-ocular reflex:VOR)」と呼ばれ、前庭器官が検出する頭部の動き(加速度)がトリガーとなり、頭部の動きと逆方向に眼球を回転させる不随意の反射性眼球運動のことです。
例えば、スマホ画面を見ている時に誰かに呼ばれたとします。
この時、頭は呼ばれた方向へ向いたとしても目線はスマホ画面に釘付けのまま、なんてことがありますが、このように頭が動かす位置と反対方向に目線を無意識に移動できるのが「前庭動眼反射 :VOR」です。
頭の動きは前後、左右、回旋などどんな動きであっても、目はその動きと正反対の方向へ移動し、網膜で焦点を合わせていた画像を安定させています。
頭の動きを作る上部頸椎の運動方向は非常に多用で細かく、私たちの頭は常になんらかの動きをしていて、固定することはほぼありません。
そして、【後頭下筋】は「前庭動眼反射 :VOR」を起こす目および内耳と密接に連携して頸椎に乗る頭蓋骨と目で捉える画像の安定に非常に重要な役割を果たしています。
もし、この反射がなかったら、頭を動かす度に視覚で捉える画像がぼやけてしまって字を読むことも絵画や景色を楽しめませんし、慢性的な乗り物酔いに悩まなければならなくなります。
実際、動く車の中で本を読もうとするとほぼ確実に「酔い」、頭痛やめまいなどが生じることがあります。
これは、乗り物の揺れで動く頭の位置の調整と目の前の文字を読み続けるための調整を同時に行うため、【後頭下筋】に過剰な負荷がかかっていることが原因にあります。
そして、本などアナログ媒体よりもスマホやパソコンなどのデジタル媒体を見ている時の方が【後頭下筋】の負担が大きくなります。
一つ目の理由は、「文字や画像の質が一定しない」ことです。
画面上に形成されている画像や文字は小さな点およびスポットやラスターの集合体で、解像度が低いほど文字や画像の認識に要する労力は大きくなります。
2つ目の理由は、「反復動作がより多いこと」です。
デジタル画面を追うと、目の動きが上下、左右と何度も往復する必要があるため、目の動きの回数が非常に多くなることで眼精疲労を生じやすくなります。
3つ目の理由は、「画面のコントラストや反射」です。
デジタル画面では、例えば文字など目立たせたい部分をより明るくしてその分背景を暗くするなどひとつの画面の中でも眩しさにコントラストがありますし、画面を反射した光も目に届きますので、目が処理しなければならない情報は非常に多くなります。
4つ目の理由は、「姿勢が悪くなりやすいこと」です。
特にスマホなど画面が小さくなればなるほど目の負担が増えると同時に、首が前に出やすくなりますので、目や【後頭下筋】の負担は非常に大きくなります。
まとめると、スマホやパソコンなどデジタル画面を長時間見続けることで、目は焦点を合わせるために重労働をし、頭が首から落ちないように支えつつ目線に対する頭の位置の調整に作用している【後頭下筋】もオーバーワークになりがちです。
これだけでも頭痛やめまいを起こす要因になりますが、さらに状況を悪化させるのが「姿勢」です。
スマホ画面やパソコン画面を見る時はどうしても首が前に出てしまうので、頭と首のバランスが悪くなります。
さらに、その姿勢を電車や車の中など不安定な土台の上で行えばより負担が増えます。
鞭打ちの既往がある場合や、歯ぎしりの癖がある人も頭頸部の筋緊張のバランスが崩れやすいので、さらに問題を悪化させます。
首こりの効果的な解消方法
頭痛、眼精疲労、めまいの原因にもなる【後頭下筋】の緊張をほぐす方法はいくつかあります。
ちなみにリハビリテーションセラピストなどが行う徒手療法では、頭を水平にした状態で【後頭下筋】を押圧するか、さらに顎を軽く引いて軽く牽引します。
これらの効果は、セルフストレッチやヨガなどでも実践できます。
【後頭下筋】を押圧する
ハンドタオルをきつく巻いたり、専用のストレッチポールやボールなどを用意して、背臥位になった時に【後頭下筋】を押圧できる位置に置き、頸部(頭の重さ)をタオルに完全にあずけます。
最低でも5分程度このままの姿勢で深呼吸をし、【後頭下筋】を含め全身をリラックスさせます。
この時、目を閉じると視覚情報が遮断されるためよりリラックスできますし、ついでに目の周りにホットタオルなどを置いて温めることで目の周りの血流も改善するので、眼精疲労や頭痛の解消効果がより高まります。
【後頭下筋】を温める
【後頭下筋】をホットタオルなどで温めるだけでもリラックス効果が期待できます。
先に説明した【後頭下筋】を押圧するときのタオルやポールなどの首に触れる部分に温めたタオルなどを追加すれば押圧と温めが同時にできるので、時間節約しながら効果を高めることができます。
首まで浸かる入浴でも【後頭下筋】を温める効果があり、日中の活動でヒートアップして脳に滞留している血液を心臓に戻すのを促進できるので、入浴中はのぼせないように注意しながら、頭の付け根まで湯船に浸ける時間をとるのも効果的です。
【後頭下筋】ストレッチ
呼吸をしながら首を上下に数回軽く動かして準備体操をしたら、顎を軽く引いて頭部と首のつなぎ目にある【後頭下筋】をストレッチし、頭部をニュートラルポジションに戻すことを数回繰り返します。
第一および第二頸椎と後頭骨をつなぐ【後頭下筋】をストレッチするには、頸椎を動かすのではなく、頸椎をニュートラルポジションに維持しながら顎を引くように頸椎の上に乗っている頭部を動かすことです。
このこのストレッチは単独でやってもいいですが、背骨の軸を整えたり背骨の軸の動きを意識するヨガポーズに組み込むことで、良い姿勢を維持した上での【後頭下筋】をストレッチが自然とできるので、より効果を高めやすくなります。
例えば、「バーマナーサナ(テーブルトップポーズ)」「ビダーラアーサナ(キャットカウポーズ)」「アルダウッターサナ(半分の前屈ポーズ)」「ジャーヌシールシャーサナ(膝を頭につけるポーズ)」などがおすすめです。
背面全体(SBL)のストレッチ効果を意識することで背中から肩周りの不調とあわせて全身バランスを整えられます。
https://mydr123.com/category/exercise-menu/yoga/
また、ヨガポーズで言えば、「子供のポーズ」など頭部を床に完全にあずけ視覚情報も遮断できるポーズでも【後頭下筋】をリラックスさせる効果がありますので、意識してみましょう。
【後頭下筋】に負担をかけない環境を作る
先ほど説明した通り、特にスマホやパソコン画面を見ている時は、【後頭下筋】に大きな負担かかりやすくなっています。
無意識に起こる反射はコントロールできませんし、どれだけ意識したとしても、首が前に出たり、巻き型になるなどの姿勢の乱れもどうしても生じやすくなります。
そのため、前提を理解した上での環境設定も目や【後頭下筋】の負担を軽減するためにとても効果的です。
具体的には「人体工学に基づく椅子や机を使う」「ディスプレイの位置や高さを適切に設定する」「ブルーライトをカットするスクリーンやメガネを使う」「解像度の高い機種を使う」などの方法があります。
目を休める時間を作る
【後頭下筋】は目や頭の動きに連動するので、目から情報が入り続ける状態では【後頭下筋】はリラックスできません。
また、同じ距離で長時間スマホやパソコンの画面を見続けることで、目のピント調整機能を司る筋肉も凝り固まるので、視力低下にもつながります。
少しの時間でも目を閉じて視覚情報を遮断するだけでも首・目・頭ともにスッキリしますので、忙しい時こそあえてパソコンやスマホから目を離して目を閉じてみてください(20分ごとに20秒以上が目安)。
その後の仕事が作業がより捗るはずです。
可能であれば、作業のキリがいいタイミングでさらに目をホットタオルなどで温めて血流を促進したり、目の周りの筋肉をほぐすストレッチをすることで、目の周りをスッキリさせることができ、視力低下予防にもつながります。
【後頭下筋】に負担をかけない姿勢を維持する
背骨が自然なS字カーブを描き、その上に頭が乗っている状態が最も負担がかからない姿勢です。
呼吸が浅くならないように胸を開く意識も姿勢を保持できているかどうかの目安なります。
特に片側だけ特に凝ったり痛くなったりする、肩こりや腕の痺れも起こる、など出ている症状から、普段の作業姿勢にどんな癖があるのかが明確にわかるので、姿勢の問題点や癖を分析することで、より効果的な姿勢への対策が明確になります。
自律神経を整える
【後頭下筋】と同じように頭蓋骨〜背骨や胸郭構造付着して、頭を体幹に安定させるためには作用している筋肉はたくさんあります。
その中でも最も大きく表層にある筋肉である「僧帽筋」と「胸鎖乳突筋」は、骨格筋でありながら脳神経XI(副神経)にも支配されている特殊な筋肉で、脳神経XI(副神経)は自律神経系の状態を調節する有名な迷走神経と複雑に絡み合った構造になっています。
不良姿勢が原因で肩こりや首こりが生じている時は、自律神経の調整機能も低下しているため、ストレスを感じやすくなったり、様々な体調不良につながりやすくなります。
反対にストレスがひどくて自律神経が乱れても、首や肩のコリにつながりやすくなります。
頭の動きだけでなく、首〜上背部や背中全体の緊張を緩めるストレッチや筋膜リリースをしたり、深い深呼吸を意識的する、頑張りすぎないように適度に休憩する、など自律神経を整える意識も首こり解消や予防にとても効果的です。
頭頸部〜胸郭・肩(腕)・背中のつながりを整える
人体の最高司令塔である頭(目)と直接繋がっている頸椎は、視野を確保するために広い可動域を維持すると同時に、体重の10%程度の重さのある頭を支え続ける必要があります。
頸椎の可動性と安定性を確保するために、頭部〜頸椎のつながりを作る筋肉の中には、胸椎、胸郭、肩甲帯(肩関節)まで走行を伸ばしている筋肉もたくさんありますので、それぞれの筋肉や役割とその連携を意識できると、姿勢を正しく保って首こりを予防したり、辛い痛みが疲労回復も効果的に行えます。
特に自律神経に直接的な影響を与える大きな筋肉である「僧帽筋」と「胸鎖乳突筋」の機能不全やアンバランスを解消は頸部から上背部構造全体の機能バランス向上に効果的です。
具体的には、私たちの発達経過に沿うように姿勢を連動させたヨガポーズ(シークエンス)を使う方法などがオススメです。
成長過程 | ヨガポーズ | |
---|---|---|
Step1 | 頭を起こす | コブラのポーズ |
Step2 | 胸部を起こす(後屈する) | コブラのポーズ |
Step3 | 四つ這い/ハイハイ | テーブルトップポーズで首を動かす |
Step4 | 二本足歩行 | 木のポーズや軸を伸ばすポーズ |
部位ごとのコンディションや姿勢(ポジション)は隣接する部位に必ず影響を与えるということを理解しておくだけでも、効果は大きく変わります。
「首回し」は危険!やらない方がいい理由
首こり解消のエクササイズやストレッチでは、特定の方向へ頭(頸椎)を動かすものだけでなく、「頭(頸椎)を回す」運動をやるように指導されることがよくあります。
でも、解剖学の観点では「首を回す」運動は非常にリスクが高く、やらない方がいいと断言できます。
頸椎(背骨)の構造
ほとんどの哺乳類(ネズミでも、キリンでも、クジラでも)の頸椎の数は7つですが、人間の頸椎も7つの椎骨 (C1-C7)の積み重ねです。
第3頸椎から第6頸椎(C3-C6)はほとんど同じ形をしていますが、頭部と直接的なつながりを作る第1頸椎(環椎:C1)と第2頸椎(軸椎:C2)、胸椎とつながる第7頸椎(C7)はその役割や位置に適した独特の形状になっています。
また、背骨は脳からつながる脊髄神経の通り道でもありますが、脊髄神経は上部ほど太く末端に行くほど細くなっているため、脊髄の通り道となる椎孔は頸椎(背骨上部)ほど大きくなります。
反比例するように椎体部分は頸椎ほど小さく、より支える体重が大きくなる腰椎に向かって大きくなります。
頸椎と頭のつながり
頸椎の大きさと頭の大きさを比較すると、指先に金魚鉢を乗せているくらい頭部が頸椎上でバランスを維持するのが難しい構造になっているのがわかります。
頸椎の広範囲かつ多様な動きを維持しつつ、頭が首から転げ落ちずに済んでいるのは複数の筋肉や靭帯によるサポートがあるからです。
「首回し」の3つのリスク
重い頭を支える細い頸椎をサポートするためには、多様な筋肉や靭帯によるサポートが不可欠です。
そして、私たちの頭や首を筋肉の収縮による筋肉の作用による範囲で動かしている限りはこのサポート機能が保持されるようにそれぞれの筋肉が連動しますし、筋肉のこりをほぐしたり、機能不全を修正するために頭頸部を動かすのであれば、筋肉の走行にそって行うべきです。
そうです。
もうお気づきかしれませんが、まず第一にもともと安全な保護機能でサポートされていない不自然な動きである「首回し」をやる必要がそもそもないし、無理に行えば以下のようなリスクがあります。
関節構造上「回す」運動が適切に行えるのは、球(臼)関節である肩関節と股関節だけです。
神経損傷
背骨を構成する骨である椎骨にはそれぞれ脊髄神経の通り道となる脊柱管がありますが、何らかの理由で脊柱管が狭くなると脊髄神経を圧迫したり損傷させて、痛みや痺れ、運動麻痺などを引き起こすことがあります。
特に、生まれつき脊柱管が狭窄していたり、老化などにより椎間板ヘルニア、骨棘、軟骨変性などによる背骨構造が変形することで脊柱管が狭くなっていると、神経損傷のリスクも高くなります。
脊柱管狭窄自体はなんの自覚症状も生まないので、脊柱管狭窄の自覚がない人もたくさんいます。
椎間を大きく動かすことも脊柱管を狭める行為なので、前後・左右・回旋やひねりと様々な首の動きを組み合わせる「首を回す」運動は、脊柱管を更に狭めて神経を損傷するリスクを高めます。
特に頭を後方に過進展させて首を左右に回旋させている時が一番脊柱管を狭めて神経を圧迫損傷するリスクがあります。
椎間関節損傷
椎骨には複数の突起があり、椎骨と椎骨はレゴブロックのように突起がフィットする面関節を構成しています。
表面は軟骨で覆われていて、滑らかな蝶番関節のように動きます。
関節構造上可能な動きは「屈曲(前に曲げる)⇄進展(後ろへ曲げる)」「側屈(左右のいずれかへ曲げる)」「回旋(ひねり)」のいずれかです。
また、椎間関節が連続していることでひとつの関節が特定の方向に過剰に動かず、背骨全体としての安定性を高めやすい構造になっています。
私たちが普段の生活の中で無意識におこなっている上記の「正常可動域」範囲の動きで問題がでることがまずありません。
でも、構造上存在しない関節の動きである「首を回す(頭の円運動)」行為は、椎間関節を滑らせる力が働くので、椎間関節構造自体を摩耗・損傷させる可能性があります。
脳への血流減少
私たちの思考や運動の最高司令塔である脳は、何十億ものニューロンで構成され、正常な機能を維持するには常に大量の酸素と血液が必要です。
内頸動脈および椎骨動脈から広範囲な血管網が張り巡らされています。
脳への血流が制限される極端な例には、脳出血や脳梗塞がありますが、脳への血流が制限されると、全身に様々な機能障害が生じます。
仮に上を見るために頭(首)を後ろに傾けるだけでも椎骨動脈は圧迫されるので、脳への血流量は減少していますので、頸部をサポートする構造を磨耗させる首回し運動は脳へ血流を送る血管にも悪影響を与えるリスクが高くなります。
頸部構造を痛めずに首こりをほぐす正しいストレッチ
「首 ストレッチ 方法」などと検索すれば、非常に多くのストレッチ方法が出てきます。
例えば、「首を前後や左右など一定の方向へ傾け、手をてこのように使って深める」というストレッチがヨガレッスンや運動の準備体操としてよく取り入れっれています。
もちろん、筋肉解剖学を理解した上で目的を明確になっているなら、じょのストレッチ自体は問題ありません。
ただ、①「受動的なストレッチ(筋収縮を伴わない)」であること、②「頸部の特定の筋肉にしかストレッチできていない」ことの2点を改善すれば、より効果的な首こり(そして連動する肩こりや腕の問題も)解消ストレッチになります。
筋肉を収縮させる方が首こり解消効果が高い
そもそも、首をストレッチしたいと思うのはどんな時ですか?
コリや痛みなど頸部に不快感や辛さを抱えている時ではないでしょうか?
筋肉が凝り固まっている時に、特定の方向にだけ他動的な力を加えてストレッチ(筋肉を伸ばす)するのは一生懸命握りしめている拳を開こうとする力を加えるようなものなので、とても大変だし更なる不快感を伴います。
代わりに、意識的に凝っている筋肉を収縮させて首を動かす運動をします。
筋肉の収縮と弛緩を繰り返すことで血流が増加し、筋肉の緊張がほぐれていきます。
首と連携するパーツにも同時にアプローチする
頭〜首〜上背部(および胸郭)は筋肉や筋膜構造で連結しているので、切り離して考えることはできません。
具体的なやり方は「首こりの効果的な解消方法」の項で説明したとおり、頸部の循環を高め、こりを完全にほぐしてリラックスするには、胸郭、胸椎、肩甲帯を含めた構造全体へアプローチする必要があります。
肩首回りをバランス良く動かし、背骨全体の機能や全身循環を高める効果も高いラジオ体操もおすすめです。
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