【背骨とコアとは?】正しいエクササイズ解剖学

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エクササイズやトレーニングをするときの身体の軸は、普段の姿勢や活動の軸と同じ【背骨】で、背骨の軸を維持して安定させるためには【コア(体幹)】の筋力が不可欠です。

エクササイズやトレーニングの効果を高めるために知っておきたい【コア(体幹)と背骨(脊椎)】の解剖学および運動学要素についてまとめました。

運動の軸も【背骨】

私たちの【背骨】は1本の骨ではなく約31〜34個の突起付き円盤形の椎骨が積み重なっている集合体で、横から見たときにS字にカーブしています。

それぞれの椎骨間は関節として前後や左右に滑り、背骨の屈伸や回旋運動ができる構造になっています。横から見たときにS字にカーブしています。

【背骨】の一番下にある仙椎(仙骨)と尾椎(尾骨)はほぼひとつの骨のように寛骨と結合して骨盤を構成していて、仙骨の上にある腰椎はその上にある椎骨である胸椎と頸椎、つまり頭、首、胸郭〜腹腔とそれらの中に収まる臓器を支えるために前方に湾曲し、胸椎は後弯、頸椎は前弯しています。

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【背骨】が重い頭や体重を支えつつ重力に抗して姿勢を保持する柱として機能しつつも、しなやかな運動ができるのは、椎骨ごとが作る関節構造と背骨周りを囲む筋肉群の働きがあるからです。

【背骨】の構造を正しく理解していると、ヨガポーズ、ダンス、スポーツなどのパフォーマンスが格段に美しくかつ機能的になります。

【背骨】運動方向と可動域

【背骨】は、頸椎・胸椎・腰椎で役割と構造が異なるため、得意な運動方向や可動域が異なります。

動きの方向 頸椎 胸椎 腰椎
前屈 40 45 60
後屈 75 25 35
側屈 45 20 20
ツイスト 50 35 5

例えば、体重を支える役割が大きい腰椎は回旋しにくい構造になっていたり、後弯している胸椎は後屈しにくい構造になっていることがわかります。

 

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【背骨】の動きと椎間板

【背骨】は上下の椎骨間で関節を構成していますが、環椎/軸椎関節を除く全ての椎間には「椎間板」と呼ばれる組織があります。

「椎間板」は、ゼリードーナツ(中心にジャムがたっぷり入ったドーナツ)に似た構造で、外周は繊維質で強度があり中心部はゲル状になっています。

「椎間板」があることで上下の椎骨同士がぶつからず、姿勢保持や運動時の【背骨】にかかる衝撃を吸収できます。

例えば、ゼリードーナツを前から押すと中のゼリー(ジャム)が後ろに移動するように、私たちの普段の運動においても「椎間板」は形状を変えながら椎間の緩衝材として機能しています。

「椎間板」には背骨の位置(姿勢)によって様々な角度から圧迫が加えられますが、適度な圧迫によって椎間板は栄養されて健全な機能を保つことができます。

でも、特定の方向へ過剰な圧迫が加わると様々な問題(椎間板ヘルニア、鞭打ち、ぎっくり腰)などが生じます。

【コア(腹腔)】とは?構造と役割

様々なエクササイズを行うときに【コア(腹腔)】を強くすることが大切だと言われますが、「背骨」を軸とした運動やエクササイズを正しく実践するためにも【コア(腹腔)】の解剖学構造や役割について正しい理解が不可欠です。

「コア」という言葉関しては独自の理論を持つ専門家が多くいるため、明確な定義と言えるものはありません。

ただ、全てに共通する根本的な考えは「背骨」と同じように姿勢や運動の「軸」となる構造であるということなので、解剖学的観点から「コア」を胸骨から恥骨の間の胴体部全体のことと考えると、様々なエクササイズや姿勢に応用しやすくなります。

このサイトでは、「コア」=「胸骨から恥骨の間の胴体部全体(体幹)」と定義して説明します。

【コア】に含まれる筋肉群

【コア】構造としてよく注目されるのは、シックスパックの筋肉である「腹直筋」ですが、「腹直筋」は【コア】構造のごく一部でしかなく、【コア】を複合的な構造して理解していないと、安全に効果的なエクササイズやトレーニングは行えません。

筋肉名 走行の特徴 主な作用
腹横筋 腹部全体を横方向に包み込むように走行 お腹の引き締めや呼吸に重要な腹筋で、体幹安定性全般および強制呼気に作用
腹斜筋(内腹斜筋と外腹斜筋) 外腹斜筋と内腹斜筋が互いに直行するように左右対角線上に走行 くびれを作る両サイドにある腹筋で、体幹回旋(片方が回旋ストレッチで片方が収縮)または側屈(腰方形筋と共に)に作用
腹直筋 前部を上下に走行 シックスパックの筋肉で体幹前屈に作用
腰方形筋 後部を上下に走行 脊柱起立筋と腸腰筋の間でバランスをとり、体幹側屈および回旋に作用
大腰筋 腰方形筋の前方にあり脚を背骨に接続 腸骨筋と共に腸腰筋として分類上股関節屈筋群に含まれますが、コア(腰部)の安定性にも重要な役割を果たす

例えば、「コアトレ」としてまず誰でもが注目する「腹直筋」をターゲットにした「クランチ」では、お腹を凹ませたり姿勢を整えたり効果はありません。

「腹直筋」を収縮(短縮)させるクランチのように胸郭と骨盤を近づける前屈運動は日常でも頻回におこなっている動作ですし、「クランチ」を意図的に長時間続けると腰と背骨が曲がった状態を維持してニュートラルな姿勢に戻りにくくしてしまうため、腰椎の自然な生理的湾曲が乱れ、不適切な位置での椎間板圧迫を引き起こすリスクを高めます。

もちろん、「クランチ」自体が悪い運動という意味ではなく、背骨を含めたコア構造の異なるレイヤー間全体でのバランスと安定性を整えないと逆効果になりかねないということです。

また、【コア】の筋肉組織は骨盤の位置に直接的に影響を与えているため、どの方向へ曲げている場合でも骨盤を介して腰部から背骨のアライメントに大きな影響を与えています。

腹横筋

腹筋群最深層の筋肉で、腹部臓器を収めて圧縮し体幹安定性全般に作用します。

深層にあるため直接的な触診は困難で、明確な関節運動を起こす筋肉でもないため意識もしにくい筋肉ですが、強制呼気において主な役割を果たすので、意図的に咳をしたり、息を吐くことで収縮を意識しやすくなります。

風邪や喘息などで咳がひどいと、お腹がつったり、筋肉痛になたり、腰痛になったりするのは「腹横筋」が強く収縮し続ける必要があるからです。

腹横筋を意識するために最適なエクササイズは、座って深い呼吸をすることで、息を吐くときにコルセットのようにウエストを前後左右から包み込むように収縮し、吸うと同時にリリースします。

わかりやすく「エクササイズ」ではありませんが、日常どこでもできるコアの安定性と意識を高める方法で、効果も絶大なので、是非今日から意識を始めましょう。

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腹直筋

体幹前屈の主動作筋なので、身体の前面を縮めるクランチのような腹筋で作用していることを実感しやすい大きな表層の筋肉です。

認識が簡単なのでついついやりすぎてしまいますが、他のコア筋肉群作用とのバランスを無視してやりすぎると逆効果です。(実際背中を丸めるようにお腹を縮める運動をやり続けるだけでは平なお腹にならないのは簡単に想像つきますよね?)

「腹直筋」の前屈作用は、適切な背骨の弯曲を維持する姿勢筋として後屈姿勢から直立のニュートラルポジションに戻すように働き、腰に負荷のかかる動きを頻回に行っている私たちの身体構造を守るために非常に重要な働きをしています。

後屈するときはどこか一点(多くは腰椎下部)に負荷を集中させないように背骨全体で負荷を分散させるように背筋群を収縮させますが、それと同時に腹直筋で急激な姿勢変化(骨盤の傾き)を抑制する作用もあります。

つまり、後屈要素を含むエクササイズの時に腹直筋を意識して収縮することで、腹直筋を最も効果的に強化するとともに、全体としての運動パフォーマンスを高めることができます。

 

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腹斜筋

外腹斜筋と内腹斜筋は直行する走行で作用も逆ですが、互いに連動して作用するため明確な区別は困難です。

体幹の回旋(片方が回旋ストレッチで片方が収縮)または側屈(腰方形筋と共に)に作用しますので、ツイストや側屈運動で強化やストレッチができます。

また、主要な呼吸補助筋である肋間筋とも連動しているので、運動時の呼吸によっても強化できます。

 

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腰方形筋

「腸腰筋」と「脊柱起立筋群」の間でそれぞれを制御するように姿勢筋として、また、腰椎、骨盤、肋骨(呼吸)運動にも作用します。

姿勢コントロールにおいて常に収縮していて、左右差も生じやすいので意識してコンディショニングが必要です。

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大腰筋(腸腰筋)

腰方形筋の前方にあり脚を背骨に接続している大腰筋は、腸骨筋と共に腸腰筋として分類上股関節屈筋群に含まれ、大腰筋(腸腰筋)は上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉として腰部の安定性にも重要な役割があります。

長時間坐位や腰椎屈曲のやり過ぎで硬くなり、背骨をひっぱってアライメントを崩す原因になります。

大腰筋(腸腰筋)は、同じ股関節屈曲作用がある大腿直筋(大腿四頭筋)と混同しないように解剖学構造を整理しておきましょう。

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【コア】構造の役割

【コア】に含まれる筋肉構造をイメージしながら、「コア」の解剖学構造上の特徴と4つの主な役割について整理しましょう。

①内臓が収まる空間を作り保護する

【コア】の最大の特徴は、背骨と浮遊肋以外の骨構造がないのに、消化器や生殖器など重要な臓器が多数収まる空間になっていることです。

骨構造がない分、内臓を保護する強固な筋肉などの軟部組織が必要になるため、コアの筋肉構造には複数の走行をする筋肉群が含まれ、内臓を保護するように腹腔全体を包み込んでいます。

②背骨と体幹の可動性を維持する

例えば同じ胴体部分でも、胸部にが心臓と肺を保護するように強固な骨構造がありますが、同じように重要な臓器が多数あるコア(腹腔)部分にはどうして強固な骨構造がないのでしょうか?

それは、安定性を強固にすればするほど可動性が低下するからです。

もし、コアを骨構造で保護すれば内臓保護機能は格段に高くなるものの、どうしても可動域や動きの範囲の制限も大きくなってしまい、私たちが当たり前のようにできている滑らかな動きではなくブリキ人形のような動きになり、当然後屈やツイストなどの運動ができなくなってしまいます。

腹筋群は縦横斜め全方向へ走行しているため、体幹をあらゆる方向(前屈、後屈、側屈、ツイスト(ひねり)やその組み合わせ)へ動かすことができます。

③上半身を下半身の上に安定させる

二本足歩行を獲得した私たち人間は、四本足歩行をする脊椎動物に比べ、背骨に大きな負荷をかけ続けています。

二本足の姿勢保持するには、上半身を重力や外力に対して安定させる強い力(頭、胸郭、腕、背骨、脳や心臓などの臓器などをバラバラにならないようにまとめながら支える力)が必要ですし、更に私たちは二本足のまま歩行したり、重心を移動したり、腕を使ったりして様々な活動を行います。

「コア」の組織は、私たちがあらゆる活動を行う際に背骨を保護して負荷を分散し、安定した姿勢を維持するためにも重要な働きをしています。

「コア」には骨構造がないため、それぞれの個別の筋肉の緊張するだけでは意味がなく、前後および左右の適切なバランスも不可欠です。

特に運動を行うときには、全ての筋肉が協調して作用していることを意識できるかが効果を実感するためには重要です。

④骨盤と腰椎の適切な位置関係を維持する

動きや姿勢の中で負荷を分散して正常なアライメントを保つため、骨盤は前後、または左右に傾くことができる構造になっています。

日々の生活の中でも姿勢や動きの種類によって骨盤の傾きが生じていますが、骨盤の傾きが正常の範囲を超えて長時間持続すると背骨のアライメントや周辺組織にも影響を及ぼし、不適切に傾いたまま筋肉が硬くなってしまうと、姿勢や運動を調整するための自然な骨盤の動きも出にくくなってしまい、慢性的な不良姿勢の原因になります。

コアの筋肉は骨盤と腰椎間での可動範囲を制御しながら適切な位置で保持するための役割もあり、ヨガなどの運動において、呼吸と共にお腹に筋肉に力を入れるように指示されるのは、骨盤の位置を適切に保持して関節の負荷を最小限に止めるためです。

エクササイズのよくある間違い

基本的な身体の構造とエクササイズの目的を理解していないと、どれだけ頑張っても効果が期待できないばかりか、身体の痛める原因となっていることがよくあります。

よくある間違いと対処法について、いくつか例を上げて説明します。

軽減方法を適切に使わない

例えば、ヨガの前屈のポーズや前屈を伴うエクササイズでは「ハムストリング」の硬さにより前屈時の骨盤前傾角度が異なります。

「ハムストリング」の適切な緊張がなく緩すぎる場合には、骨盤をスムースに前傾できますが仙骨にストレスに大きなストレスがかかります。

実際、ほとんどの人の「ハムストリング」は硬く短縮しているので、骨盤が後傾して腰椎/仙骨間のアライメントが崩れやすくなります。

「ハムストリング」が硬く短縮している時の軽減方法として膝を曲げる方法がありますが、これにより筋膜のつながり(SBL)を分離して腰椎と仙骨の負荷を小さくすることができます。

「ハムストリング」が短縮していたり柔軟性のない状態で膝を曲げるなどの軽減方法を使わない場合、骨盤が前傾できないので背中(腰椎と胸椎)が丸まる代償動作が生じやすくなります。

ニュートラルポジションでは腰椎は前弯していますが、前屈のポーズをする時は腰椎の自然な前弯を無くす方向へ力が働くので、椎間板が前方で圧迫され、腰椎に大きな負担がかかっています。

ハムストリングが硬くて骨盤前傾に制限がかかる場合は、膝を曲げて軽減し、骨盤が適度に前傾して椎間の過剰な圧迫や変位が起きないこと(背骨のニュートラルが維持できること)を優先しましょう。

姿勢に応じて背骨にかかる負荷を理解していない

例えば、立位の前屈姿勢からニュートラルポジションに戻るとき、「背骨を一本一本積み上げるようにロールアップしましょう」という説明させることがありますが、実はこのやり方は腰を痛める原因になっています。

立位前屈からロールアップする場合、腰椎の椎間板に、頭、頸椎、胸椎と胸郭、およびそれらに収まる脳や臓器を支え続けることを強要していますので、椎間板に過剰な負荷がかかります。

もちろん、先に説明した通り、体幹の筋肉を収縮させることで多少の背骨保護はできますが、起立姿勢でのロールアップでは体幹を重力に対して並行にしているため抗重力筋(コア)の筋力はあまり役に立たず、腰椎椎間板は前方で圧迫され続け、ゼリー上の中心部は上半身の重さ全体を受けて後ろに押さ続け、椎間板の前方圧迫の原因となります。

これはハムストリングが硬くても柔らかくても同じようにかかる負荷ですが、ハムストリングが硬い場合、前屈する時点で常に椎間板圧迫のリスクがあります。

1回のエクササイズですぐに自覚症状が出るようなことは少ないですが、ロールアップで前屈から直立位に戻るのは、ぎっくり腰の原因になる重たい荷物を持ち上げる方法と同じなので、頑張って続ければ続けるほど椎間板損傷につながります。

ではどうすればいいのでしょうか?

重い荷物を安全に持ち上げるには、①足幅を広くとって安定させてから②背骨をニュートラルに保ちながら膝を曲げ③荷物を身体に近づけるように推奨されていますよね。

これと同じ理論で、背骨をニュートラルに保って背骨周りの筋肉が正常に機能して背骨を安定させ、臀筋や脚の筋肉を使って背骨ニュートラルを維持したまま身体を起こします。

具体的には、身体を起こす時は、胸部から動かし始め、腰椎がニュートラルなカーブになるまで上半身を起こ(床と並行に)し、骨盤と上半身をひとつのユニットとして、臀筋や足の筋肉の作用を使って股関節から身体を起こします。

この方法で元の立位姿勢に戻すことで、腰を痛めることなく背面強化効果も期待できますが、慣れていない場合は、手を脚にそわせるようにして腰への負荷を最小限にします。

慣れてきたら、腕は横、更に背筋を強化したい場合は前にだすようにすると効果です。

当然ですが、姿勢に応じて背骨にかかる負荷が変わります。

例えばロールダウンの場合は重力に対抗するのではなく、重力に従うので椎間板への負荷は減少するので、腹筋群の遠心性収縮の作用で体幹をサポートしながら、急激な運動を抑制しながら行うことで効果的なエクササイズになります。

 

for more coming soon,,,,,

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