排尿障害 ~排尿の仕組みと神経因性膀胱~

この記事は3分で読めます

毎日の排尿に関わる神経の働きとは?

排尿は体内の老廃物を
体外に排出する仕組みで
健康な生命体を維持するためには
必要不可欠です。

この排尿の仕組みも
全ての脳から始まる神経系によって
制御されています。

その仕組みについて正しく知ることで 
排尿障害についても
理解できるようになります。

排尿の仕組みと排尿障害

今回は、排尿の仕組みと
神経に原因があることによって生じる排尿障害
について説明しています。

排尿に直接関係する器官

排尿に直接関係する器官:膀胱と尿道

★膀胱の働き:畜尿(膀胱伸展)と排尿(膀胱収縮)

下腹神経・骨盤神経
(自律神経:副交感神経)
により支配:不随意運動

★尿道
・内尿道括約筋部尿道(膀胱頸部、後部尿道部)

骨盤神経支配(収縮/尿道閉鎖⇔弛緩/尿道開放):不随意運動
・外尿道括約筋部尿道(骨盤底筋部を通過)

横紋筋で出来ていて、陰部神経支配
:体性神経による随意的収縮、弛緩が可能

正常の排尿のメカニズム

1:尿意の発生
膀胱に尿が溜まって排尿筋が進展

一般内臓知覚として
求心性に高位排尿中枢へ
・膀胱仙髄中枢(S2、S3、S4)
・橋の自律神経中枢
・大脳前頭葉の最高排尿中枢

意図的な排尿行動へ

2:排尿の我慢
尿が膀胱に溜まりきって
最大尿意までの間、
最高排尿中枢は、
橋の自律排尿中枢での排尿反射を抑制すると同時に
脊髄の排尿中枢を介して反射的に内括約筋を収縮
+
仙髄の外括約筋の支配中枢を介して
随意的に収縮させる

3:排尿の開始
最大尿意に達してはじめて
最高排尿中枢は、自律排尿中枢に排尿を指令

排尿反射の抑制を解除

膀胱脊髄中枢は
脊髄反射(排尿反射)を発射
膀胱壁の排尿筋を収縮

橋の排尿中枢は、
小脳の膀胱、尿道調節系に指令を出して
内・外括約筋を弛緩させる

最高排尿中枢は、
随意的に腹圧をかける運動を起こさせ
排尿を促進

4:随意的排尿の開始

最大尿意に達する前に排尿が起きる仕組みは
まず最高排尿中枢が、錐体路、錐体外路を介して
外括約筋を弛緩させ、さらに腹圧をかけて
膀胱内圧を高め、
最大尿意時と同じような刺激が
最高排尿中枢に伝わり、排尿が開始

神経因性膀胱のメカニズム

脊髄排尿中枢の障害(自律性膀胱)

仙髄にある排尿中枢(S2.3.4)が障害されると
膀胱充満感を高位中枢に伝達する神経路が遮断

尿意を感じない

高位中枢からの指令が伝わらない

排尿筋、内・外括約筋、
骨盤底筋群などの筋肉が弛緩

自律神経は作用していますが、
これだけでは、排尿は不十分で
大量の尿が残尿として残る

括約筋の収縮がコントロールできなくなっているため
尿がある程度溜まってくると
意思に関係なく尿が持続的に漏出する尿失禁が生じる
(自律性膀胱)

仙髄の排尿中枢より高位の脊髄横断性障害
(切迫性尿失禁/自動性膀胱)

骨盤神経の核上性障害の為、
排尿反射が亢進し、わずかの尿が溜まっただけで
排尿筋が強く収縮する
+
外括約筋が随意収縮しない

尿失禁
(切迫性尿失禁/自動性膀胱)

橋の自律排尿中枢の障害

橋の自律排尿中枢は、
排尿筋と内・外括約筋という相反する機能を
小脳と関連し、協調的に司る

橋の自律神経中枢が障害されると
小脳の調整機能も働かず
膀胱が十分弛緩せず収縮状態

切迫性尿失禁、頻尿、夜尿(排尿機能亢進)
排尿困難

橋の自律排尿中枢より上位の障害

最高排尿中枢(ブロードマン3.4.6.8.9野)
すべて障害された場合

意識障害の為の尿失禁状態

*尿意がわからず
自律排尿中枢への随意的な調節ができなくなる
+
腹圧荷重時運動による
補助的排尿機能が働かない

小脳の障害

相反する機能を有する筋肉の収縮、弛緩の調節障害

排尿筋、括約筋強調不全

*脊髄小脳変性症、シャイドレーガー症候群

まとめ

この排尿の仕組みが乱れる原因は
病気だけではありません。

例えば、尿意を感じないけれど、
「とりあえずトイレに行っておこう」
というような連れトイレを繰り返していると
この神経の仕組みが乱れてしまうことがあります。

生活習慣の乱れや
骨盤底筋群や腹筋群の筋力低下なども
排尿に大きな影響を及ぼします。

尿意や排尿の仕組みを理解し、
尿意を感じて、
本当にトイレに行きたくなった時にいける
生活習慣を大切にすることは
健康を維持する上でとても重要です。

質問受付

個別には返信できませんが、
次回以降の内容や、
FAQ作成時に反映させていただきます。

できるだけ具体的に書いていただけると嬉しいです。

ご意見、ご要望、応援メッセージなども大歓迎です。

いつもたくさんの応援コメント、率直なご質問ありがとうございます。
大変励みになっています。

愛& 感謝!

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


カテゴリー

スポンサーリンク