【逆転ヨガポーズ解剖学】ヨガのやり方と効果がわかるイラスト図解

【逆転ヨガポーズ】とは、背骨を普段生活している状態と上下反対(上半身や頭が下で下半身が上)になるポーズのことです。

【逆転ヨガポーズ】は伝統的にも「全ポーズの母」と呼ばれ、若さを保つために効果的だと言われていますが、非常にリスクの高いヨガポーズでもあります。

【逆転ヨガポーズ】の解剖学および運動学に基づく正しい姿勢の作り方、注意点、様々な応用ポーズの種類や効果、軽減方法などについてイラスト図解を用いてわかりやすく解説しています。

【逆転ヨガポーズ】は本当に万能?

【逆転のヨガポーズ】の効果効能としては、脳への血流を増やす、リンパを流す、内臓の位置を正常に戻す、ホルモンバランス改善、甲状腺機の改善、ダイエット効果、などまるで万能薬のように書かれていることが多いのですが、これらに明確な医学的、科学的根拠はどこにあるのでしょうか?

実際、人間の身体は、砂時計のように逆さまにすれば全ての循環が逆方向に流れるような単純な構造ではありません。

甲状腺を刺激すれば甲状腺機能が向上しそうではありますが、甲状腺は筋肉とは違しますし、筋肉運動や姿勢変化で機能が大きく変化したら(いい変化だけとは限らないので)大変です。

【逆転のポーズ】でひとつだけ確かな効果は、常に身体構造に影響を与えている重力が普段と逆方向にかかっているということです。

重力が普段と逆方向にかかる【逆転のヨガポーズ】によって、身体にどんな変化が起こるのかを考えると、【逆転のヨガポーズ】の本当の効果(メリット)が見えてきます。

また、曖昧に表現されがちな【逆転のヨガポーズ】の効果効果(メリット)に対して、リスク(デメリット)は非常に明確です。

逆転をするということは、本来身体を支えるための機能を持っていない頭頸部や腕で体重を支える必要があるため、十分な知識(適切なウォームアップやクールダウン含む)、筋力、柔軟性、バランス(深部感覚)などがないと簡単に怪我や損傷してしまいます。

【逆転】とは?日常生活と重力の関係

【逆転ヨガポーズ】を解剖学および運動学の観点から正しく理解するには、背骨(普段の姿勢)における重力の影響をまず理解する必要があります。

「重力」とは、もともとリンゴが頭に落ちた経験からニュートンが法則を定式化し、月の軌道を制御する役割を説明したものですが、地球で生活する私たち人間にも24時間365日影響を与え続けています。

重力には色も匂いもないので実体は見えませんし、いきなり大きく劇的な変化を与えるものではないので意識していない時間がほとんどだと思います。

例えば、日常で夕方になると感じる「ズボンや靴やキツくなる」「靴下のアトがくっきりつく」「朝スッキリしていた顔が夕方には頬の下がった老け顔になる」などような変化は重力の影響によるものです。

顔、肩、背中、首、胸、臓器、脚、足など身体のあらゆるパーツに重力による下向きに引っ張る作用は、生まれた瞬間から生きている限り受け続けるので、20歳をすぎると20年ごとに平均1〜2cm程度身長が縮んだり、静脈瘤やむくみが加齢と共に生じやすくなるのも重力が大きく影響しています。

背骨への影響

二本足歩行を獲得した人類にとって、重力の影響を一番大きく受けるのは「背骨」です。

背骨をS字にカーブさせることで重力の影響を分散し、下半身に上半身を安定させて重い頭部を一番上に乗せる機能構造を確立したものの、椎骨間の椎間板圧迫は避けられません。

重力の影響による椎間圧迫により、背骨高さが1〜2cm程度下がるくらい椎間板の水分が減少すると言われています。

十分な睡眠と栄養を取ることで、翌朝には椎間板の水分量はある程度回復しますが、100%ではないため徐々に身長が縮むことにつながります。

反対に、重力ない宇宙空間で生活する宇宙飛行士は、宇宙にいる間に5cm位身長が伸びるそうです!

宇宙空間でも椎間板は血液から水分補給を受け続けますが、椎間を圧迫して水分を押し出す力(重力)が作用がないため、椎間板の水分量が増えて身長が伸びます。

宇宙服も身長が伸びることを想定した設計になっているそうです。

ウエストへの影響

背骨(椎間)が重力で圧迫されるということは、必然的に腹腔や胸腔など臓器が収まる空間も圧迫する(狭くする)ことにつながります。

特に骨構造のない腹腔(お腹周り)に影響が現れやすく、実際に脂肪量や体重が増えていなくても、臓器が圧迫されて下に押しやられた結果としてウエストが太くなることが起こりえます。

更に、お腹まわりの可動性も低下するので、ヨガポーズはもちろん、単純な日常活動を実行する能力も低下します。

臓器への影響

臓器が本来正常に作動するために必要なスペースが確保できなくなるので、本来の場所から移動したり、狭い場所に押し込められることになります。

当然、臓器の正常な働きが妨げられますから、泌尿器系、消化器系、生殖器系など様々な問題が生じます。

循環への影響

血液やリンパなど体液循環も重力の影響を強く受けるため、身体の下のほうに血液や体液が溜まりやすい傾向があります。

夕方になると特に下半身がむくむ、加齢によって静脈瘤ができやすいのも重力が循環に影響を与えているからです。

特に心臓よりも上にある目、耳、皮膚、頭皮、脳への血液循環は、人間としての機能を正常に維持するためにとても重要です。

片方の腕だけ頭上に上げて1-2分ほどおいて右手と左手を比較してみるとその違いは一目瞭然です。

重力の影響を緩和する方法

地球上で生活する限り、私たちは重力の影響を避けることができません。

運動をして姿勢を支える筋肉をつければ重力の影響を緩和できると思いがちですが、負荷の大きい運動をすればするほど、筋肉をつけて体重を増やせば増やすほど重力による負荷は増大します。

でも、私たちは普段から重力の影響を緩和して、身体の負担をリセットする工夫を結構自然としています。

胎児としてお母さんのお腹の中にいる時はもともと重力の影響をほとんど受けていませんが、最終段階で逆さまになって脳の発達を促しています。

幼児期には、時々お尻を持ちあげてヨガポーズのような姿勢で眠っていることがありますが、これも頭を心臓より低くして脳への血液と酸素供給を促しています。

学童期はブランコや鉄棒に逆さまにぶら下がったりして「重力の影響を緩和する」のが好きでした。

ただ、残念なことに大人になるとせいぜいオットマンやスツールなどをよく使うようになるくらいで、なかなか重力の影響をスッキリとリセットできる機会がありません。

夜寝る時などに横になるだけでは完全に重力の影響を取り除くことはできず、更に体重の60%の牽引力が必要とされていますが、これを普段の生活の中で実践するのはほぼ不可能です。

そこで、何世紀も前に重力から臓器や背骨を解放する方法として開発されてずっと実践されてきたのが【逆転ヨガポーズ】です。

【逆転ヨガポーズ】効果

【逆転ヨガポーズ】の目的は、筋骨格系への重力負荷を通常とは反対方向へかけることで、普段重力によって身体にかかる負荷をリセットすることにあります。

この結果、臓器や循環が正常に整うことで様々な美容健康効果につながる可能性は十分期待できます。

地球上で行う場合は、重力がなくなるのではなく反対方向へ重力がかかるので、通常とは異なる姿勢保持システムで神経筋を再統合させて収縮させる必要があるため、筋力や連携機能を強化する効果がありますし、横隔膜も反対方向の収縮をしなければいけないので、呼吸筋系の強化も期待できます。

また、逆転の状態で全身バランスをとるために、自分の身体の中心と手足の位置を明確に認識すること(固有受容感覚)が必要ですが、身体感覚を研ぎ澄ませて自分の身体の深部感覚を鍛える効果もあります。

脳への血流改善機能に関しては、実際には脳を異物から守り、脳の環境を一定に保つ血液脳関門があるので単純ではありませんが、心臓より低い位置になることで血流量が増えるのは確かで、目線も変わるので心身のリフレッシュ効果も期待できます。

【逆転ヨガポーズ】のリスク

【逆転ヨガポーズ】のリスクは非常に明確です。

特に頭頸部で体重を支える【逆転ヨガポーズ】では、頭の重さを支える役割のある項靭帯をオーバーストレッチしたり、頸部の生理的湾曲を歪めて神経筋を損傷したり、椎間を強く圧迫するリスクが非常に高くなります。

頸部はもともと頭(目)の位置をコントロールするため可動性が高く設計されていますので、安定性は低く、身体全体の重さを支える構造になっていません。

また、靭帯には伸縮性がないので、一度オーバーストレッチしてしまうと2度と元の機能を取り戻せませんし、頸部には全身を支配する神経が多数通っていますので、頭頸部を損傷すると痛み、痺れ、頭痛だけでなく、全身麻痺など重篤な障害につながる可能性があります。

【逆転ヨガポーズ】を始める前には、十分なポーズの理解と準備運動、【逆転ヨガポーズ】後の負荷をリセットするポーズまでしっかりと把握してから取り組むようにしましょう。

【逆転ヨガポーズ】種類と正しいやり方

【逆転ヨガポーズ】

サンスクリット語 日本語 英語
Salamba Sarvangasana(サーランバサルヴァンガーサナ) 肩立ちのポーズ/ショルダースタンド Shoulder Stand
Halasana(ハラーサナ) 鋤のポーズ/すきのポーズ Plow Pose
Salamba Sirsasana(サーランバ・シルシャーサナ) 頭立ちのポーズ/ヘッドスタンド Head Stand

【逆転ヨガポーズ】

肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)

ヨガの女王とも呼ばれる【肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)】は、肩で全身を支える逆転ポーズです。

「Slamba」は「支える」、「Sarvanga」は「全身」という意味のサンスクリット語で、肩で支える逆立ちのポーズなので、英語では「Shoulder Stand(ショルダースタンド)、日本語では「肩立ちのポーズ」と呼ばれています。

普段の立位や歩行などの運動時とは重力のかかり方が逆転するため、重力により圧迫されがちな背骨の骨(椎骨)同士の間隔や下垂しがちな骨盤内の内臓が重力から開放されることにより、神経や内臓の働きや血流やリンパ液など体液の流れなど改善されるため、むくみや疲労回復など全身の様々な不調を解消する効果が期待できます。

肩で全身を支えるためには肩甲骨や肩関節周りの柔軟性を高める必要があり、肩こりや猫背を解消して顔周りをスッキリさせたり、逆転で立位姿勢を保持するために全身の筋肉を収縮させて強化しつつ、むくみがちな下半身をスッキリさせてくれる効果なども期待できます。

高い美容健康効果が期待できる反面頸部が不安定で負担のかかりやすい位置になるため、名前の通り肩(肩甲骨と肩関節)で正しく体重を支えることができないと首の筋肉、靭帯、そして神経まで損傷する可能性のある危険なポーズになります。

正しく行うには、胸部や肩甲帯に柔軟性と上背部、下背部、コアの筋肉の強さも不可欠なので、普段から良い姿勢を自然に保つだけの筋力がない人はまず姿勢を整えることから始めましょう。

「半分の前屈のポーズ(Ardha Uttanasana)」 や「バッタのポーズ(Salabhasana)」 は頸部と背中全体の強度を把握するために最適なヨガポーズで、少なくとも3呼吸は正しいポジジョンでポーズを維持できるかどうかが【肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)】が正しくできる筋力があるかどうかの目安になります。(できない場合は、まずこれらのポーズから練習しましょう。)

また、胸部や肩甲帯に柔軟性がない場合、頸椎の生理的前弯が潰されてしまいがちで頸部に強い負担がかかってしまいます。

事前に肩周りや胸椎の柔軟性を高めるストレッチやマッサージ、筋膜リリースや肩甲骨はがしなどの事前準備運動を十分に行ってください。

肩の下にブランケットを入れる(2枚かそれ以上の硬めのブランケットを折りたたみ、30×60センチ程度の長方形にして重ねる)かヨガマットでブランケットを包むようにして、頸椎前弯を維持したままポーズがとれるように調整したり、上背部に重心を移動したポーズ (Viparita Karani)で軽減する方法もありますが、負荷が大きいヨガポーズであることには変わりないので、筋力や柔軟性があること、十分な準備運動ができている場合にのみ挑戦すべきポーズです。

【肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)】に前には最低限以下の要素を含むポーズを入れて、準備をします。

  • 腰をストレッチする前屈のポーズ
  • 首、肩、上背部をウォームアップできるツイスト(ひねり)か側屈ポーズ
  • 直前:逆転につながりやすい「脚上げ」ポーズ
  • 直前:上背部と頸部をストレッチできるブリッジポーズ

一般的に【肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)】の準備運動とされているHalasana (Plow pose)は、頸部と背骨より強く伸展するため、最適な準備運動ではありません。

仰向けから腰に手を添えて両膝を曲げて顔の方へ近づけ、肘で床を押して腰と背中が丸まらないように意識しながらゆっくりと膝を伸ばしていきます。

かかとを天井のほうへ押し上げてかかとから太ももを一直線にして体幹の筋肉を収縮させて下半身を支えますが、顎は引いたまま首は動かさず肩で体重を支えることを意識が重要です。

前面からは腹筋が、背面からは脊柱起立筋や深層の固有背筋群が背骨を支え、立位とは異なる筋収縮システムが作用して真っ直ぐな姿勢を保持します。

体幹筋力が弱く脚が上がらない場合は、体幹を鍛えるトレーニングをします。

同時に脚を壁につけるなどして、逆転した状態でのバランス感覚を掴む練習と並行しましょう。

肩で支えるポーズなので、頸部と胸部の固有背筋群は伸長されつつ収縮します。

手のサポートを小さくするほど、椎間同士をつなぐ深層固有背筋群の負荷が大きくなります。

ヨガポーズを行った後は、負担をかけた部分を癒してニュートラル状態に戻す(片方に深く曲げた後は反対の方向へ曲げてバランスを取る)リセットポーズを行う必要があります。

【肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)】のリセットポーズとしては、反対方向に首や上背部を動かす「Matsyasana (魚のポーズ)」がよく使われますが、上半身が固定されているため背中と首の筋肉には負荷がかかり続けるポーズのため、リセットポーズとしては最適な選択ではありません。

【肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)】で深くストレッチされた筋肉の収縮力を回復させるように反対方向へ動かすポーズはないでしょうか?

背面の筋肉の収縮を促すことで血流を改善する効果がある「Bhujangasana (コブラポーズ) 」の方が【肩立ちのポーズ(ショルダースタンド)】のリセットポーズとしては適しています。

もちろん、「Bhujangasana (コブラポーズ) 」では首、肩、上背部のリセットができないので、腕を動かしながら首、肩、背中上部の協調関係をひねるシンプルなヨガポーズを加えて全身のバランスを整え、最後は「Savasana(シャバーサナ)」で身体の変化を感じながらしっかりと身体を休ませましょう。

鋤のポーズ(ハラ・アーサナ)

【鋤のポーズ(ハラーサナ)】は肩から骨盤まで上半身を逆転させたポーズで、首から背中にかけての深いストレッチ効果、腹部内臓や甲状腺を刺激する効果、背骨や骨盤の調整効果が期待できます。

「ハラ」は、田畑を耕す鋤を意味するサンスクリット語です。

肩周りや足の裏側の筋肉が短縮していたり、硬い状態のままだとポーズがうまく取れないので、十分準備運動をし、必要に応じて軽減します。

仰向けになり両足は揃えて膝を立てたら、両手は体側において手の平を下向きに置きます。

下腹に力を入れて両腕で床を押しながら両脚を真っ直ぐ上に伸ばし、両手を腰に当てて顎は引いたままお尻を持ち上げ、足先を頭を超えた床につけます。

体重は肩で支えて頭は床に置くだけです。顎を引いたまま首を痛めないように注意しましょう。

また、ハムストリングスの短縮などで膝を伸ばすのが難しい場合は、膝を曲げたり、おでこの上に膝を置くようにする、腓腹筋の短縮などで足関節の背屈が難しい場合は足関節の屈曲角度を調整して軽減し、背骨が気持ちよく伸びることを優先しましょう。

肩と耳は離したまま肩に体重が乗るように腰を引き上げ、左右の肩甲骨を背骨に寄せるようにして背中側で手を組みます。

大胸筋の短縮などで後ろで手を組むのが難しい場合は、無理して組まず、肩と耳の間はしっかり離すように意識したまま体側に置いたり腰を支えたりしてもOKです。

逆転させた上半身をしっかりと伸ばせるように肩でしっかりと床を押すことがポーズの効果を高めるコツです。

 

頭立ちのポーズ(サーランバ・シルシャーサナ)

【シルシャーサナ(頭立ちのポーズ)】は、立位を重力に対して逆転させて頭頂部と前腕のみで全身を支えるヨガポーズで、【シルシャーサナ(頭立ちのポーズ)】は、「アーサナの王(キング)」と呼ばれて、ヨガを象徴するポーズとしても有名です。

「シルシャ(shirsha)」は「頭」、「サーランバ(Salamba)」は「支える」を意味するサンスクリット語で、腕で補助して頭で支えるヨガポーズなので「サーランバ・シルシャーサナ(Salamba Sirsasana)」または「シルシャ・アーサナ(Sirsasana)」と呼ばれます。

英語では「ヘッドスタンド(Head Stand)」、日本語では「頭立ちのポーズ」と訳されています。

【シルシャーサナ(頭立ちのポーズ)】は直立位を重力に対して逆転させて頭の先から爪先まで一直線に逆転させる逆立ちポーズで、逆転効果はもちろん、頭頂部への刺激が加わる(つぼ押し効果)こと、普段の生活で意識しにくい二の腕(上腕三頭筋)や肩甲骨周りの筋肉の筋トレ効果もあり、二の腕の引き締めや姿勢改善効果も期待できます。

首に負担をかけずに憧れのヨガポーズをマスターするために、ヨガポーズ解剖学の十分な理解と必要な筋トレや柔軟体操などの準備をしてから取り組みましょう。

【シルシャーサナ(頭立ちのポーズ)】では、身体を逆転させて頭頂と腕で全身を支えるポーズなので、日常生活とは異なる姿勢保持システムが働きますので、体幹の筋力はもちろん、自分の身体の位置感覚(深部感覚)を掴んでバランスをとれるかどうかもポーズを完成させるために重要なポイントになります。

【シルシャーサナ(頭立ちのポーズ)】は、頭部と前腕で全身を支えるポーズなので、頸部に体重がかからないように上腕や肩に力が入りやすいベースを作り、ずらさないことが安全に行うために一番重要です。

四つ這いから肘が肩の下になるように前腕を床に置き、両手の指を組んで、前腕と頭頂部で正三角形を作るように頭部を床につけます。

正三角形の土台が安定したら、両膝を床から持ち上げ、尾骨を天井に向けながら爪先で歩いて脚をできるだけ顔に近づけて両足を肘のそばまでそっと歩かせて、かかとを上げます。

体幹に力を入れてゆっくりと体重を移動させて骨盤が床に対して並行になっていることを確認して爪先を床から浮かせますが、頭の位置はずらさないように注意しながら膝を胸に引き寄せ床から両脚を離し、バランスがとれたらゆっくり膝を伸ばして脚を真っ直ぐにします。

前腕で床を押しながら一直線に伸びた全身を支えますが、背骨の自然なカーブを保ち首に負担をかけないように、体幹の筋肉を収縮させて上半身を安定させつつ重心の70〜80%は腕の力で支える(腕で身体を押し上げるように力を入れる)ことも重要です。

肩甲骨周辺の筋肉(三角筋、僧帽筋、前鋸筋)、上腕三頭筋に十分な筋力がない場合、床に押し下げて肩甲骨を体幹にを安定させることが難しいので、上腕と頭頂部で作る三角は常に意識したまま脚の支えで軽減しながら徐々に感覚を掴んでいきます。

また、日常とは逆転した状態で姿勢保持システムが働くため、自分の身体がどこにあるのかの感覚(深部感覚)を研ぎ澄ませてバランスをとる必要があります。

バランスが取りにくいと感じる場合は、壁の近くで寄りかかりながら練習して少しづつ感覚を覚えていきましょう。

 

【逆転ヨガポーズ】効果を高めるコツと注意ポイント

【逆転ヨガポーズ】を目的に合わせて安全かつ効果的に実践するためのコツとよくある間違いとその対処法について解説します。

ポーズを分析する

【逆転ヨガポーズ】に必要な能力(筋力・柔軟性・バランス力)とリスクを確認します。

できているかの評価ポイントも明確にし、不安要素がひとつでもある場合はリスクが高いので避けるようにしましょう。

適切な準備をする

【逆転ヨガポーズ】に必要な準備をします。

ポーズに必要な柔軟性を高め、筋力を鍛えておくと共に、普段の生活とは逆転した方向へ重力がかかる(普段上半身を支えている下半身を含め全身を肩で支える)ポーズのため、自分の身体の中心と手足の位置を明確に認識すること(固有受容感覚)も必要です。

アフターケアをする

負担をかけた部分を癒し、ニュートラル状態に戻す必要があります。

 

 

 

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