そのストレッチでは肩こりと腰痛が悪化?正しい姿勢改善ストレッチとは?

姿勢の解剖学
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現代人のほぼ全員が悩んでいると言われる【肩こり&腰痛】セットの原因は、普段の姿勢の悪さと間違ったストレッチや運動(動作)が原因です。

肩こりと腰痛がセットで起こる原因は背骨の構造と普段の姿勢を理解すると明確になり、同時に、肩こりと腰痛を根本からまとめて解消する正しいストレッチ方法もわかります。

肩こり解消のための「上体反らし(ストレッチ)」が腰痛の原因!?

スマホやパソコンの長時間使用でどうしても猫背になりがちな現代人。

猫背が肩こりや首こりの原因になることはよく知られていて、肩こりの解消のために、猫背と反対側の姿勢である背伸びや上体反らしを推奨されます。

この考え方自体は間違いではないのですが、正しい身体(特に背骨)の解剖学や生理学および運動学的メカニズムを理解して正しく行わないと、腰痛を引き起こしたり、肩こりを増強させる可能性があります。

実際多くの現代人が肩こりと腰痛を併発している原因にもなっているという事実があり、良かれと思って頑張ってやっているストレッチやヨガなどのトレーニングで症状を悪化させているケースも多く見られます。

背骨を中心とする骨格の歪みが、肩こりや腰痛など現代病となる大きな要因となっているのは、良く知られていますが、その本質と正しいメカニズムを理解している人はあまりいません。

もしあなたが、肩こりと腰痛を両方に悩んでいたり(自覚症状の差はあれどほぼ100%の人がセットで悩みを抱えています)、ストレッチやマッサージなどを一生懸命行っているにも関わらず、肩こりや腰痛が解消しない、もしくは悪化している場合は、まずこれまでのストレッチや運動をいったんやめて、姿勢を根本から見直すことから始めましょう。

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腰痛を引き起こす肩こり解消ストレッチ

肩こり解消のために行っているつもりで、実は腰痛を引き起こし、更に肩こり悪化させている具体例を紹介します。

パソコンやスマホを使っている時、背中が丸まって肩や腕が内側に入り込み、首が前に出ている姿勢になりがちです。

一般的に「猫背」や「巻き肩」などと呼ばれるこの姿勢では、体重の10%ほどの重さのある頭が前に前方に移動するため、頭を支えるために首や肩の後ろ側の筋肉群は非常に強い緊張状態を強いられます。

引き延ばされて疲れ切った首や肩の後ろ側の筋肉群は、疲労物質を溜めてパンパンになり、これが肩こりの自覚症状として現れます。

さて、辛い肩こりを解消するために、丸まった身体を後ろに反らして、疲れた筋肉を緩めて休ませようようという考えのもと、上体反らしをします。

この考え自体は間違っていないのですが、多くの人は間違った反り方をして腰や首に過剰な負担をかけてしまいます。

その結果、猫背や肩こりが解消しないだけでなく、腰痛や首の痛みまで引き起こしてしまいます。

似たようなことが、普段の生活やヨガなどの姿勢をホールドするストレッチや筋トレでもよく生じていて、自分が動かしやすい方向ではなく、正しくターゲットとなる関節や筋肉にアプローチをしなければ、改善のためにやっているつもりで症状を悪化させてしまうというひとつのよい例です。

問題点がどこにあるのかわからないままなんとなく形を真似したストレッチやトレーニングを続けても効果がでないばかりか、どんどん悪化していくのは解剖学的に考えれば簡単に説明できます。

背骨の解剖学構造を理解していると、上体反らしを正しく行うことができて、辛い肩こりや腰痛を解消できます。

というよりも、普段から姿勢を意識して直せるようになるので、そもそも肩こりや腰痛知らずになれます。

肩と腰は背骨でつながっている

肩と腰は背骨でつながっていますが、24個の椎骨からなる背骨は、頸椎・胸椎(胸郭の一部)・腰椎・仙骨(骨盤の一部)と3つのパーツに別れています。

腰部分の背骨である腰椎は骨盤の直上にあり、その上に肩関節の重要要素である胸郭の一部である胸椎があります。

 

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上体反らしで腰痛になる理由

猫背が原因の肩こりを解消するには、原因となっている胸椎へアプローチするストレッチをする必要があります。

ですが、胸椎は背骨の中で唯一後弯していてそもそも反りにくい構造になっているため、何も意識せずに背骨を反らそうとすると、反りやすい頸椎と腰椎を代償的に過剰に反ってしまいがちで、これが腰椎や首の負担を引き起こす要因になっています。

「猫背→肩こり→ストレッチ→腰痛も併発」の流れを表にすると以下のようになります。

  • 胸椎の後弯が増強(猫背になる)

  • 肩や腕が内側に入り込む(巻き肩)

  • 胸椎の柔軟性がなくなる(猫背が定着して慢性肩こりに)

  • 前に傾いた重心を位置を戻そう(姿勢を正そう)として、胸椎ではなく腰椎と頸椎の前弯増強で代償する

  • 背骨のアライメントが崩れ、首や腰回り筋肉や神経に負担がかかり痛みや張りなどの不快症状が生じる
  • 胸郭も狭くなっているため呼吸も浅くなり、内臓が圧迫されて機能低下する(様々な体調不良、肌荒れ、整理不純、肥満などにつながる)

赤ちゃんの寝返りも胸椎の動きから始まるように、胸椎は背骨運動の起点となる部位なのですが、猫背姿勢が長時間続いているともともと動きの制限要素が多い胸椎の動かし方がわからなくなってしまいがちです。

結果、猫背(胸椎後弯増強)のまま、反らしやすい腰椎を更に反らしてしまい、腰椎に過剰な負担がかかることで腰痛が生じます。

胸椎から姿勢を整えよう

【猫背肩こり+腰痛】のセットを解消するには、まず、身体の変化と問題点を理解して、胸椎の柔軟性を取り戻すことが必要です。

その上で頭が頸椎の上に頚椎の上にまっすぐ乗る正しい姿勢を意識し、姿勢を維持するために必要な筋力を強化することで根本解決につながります。

まず自分の身体の中で背骨(頸椎・胸椎・腰椎)がどんな構造になっているかイメージし、頭部の位置、骨盤の傾きなどに合わせて胸椎後弯角度と柔軟性(制限している要素は何か)もチェックしましょう。

猫背や前屈みの姿勢、スマホ首の状態から姿勢を整える場合は、胸椎から背骨のアライメントを整える意識が必要です。

以下は姿勢を整える時によく使われる言葉ですが、とても的を射ています。

  • 胸を張る
  • 頭を上から引っ張られるように背筋を伸ばす

姿勢が悪くなってきたな、と感じたら、首や腰を後ろに反らすのではなく、胸を張りつつ頭を上に引っ張っていくように胸椎から姿勢を整えていくイメージが実感できるようになります。

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