意識を保つ仕組みと意識障害のみかた

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もし目の前の人が突然意識を失ったらどうしますか?

眼の前の人が突然「意識」を失ったら・・・・
とても慌ててしまいますし、「怖い」と思いますよね。

そもそも「意識」とは何なのか?それが病的なのかどうか瞬時に判断できますか?

意識とは何か?どう評価すれば良いのかがわかるようになります。

この章を読むとあなたは、意識の定義と病的な意識障害の判別の仕方がわかるようになります。

意識を保つ仕組みと意識障害のみかた

意識の定義

「意識」とは何か?
その答えをお伝えする前に
「意識がある状態」と「意識がない状態」について説明します。

意識がある状態とは?

一般的には、以下のような状態を「意識がある」といいます。

1:目を覚ましていて、
2:外からのどんな刺激にも何らかの反応を示し、
3:その刺激を正しく認識して、適切に対応することができ、
4:その時の行動を覚えている

ケースススタディ:意識がない状態とは?

例えば、目を閉じて仰向けになっている人がいます。
呼吸はしています。
さて、この人は病気「意識障害」でしょうか?

Case1:

「大丈夫ですか?」と声をかけてみたらハッと眼を開け、起き上がりました。

項目1の目を覚ましていての部分だけが満たされないだけで項目2~4は満たしていますね。
もちろんこれは、眠っていただけなので、病気ではありません。
刺激を与えることで、意識のある状態に戻れるからです。

Case2:

声をかけても目を覚まさないので、
身体をゆすったり、叩いたり、つねったりして
刺激を与えたら、不機嫌そうに起き上がってどこかへ行ってしまいました。

意識がある状態の項目を満たしていませんが・・・
もしこの人が酔っ払っていただけなのであれば
上記の項目は満たしませんが、この人は病気ではありません。

Case3:

大声で呼びかけたり、痛みの刺激を与えたりしてもまだ目を覚まさず、
ただ刺激を払いのけるような動作をしたり、または全く身動きをしない

爆睡の可能性もありますが、これは、かなり【病的】な状態である可能性が高いです。

 

意識はどう評価する?

意識というのは上記のように「量」で評価する場合がほとんどですが、
ごく軽度の意識障害の場合は、一見問題ないように見えるため、その「質」を評価する必要があります。

例えば、意識障害によって、以下のような症状が起こることがありますが、

判断のスピードが遅くなっている、
計算間違いが増える、
物事が思い出せなくなる、
見当違いをする、

これらは、集中力や注意力の低下、疲労や睡眠不足でも起こりますよね。

ただ、その状態が慢性的に続くようであれば、意識障害の可能性があります。

意識の中枢はどこにある?
上行性網様体

(橋上部~中脳にかけての脳幹網様体)

大脳皮質

 

上行性網様体賦活系の働き

あらゆる末梢での感覚刺激

神経線維

脳幹

視床網様体賦活系
(感覚情報の統合と整理)

視床

大脳の知覚領域
視床下部
大脳辺縁系

知覚刺激として認知

意識障害のみかた

一般的に使われるスケールを2つ紹介しますが、共通する認識としては、
その意識レベルの相当する最強の刺激から得られる反応の中で、最もよいものをその時点での意識レベルとする
という点です。

GCS(グラスゴー・コーマ・スケール)
A 開眼
E4 自発的
E3 言葉により
E2 痛み刺激により
E1 開眼しない
B 言葉による反応
V5 見当識障害あり
V4 錯乱状態
V3 不適当な言葉
V2 理解できない声
V1 発声がみられない
C 運動による最良の反応
M6 命令に従う
M5 痛み刺激部位を手足に持ってくる
M4 四肢を屈曲する 逃避
M3 四肢を屈曲する 異常屈曲
M2 四肢伸展
M1 全く動かさない

 

JCS(ジャパン・コーマ・スケール)
刺激しないでも覚醒している状態
 1 だいたい意識清明だが、いまひとつはっきりしない状態
 2 見当識障害がある
 3 自分の名前、生年月日が言えない
刺激をすれば開眼するが、刺激をやめると眠り込む状態
 10 普通の声でよびかけて開眼する
 20 大声で呼びかけたり、身体を揺さぶれば開眼する
 30 痛み刺激を加えると辛うじて開眼する
刺激をしても覚醒しない
 100 痛み刺激で払いのけ動作がみられる
 200 痛み刺激で手の屈曲、足のわずかな動き、伸展がみられる
 300 痛み刺激に反応しない

 

意識障害の原因
1:一次性中枢性神経系意識障害
(脳そのものに原因がある場合)

例)
脳血管障害
頭部外傷
脳腫瘍
中枢神経系感染症
痙攣発作(てんかん)
など

2:二次性中枢性神経系意識障害
(脳以外の臓器に機能障害があり、それが原因で2次的に脳全体が冒される場合)

例)
肝性昏睡
尿毒症
糖尿病性昏睡
循環不全
呼吸不全
水・電解質異常
中毒
酸素欠乏症
ヒステリー
など

意識障害の経時的変化観察

意識障害は、徐々に進行する場合もあれば急速に悪化する場合もあります。
そのため、意識レベルは、血圧、呼吸障害などのバイタルサインとともに経時的に観察する必要があります。

まとめ 

様々な角度から情報を取り、正しく統合させる必要がある

例えば、空腹や睡眠不足、疲労でも意識レベルが低下することは日常において誰にでもあり得ます。意識の低下や消失の背景に何があるのか、他にはどんな症状が出ているのか、継時的な変化はどうか?など様々な角度から情報を取り、統合させていくことで正しい判断ができるようになります。
まずは、意識障害が起こる可能性を大まかに整理して理解しておくことが第一歩です。

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