「筋肉(骨格筋)」は人体で唯一自分で自由にコントロールできる器官なので、400以上ある『骨格筋』の解剖学と生理学を理解すれば、姿勢、運動、ボディラインを思い通りにアレンジする方法を自分で考えられるようになります。
また、筋肉は人体最大の熱生産器官であり、血液循環にも大きな役割を持っているため、健康状態にも大きな影響を与えます。
全身には全部で約600の筋肉がありますが、そのうち関節運動や呼吸など意識的に動かせ、筋力や太さなどをトレーニングで強化できる骨格筋は約400あります。
「運動(エクササイズ)する」とは基本的に骨格筋を作用させることで、骨格筋を作用させることで様々な運動、ポーズ(姿勢)、パフォーマンスになります。
「脚を細くしたい」「お腹を凹ませたい」「足が速くなりたい」「柔軟性を向上させたい」「姿勢を良くしたい」「肩こりや腰痛を予防改善したい」「小顔になりたい」などの目的通りの身体やパフォーマンスを手に入れるためには、どこの筋肉にどんなアプローチを入れるべきなのかがわかると、一番効果的な運動メニューやトレーニングを正しく選べるようになります。
特定の部位に絞った運動(エクササイズ)や筋力トレーニングなどを行う時は、各パーツの筋肉レイヤー(層構造)や主動作筋と拮抗筋や補助動筋の関係を理解することで、より効果を高められます。
また、私たちの姿勢を維持し、運動を起こすためには全身の筋肉が協調して働きますので、筋肉間の相互作用や連携も合わせて理解することでより効果的に問題解決ができます。
部位ごとのまとめ記事はこちら!
筋肉(骨格筋)の解剖学と生理学の効率的な学び方
基本的に以下の3つのステップで学んでいくと、実用的に使える知識になります。
①「筋肉の基礎知識(解剖学/生理学/運動学)」→②「筋肉各論」→③「機能連結や連動」
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『筋肉の基礎知識(解剖学/生理学/運動学』について詳しく見る
人体構造全体における筋肉や役割や運動を起こす仕組み、収縮のメカニズムなど「そもそも筋肉とは?」に関してわかりやすくまとめています。
ただし、骨格筋は大量にありますので闇雲に手をつけると混乱してしまいます。
そこで、まず主要な筋腹が存在する部位ごとに大分類を作ってまとめました。
位置が近い筋肉は役割も類似しますし、通常私たちの姿勢保持や運動においてそれぞれの筋肉が単独行動するわけではありませんので、身体全体におけるそれぞれの筋肉の位置関係も一緒にイメージしながらみていくとより役立つ知識になります。
筋肉(骨格筋)の基礎知識とは?
「筋肉とは何か?」「筋肉を使う(収縮する)とは?」「アウターマッスルとインナーマッスルって何が違うの?」など、筋肉全般に関するよくある疑問に回答しながら、筋肉の基礎知識となる知識を解剖学・生理学・運動学の観点から説明しています。
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『筋肉の基礎知識(解剖学/生理学/運動学』について詳しく見る
人体構造全体における筋肉や役割や運動を起こす仕組み、収縮のメカニズムなど「そもそも筋肉とは?」に関してわかりやすくまとめています。
筋肉(骨格筋)の部位別分類
「背中(背骨)の筋肉:首(後面)〜肩(後面)〜腰」「お腹の筋肉(腹筋)」「胸郭の筋肉」「肩関節の筋肉」「首の筋肉」「顔の筋肉」「頭の筋肉」「顎・喉・舌の筋肉」「上肢の筋肉:上腕〜前腕〜手と手指」「お尻と骨盤の筋肉」「下肢の筋肉:大腿〜下腿〜足と足趾」にまず大きく分類し、それぞれ筋肉の各論のページ(起始停止・作用・神経支配などの情報)へ進める構成になっています。
体の幹(軸)となる背骨回りの筋肉と背中のラインを作る筋肉群!
『体の幹(軸)となる背骨回りの筋肉と背中のラインを作る筋肉群』について詳しく見る
【背中の筋肉(背筋)】には、腰、ウエスト、首〜肩のバックラインを構成すると共に、背骨を含む姿勢や運動に関与する筋肉と上肢(肩甲骨)や肋骨(呼吸)運動に作用する筋肉を含みます。
お腹の筋肉(腹筋)!
【腹筋】はシックスパックの筋肉だけではありません。 【腹筋】を解剖学的に正しく理解してバランスよく強化することで、気になるウエストやお腹のラインが整うだけでなく、姿勢や呼吸が安定していることで疲れにくく安定したパフォーマンスができるようになります。
胸郭とバストの筋肉!
『胸板(バストの土台)を作り、呼吸や上肢運動をサポートする筋肉群』について詳しく見る
【胸郭筋肉と胸筋】とは、「胸板やバストの土台を作り上肢運動に作用する胸筋」「胸郭(肋骨)運動作用して呼吸を補助する筋肉(前面および背面)」「胸部と腹部の境にあるメインの呼吸筋であり全ての筋肉のコアとなる横隔膜」を含みます。
肩関節の筋肉!
『腕を体幹につなげて、腕の機能的な運動の基礎を作る筋肉群!』について詳しく見る
【肩関節(肩甲帯)の筋肉】は、上肢運動に関与する骨と体幹軸を繋ぐ構造で肩甲帯の安定と運動に作用する筋肉群です。
首の筋肉!
『頭を支え、顔(目)の動きをコントロールする筋肉群!』について詳しく見る
【首の筋肉(頸部筋)】は、頭(頭蓋)と胸郭や肩とつなぐ位置にある筋肉で、主に頸椎周囲に筋腹を持って首のラインを構成しつつ、体重の10%ほどある重い頭を支えながら広範囲かつ多様な方向に動かすための構造を持っています。
顔の筋肉(表情筋)!
【表情筋】は顔の皮膚や頭蓋に付着する筋肉なので、解剖学構造を理解したトレーニング、ストレッチ、マッサージなどを効果的に実践すれば、整形手術よりも安全かつ効果的に、老け顔(ほうれい線、シワ、たるみなど)を予防したり、二重顎を解消したり、笑顔が魅力的なスッキリとした小顔もデザインできます。
頭のコリは万病の元!
考え事やストレスが多い現代人は【頭の筋肉】がコリやすい傾向にあり、頭の筋肉のコリは脳や脊髄など中枢神経系にも直接的に影響を及ぼすので、様々な体調不良の原因となることもありますし、 筋膜のつながりで顔や身体のコリや歪みと連動しますので、肩こり、首コリ、眼精疲労、顔のむくみや歪み、さらには、歯痛や噛み合わせの問題が頭の筋肉のコリに起因して起こることもあります。
筋肉の機能連結やユニット
それぞれの筋肉が「単独」で作用することはなく、一定の規則を持った連携や連動をしています。
また、役割ごとに大きな機能単位(ユニット)として作用することもあります。
全ての筋肉は機能的に連結している!
「筋膜」の構造や仕組み、筋膜による筋肉のつながりがわかれば、何故「筋膜」が私たちの姿勢や活動に影響するのか、どんな方法で「筋膜リリース」すればいいのかが自分で考えられるようになります。
呼吸や姿勢保持も全身筋肉運動!
呼吸や姿勢維持は、普段意識していませんが、これも筋肉運動によるコントロールされています。 姿勢保持や呼吸のために作用する複数の筋肉で構成される機能ユニットについてまとめています。