血液と血管が作る血流の役割

血液と循環
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血液は全身に張り巡らされた血管という専用通路を使って、細胞や臓器に必要な様々な物質の運搬を担う全身をめぐるライフラインです。

血液のめぐりが良いと健康で冷え性、むくみ、肩こりや関節痛、肌荒れなどの悩みが起こりにくくなります。

全身をめぐる血液と血液の通り道となる血管の仕組みと血流を改善する効果的な方法について説明します。

血流(血液の流れ)とは?

血流とは血液の流れのことで、心臓から始まり心臓に戻る血管という全身に張り巡らされた専用通路内をめぐる血液の流れ(経路)のことです。

血液の量はどれくらい?

人間の血液の量は体重の約13分の1(約8%)、つまり体重50kgの人なら3.8kg(約4リットル)ほどの血液が全身を巡っています。

血管の長さはどれくらい?

心臓から送り出される血液は全身の細胞に必要な酸素や栄養を届けると同時に、細胞で不要な炭酸ガスや老廃物の受け取りをして心臓に戻ります。

心臓から細胞までの経路(血管)を動脈、細胞から心臓に戻るまでの経路(血管)を静脈を動脈と呼び、太い血管から全身の細胞にくまなく行き渡るように張り巡らされた極細の血管(直径0.005〜0.02mm)を毛細血管と呼びますが、毛細血管と動静脈を合わせた長さは10万km(地球2.5周分)にもなると言われています。

血流の役割とは?

心臓から出た血液が全身を巡って心臓に戻ってくるまでの所用時間は1分ほどですが、そのわずか1分の間に主に以下の6つの役割を担っています。

これらの仕事や休まず繰り返されることで、私たちの身体の機能は正常に保たれているのです。

  • 体内の水分量を保つ
  • 細胞に酸素を届ける
  • 細胞に栄養やホルモンを届ける
  • 細胞の老廃物や二酸化炭素などを回収する
  • 体温の維持や調節(熱エネルギーを運搬)
  • ウィルスや細菌から身体を守る(免疫)

体内の水分量を保つ

人体の約7割は水分で構成されていますが、人体の水分量に大きな影響を与えるのが全身の細胞を経由する血液です。

血液の液体成分は55%で液体成分の95%が水分なので、血液中の水分量が増減に比例して全身の水分量も変化します。

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酸素を運搬する

細胞は私たちの身体を構成する要素のことですが、私たちが毎日呼吸して酸素を取り込まないと死んでしまうように、24時間休まず働き続ける細胞にも常に酸素供給が必要です。

酸素を運ぶのは血液成分の約45%を占める赤血球の主成分ヘモグロビンで、細胞は酸素を使って代謝(エネルギー生産)を行います。

栄養素を運搬する

細胞は私たちの身体を構成する要素のことですが、私たちが毎日呼吸して食事や飲み物から栄養素を摂取し続けないと死んでしまうように、24時間休まず働き続ける細胞にも細胞の元になり活動するための栄養素が必要です。

血液の約55%を占める液体成分(血漿)を通じて、細胞代謝に必要な三大栄養素(『タンパク質』『糖質』『脂質』)、ビタミン、ミネラル、酵素、ホルモンなどを運んでいます。

老廃物を回収する

酸素や栄養素を使って代謝を行った細胞は、老廃物や二酸化炭素を排出します。

老廃物が停滞してしまうと正常な働きができなくなってしまうので、酸素と栄養素を細胞に渡した血液は、細胞の老廃物を回収して心臓に戻ります。

体温の維持や調節(熱エネルギーを運搬)

身体の中で発生した熱エネルギーも血液によって運ばれています。

外気温が低い時は血管を収縮させて放熱を防ぎますが外気温が高い時は血管を拡張させて放熱するという体温調整が、自律神経によって無意識のうちに行われています。

ウィルスや細菌から身体を守る(免疫)

ウィルスや細菌など身体にとっての異物が侵入してきた場合、血液成分の1%を占める白血球を中心とする免疫システムにが作用します。

白血球は体温が高いほど活性化するので、体温が高い人ほど免疫力が高くなります。

逆にいうと、風邪をひいた時などに体温が上がるのは、免疫力(白血球の作用)を高めてウィルスや細菌に対抗しようとしているからです。

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血流が悪いと体調が悪くなるのは何故?

体重が50kgの人で毎分4リットル、1時間で240リットル、1日で5,760リットルの血液が全身を巡っていることで、細胞一つ一つの正常な状態(健康)が維持されています。

何らかの原因で血流が制限されたり血流量が減った場合は血流が担っている役割も制限されます。

具体的には、栄養分や酸素が細胞に届かず老廃物が蓄積される状態になり、体温調節機能や免疫力が低下したり、身体の水分量が減ったりするので、肩こり、腰痛、関節痛、むくみ、吐き気、生理不順、冷え性、自律神経の乱れ、風邪を引きやすいなどの様々な体調不良が出てきてしまいます。

全身の約15%の血流が集中する脳への血流が不足すれば、集中力や記憶力が低下する原因にもなります。

血行不良が慢性化すれば、脳梗塞などの脳血管疾患や心筋梗塞など生命に危険を及ぼす疾患(心臓血管疾患)にまで発展することもあります。

血行不良の自覚症状

以下のような症状がある場合は、血行不良になっているので対策が必要です。

  • 抜け毛、薄毛、白髪
  • 舌や歯茎の色が赤黒い
  • 赤ら顔(毛細血管が浮き出る)
  • 肌荒れ、吹き出物、シミ
  • 目が充血、かすむ、クマがある
  • 耳鳴りが起きやすい
  • 肩こり、腰痛、関節痛
  • 下半身、手先、足先が冷える
  • 血色が悪い
  • 傷が治りにくい
  • 便利がち
  • 生理痛、生理不順
  • アザができやすい

血行不良の原因

血行不良になる原因としては主に以下のような内容が考えられます。

  • 運動不足
  • 生活習慣の乱れやストレス
  • 血管の問題
  • 血液の問題

運動不足

人間の身体は筋肉の収縮によるポンプ作用で、毛細血管の隅々まで循環させています。

身体を少し動かすだけで身体が温かくなったり、ストレッチをすると身体が軽くなったりするのは、筋肉運動によって血液循環を促進できるからです。

運動不足(身体を動かさない)ということは筋肉を収縮させる機会が減るので、血流も低下します。

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生活習慣の乱れやストレス

血流や血液による作用は自律神経というあなたの意識に関係なく作用する神経によって自動調整されていますが、生活習慣や食生活の乱れ、クーラーなど空調、ストレスによって自律神経が正常に働かなくなると血流や血液機能が正常に作用しなくなってしまいます。

血管の問題

本来血管は柔らかいホースのように柔軟性があり、血液を押し出しやすい構造になっています。

動脈硬化などで血管が硬くなって血液を運ぶ力が弱まったり、血管壁に脂肪や老廃物が蓄積して血液の通り道が狭くなったりした場合も血流量が減ってしまい血流不足の症状につながります。

この時、血流不足を感じた脳は血流量を増やそうと心臓をより強く働かせようとするので、血圧が上がります。

血液の問題

血液の水分量が減ったり血液内の脂肪が増えて血液がドロドロになると、血液が血管内を流れにくくなるため、血流が低下しやすくなります。

この時も、血流不足を感じた脳は血流量を増やそうと心臓をより強く働かせようとするので、血圧が上がります。

血流を改善する方法

筋肉のポンプ作用を活用する運動習慣を作る

血流を改善するには筋肉を収縮させる運動がとても有効です。

特に激しい運動やスポーツをしなくても、脚の筋肉をすべて使う散歩程度の歩行や全身の筋肉をバランスよくストレッチできるラジオ体操、筋肉が凝り固まりがちな股関節や肩関節まわりに重点を置いたストレッチ程度の筋肉運動で十分効果があります。

毎日続けられる筋肉のポンプ作用を強化する習慣を作りましょう。

運動メニューを正しい効果的なやり方を解説しています。
筋トレ、ヨガ、ストレッチ、ラジオ体操、自宅でできるながらトレーニングなど様々な運動メニューがありますが、ただポーズや姿勢を真似するのと解剖学を理解して効果をイメージしながら取り組むのでは結果に大きさな差が出ます。人気の運動メニューやオススメのトレーニングやエクササイズを正しく効果的に実践する方法をイラストや動画を使ってわかりやすく説明しています。

栄養素や水分をバランスよく取る

血管や血液の状態を良好に保つ(血液さらさら)ためにバランスのよい食生活を心がけ、血液成分の半分以上を占める水分量を保つために汗をかいた時などは特に意識的な水分摂取ををしましょう。

ストレスに対処する

ストレスは、血流を調整する自律神経の働きを乱してしまいます。

身体にとってストレスとは対人関係や仕事などが原因の自覚しやすいものだけではなく、寒暖差や睡眠不足、不規則な食事や生活なども含まれます。

自律神経が正常に働くように生活環境を整えることでも血流は改善して、健康な状態を維持しやすくなります。

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