正しい姿勢の修正方法と維持する方法

良い『姿勢』の作り方
  1. 『姿勢』が良いことのメリットとデメリット
  2. 良い『姿勢』の基準
  3. 良い『姿勢』の保ち方
『姿勢』が良いと人生が良くなります。

姿勢が良い人と悪い人の違い

【姿勢が良い】だけで実年齢より若く見えたり、自信がありそうに見えるなど、相手に与える見た目の印象が良くなるのは経験上なんとなく実感していると思いますが、【姿勢が良い】と人生得することだらけです。

まず、姿勢が良い人と悪い人の違いを比較してみましょう。

姿勢が良い 姿勢が悪い
第一印象 良い(若々しく元気に見える) 悪い(老けて覇気がない印象を与える)
健康状態 良い 悪い
パフォーマンス 高い(疲れにくい) 低い(疲れやすい)
自信 あるように見える なさそうに見える

まず、人は本能的に「左右対称でバランスの取れたもの」を美しいと感じるようにできていますので、左右対称でバランスが取れた姿勢を美しいと感じますので、「姿勢」が良いだけで相手に与える印象が大きく変わります。

また、人間の身体は無駄なく無理なく動ける高性能マシンですが、【良い姿勢】を保つことは、身体の機能構造を生かすための姿勢でもあり、【良い姿勢】を維持することで無駄なエネルギーを使わないので疲れにくく、怪我などを予防しつつ最大のパフォーマンスを発揮できます。

一方、姿勢が悪いと見た目で良い印象をもたれないだけでなく、呼吸、循環、基礎代謝など人間としての基礎機能も低下するため、肩こり、腰痛、不眠、肌荒れ、太り気味、眼精疲労、など身体の不良や悩みを引き起こしてしまいます。

実際、多くの現代人が悩む身体のトラブルや不調のほとんどが姿勢の悪さによる身体の機能不全(本来の機能が十分に発揮できていない)が大きな要因のひとつとなっています。

本来のアライメント(バランスが良く機能的な姿勢)とは異なる悪い姿勢(特定の部位に負担がかかり非効率な姿勢)で生活する時間が長いと、全身のバランスが崩れて、身体の機能が正しく働かなくなってしまうからです。

例えば、右脚を骨折して歩くときに右脚が使えなくなったら、今までは左右の脚で支えていた全身の体重を左脚と松葉杖などを使った腕で支えなければならなくなるので、怪我をする前には大変だと感じたことのなかった歩行や椅子からの立ち上がりでさえ、とてもエネルギーを使う動作になります。

日常生活において不良姿勢を続けるということは、これと同じようなことを繰り返しているのと同じで、とても非効率で身体を痛める行為であり、身体が本来の機能を発揮できない状態が長期間続くということなので、脳卒中、高血圧、心筋梗塞、糖尿病などいわゆる生活習慣病と呼ばれる病気や、慢性腰痛や膝関節症などで活動が制限されるような機能障害につながってしまいます。

良い『姿勢』の評価基準:背骨の湾曲と骨盤の傾き

ここでいう「良い姿勢」とは、解剖学的に正常なアライメントを保ち、生理学的に無駄なエネルギーを使わずパフォーマンスが高い機能的な姿勢のことです。

背骨は重力を効果的に分散させつつ多様で機能的な動きを作るためにある構造なので、背骨ライン(生理的湾曲)の変化から姿勢の特徴や問題点が浮き彫りになります。

さらに、背骨とつながり上半身と下半身をつなぐ構造である骨盤の傾きも連動するので背骨の生理的湾曲に合わせて、骨盤の傾きを前後および左右から確認します。

明確なボディイメージができるまでは、鏡などで視覚的に確認することも大切です。

立位姿勢

鏡などで真横からの静止姿勢をチェックし、【耳→肩先→ウエストの中心→太ももの真ん中→外くるぶし】をつないだラインが一直線になっていれば、機能的な背骨のラインが維持できています。

このラインからずれているということは、首が前にでるスマホ首、巻き肩、反り腰、出っちりなど正常な姿勢パターンが崩れているということになります。

また、真正面からみた時に左右の骨盤の位置が平行であることも確認しましょう。

坐位姿勢

座位における良い姿勢では、背骨が立位同様にニュートラルで首が前に出ていないことに加えて、左右の骨盤に均等に体重が乗って前後に大きく傾いていないことが重要です。

「首が前に出ていない」「おへそに力が入る」「骨盤が後傾していない」「骨盤が左右対称で左右坐骨に体重が均等に乗っている」「膝が股関節より下にある」ことも正しい姿勢になっているかどうかの目安になります。

『姿勢』が悪くなる要因:筋肉のアンバランス

正しい姿勢の作り方を説明する前に、そもそもなぜ私たちは「デフォルトである」機能的な良い姿勢を自然に維持できないのでしょうか?

生活習慣により姿勢を支える「骨格筋」の機能にアンバランスが生じるからです。

「老」という感じは腰が曲がって顎が突き出た老人の姿を形どったものだと言われるように、老人の腰が曲がるのは身体の軸となる背骨周りの筋肉や腹筋や背筋など背骨の正常なアライメントを保つ為に十分な体幹の筋肉量が少なくなることから始まります。

骨変形や関節疾患がいきなり生じるわけではなく、正常なアライメントを維持できない状態が続くことで、骨や関節のアライメントも変化してしまうのです。

現代は、スマホやパソコンなどの電子機器や交通機関も発達し、「意識」しないと姿勢を保持する筋肉をバランスよく使うような運動をする機会は少なくなる一方で、パソコン姿勢に代表される機能的ではない猫背坐位のような姿勢を長時間保持することが多くなっていますので、機能的な姿勢を保持する筋肉群の前後や左右のバランスが崩れやすい環境が整っています。

長時間の坐位姿勢で骨盤や背骨のアライメントが崩れた状態のまま立位姿勢を取ると、バランスを取るために反り腰や出っちりにしてバランスを取る必要が出てくるため、さらに背骨(椎間板)に負担をかけ、さらに姿勢を悪化させてしまいます。

『坐位姿勢』で筋肉のアンバランスが生じやすい理由

坐位姿勢はパソコン作業、運転、食事など日常で長時間とる姿勢で、坐位姿勢が悪いこと(猫背や巻き肩)が、肩こりと腰痛など様々な体調不良やパフォーマンス低下の原因になっていることはよく知られていますが、そもそも坐位姿勢が不良(猫背や巻き肩)になりやすい理由まで理解して効果的な対策を取れているひとはあまりいません。

坐位では立位よりも支持面が大きくなり股関節屈曲位であることが大きな特徴で、立位姿勢より楽な姿勢だと思っている人も多いのですが、この解剖学構造が不良姿勢の原因となる筋肉のアンバランスを生じさせ、腰に違和感(腰痛)やひどい肩こりなどの原因へのつながりやすさと関連しています。

例えば椅子座位。

椅子座位は主に勉強やデスクワークなど机上作業勉強や食事の時などの姿勢で、子供から大人まで多くの人が長時間続ける姿勢です。

目、口、鼻を含む顔は全て身体の前面にあり、机上作業や運転など手先も身体の前面に置いて前方で集中し続ける姿勢なので、猫背や巻き肩になる方向への力が入りやすくなっています。

更に、首が前に出がちになり、首と肩に大きな負担がかかりやすくなります。

また、椅子座位では骨盤下部にある坐骨で上半身を支えられると骨盤が傾かず、正常な背骨のラインを維持しやすくなるのですが、平面の椅子に対して坐骨の点で上半身を支えるにはある程度の体幹筋力が必要です。

そこで、多くの人は徐々に骨盤を後傾させて背中を丸め(腰椎前弯減少)ながら仙骨を座面につけるような坐位姿勢(仙骨座り/前滑り)になります。

仙骨座りで後ろに重心が移動した状態で、机上作業を続けようとして肩を前に持っていくことで、更に骨盤後傾(腰の丸さ)と猫背(巻き肩)が増強します。

骨盤を後傾して背中を丸め、頭を前に出し、肩が内側に入り込んだ猫背の姿勢では、正しい姿勢を保つための筋肉が正常に作用できなくなり、以下のような筋肉のアンバランスが生じます。

状態 硬くなる筋肉 機能低下する筋肉 症状
頭(首)が前に出る 胸鎖乳突筋・僧帽筋など 椎前筋群など 首こり・肩こり
猫背・巻き肩 小胸筋・大胸筋・僧帽筋など 菱形筋など 肩こり
骨盤後傾・腰が丸くなる ハムストリング・腓腹筋など 腸腰筋・大臀筋・大腿四頭筋・腹直筋など 腰痛

体重の10%ほどの重さのある頭が背骨の上からずれた状態で支えようとすると筋肉にかなり大きな負担がかかります。

首が前に出た状態では、頭が落ちないように引く強い力が必要で、胸鎖乳突筋や僧帽筋など大きな筋肉が強く収縮して硬く凝り固まるので、肩こりや首こりを感じます。

更に、猫背と巻き肩の状態では、小胸筋・大胸筋が短縮して硬くなる一方で、菱形筋など拮抗する作用を持つ筋肉は機能低下しています。

骨盤が後傾して腰椎の前弯が減少している状態では、ハムストリングスや腓腹筋などの脚の裏側の筋肉群は短縮したまま硬くなる一方で、腸腰筋、大腿四頭筋、大臀筋、腹直筋など骨盤上に上半身を安定させる筋肉には刺激が入らず筋力低下します。

では、他の座位ではどうでしょうか?

例えば、正座。

日常で正座をする人は非常に限られていて、瞑想、ヨガ、宗教上の行事などの目的で行うことが多いと思います。

正座をする時は姿勢自体が目的になることが多いので、首や肩周りから姿勢が崩れることはあまりありませんが、股関節の屈曲角度や骨盤後傾による腰椎への負担や姿勢の崩れのメカニズムは椅子座位と同じです。

更に、正座は脚前面(大腿四頭筋や前脛骨筋)のストレッチ効果が高い姿勢ですが、膝への負担が非常に大きく、割り座では特に膝関節内側に負担が集中するので注意が必要です。

では、リラックス座位の代表でもある「あぐら座」はどうでしょうか?

あぐら座は、股関節の外旋・外転が含まれることが他の坐位にはない大きな特徴で、ヨガでは安楽座と言われるようにリラックスしやすい坐位姿勢です。

日本では御行儀の悪い坐位のように考えられていて、特に女性はあまりしない坐位ですが、フランスなどでは女性でも普通にあぐら座で座っています。

あぐら座は股関節屈曲角度が90度以上になりやすく、それに伴って骨盤後傾することで腰が丸くなり、バランスをとるために猫背になってしまいがちです。

ま長坐位は両脚を伸ばして体幹と下肢がL字になる坐位姿勢である長坐位は、関節への負担が少ないので、下半身や体幹の筋力の状態や柔軟性を評価やヨガやストレッチの際にも基本姿勢としてよく登場します。

ただ、もも裏のハムストリングが硬い場合や骨盤を立てる筋力が弱い場合はとても辛く感じる坐位姿勢なので、正しい軽減方法を知らないと間違ったストレッチなどで腰や首を痛める原因になりやすい座位でもあります。

坐位姿勢による肩こりと腰痛を悪化させる立位姿勢とストレッチ

現代人のほぼ全員が悩んでいると言われる【肩こり& 腰痛】セットの原因は、普段の座位姿勢の悪さとそれを解消しようとして行う間違ったストレッチや運動(動作)が原因です。

スマホやパソコンの長時間使用でどうしても猫背になりがちな現代人。

猫背が肩こりや首こりの原因になることはよく知られていて、肩こりの解消のために、猫背と反対側の姿勢である背伸びや上体反らしを推奨されます。

この考え方自体は間違いではないのですが、正しい身体(特に背骨)の解剖学や生理学および運動学的メカニズムを理解して正しく行わないと、腰痛を引き起こしたり、肩こりを増強させる可能性があります。

実際多くの現代人が肩こりと腰痛を併発している原因にもなっているという事実があり、良かれと思って頑張ってやっているストレッチやヨガなどのトレーニングで症状を悪化させているケースも多く見られます。

もしあなたが、肩こりと腰痛を両方に悩んでいたり(自覚症状の差はあれどほぼ100%の人がセットで悩みを抱えています)、ストレッチやマッサージなどを一生懸命行っているにも関わらず、肩こりや腰痛が解消しない、もしくは悪化している場合は、まずこれまでのストレッチや運動をいったんやめて、姿勢を根本から見直すことから始めましょう。

肩こり解消のために行っているつもりで、実は腰痛を引き起こし、更に肩こり悪化させている具体例を紹介します。

パソコンやスマホを使っている時、背中が丸まって肩や腕が内側に入り込み、首が前に出ている姿勢になりがちです。

一般的に「猫背」や「巻き肩」などと呼ばれるこの姿勢では、体重の10%ほどの重さのある頭が前に前方に移動するため、頭を支えるために首や肩の後ろ側の筋肉群は非常に強い緊張状態を強いられます。

引き延ばされて疲れ切った首や肩の後ろ側の筋肉群は、疲労物質を溜めてパンパンになり、これが肩こりの自覚症状として現れます。

さて、辛い肩こりを解消するために、丸まった身体を後ろに反らして、疲れた筋肉を緩めて休ませようようという考えのもと、上体反らしをします。 

この考え自体は間違っていないのですが、多くの人は間違った反り方をして腰や首に過剰な負担をかけてしまいます。

その結果、猫背や肩こりが解消しないだけでなく、腰痛や首の痛みまで引き起こしてしまいます。

似たようなことが、普段の生活やヨガなどの姿勢をホールドするストレッチや筋トレでもよく生じていて、自分が動かしやすい方向ではなく、正しくターゲットとなる関節や筋肉にアプローチをしなければ、改善のためにやっているつもりで症状を悪化させてしまうというひとつのよい例です。

問題点がどこにあるのかわからないままなんとなく形を真似したストレッチやトレーニングを続けても効果がでないばかりか、どんどん悪化していくのは解剖学的に考えれば簡単に説明できます。

背骨の解剖学構造を理解していると、上体反らしを正しく行うことができて、辛い肩こりや腰痛を解消できます。 というよりも、普段から姿勢を意識して直せるようになるので、そもそも肩こりや腰痛知らずになれます。

肩と腰は背骨でつながっていますが、24個の椎骨からなる背骨は、頸椎・胸椎(胸郭の一部)・腰椎・仙骨(骨盤の一部)と3つのパーツに別れています。

腰部分の背骨である腰椎は骨盤の直上にあり、その上に肩関節の重要要素である胸郭の一部である胸椎があります。  

猫背が原因の肩こりを解消するには、原因となっている胸椎へアプローチするストレッチをする必要があります。

ですが、胸椎は背骨の中で唯一後弯していてそもそも反りにくい構造になっているため、何も意識せずに背骨を反らそうとすると、反りやすい頸椎と腰椎を代償的に過剰に反ってしまいがちで、これが腰椎や首の負担を引き起こす要因になっています。

「猫背→肩こり→ストレッチ→腰痛も併発」の流れを表にすると以下のようになります。

  • 胸椎の後弯が増強(猫背になる)

  • 肩や腕が内側に入り込む(巻き肩)

  • 胸椎の柔軟性がなくなる(猫背が定着して慢性肩こりに)

  • 前に傾いた重心を位置を戻そう(姿勢を正そう)として、胸椎ではなく腰椎と頸椎の前弯増強で代償する

  • 背骨のアライメントが崩れ、首や腰回り筋肉や神経に負担がかかり痛みや張りなどの不快症状が生じる
  • 胸郭も狭くなっているため呼吸も浅くなり、内臓が圧迫されて機能低下する(様々な体調不良、肌荒れ、整理不純、肥満などにつながる)

赤ちゃんの寝返りも胸椎の動きから始まるように、胸椎は背骨運動の起点となる部位なのですが、猫背姿勢が長時間続いているともともと動きの制限要素が多い胸椎の動かし方がわからなくなってしまいがちです。

結果、猫背(胸椎後弯増強)のまま、反らしやすい腰椎を更に反らしてしまい、腰椎に過剰な負担がかかることで腰痛が生じます。

【猫背肩こり+腰痛】のセットを解消するには、まず、身体の変化と問題点を理解して、胸椎の柔軟性を取り戻すことが必要です。 その上で頭が頸椎の上に頚椎の上にまっすぐ乗る正しい姿勢を意識し、姿勢を維持するために必要な筋力を強化することで根本解決につながります。

正しい姿勢に整える

疲れにくく機能的な姿勢を維持するには、骨盤と股関節、骨盤と背骨の運動学的なつながり(連動)を理解して、軸を安定させる必要がありますが、正しい姿勢を維持するために重要なのは固定する力ではなく、柔軟性とバランスの取れた筋収縮です。

コアとなる筋肉のアンバランスを見極め、まず凝り固まっている筋肉をストレッチや筋膜リリーズなどで緩めて筋肉の弾力を取り戻し、正しい姿勢に戻してから、弱くなったりおやすみしてしまっているコア(体幹)の筋肉群を正しい方法で鍛える必要があります。

姿勢不良が原因で体調不良が生じている時は、ジムへ行ったり、スポーツをしようとすると、更に身体に負担をかけてしまいますので、まずは姿勢をリセットして正しい姿勢を意識できるようになることに集中しましょう。

コアを鍛えてアンバランスを解消する

姿勢を保持するための筋肉群は、正しい骨格を理解し、普段から機能的な姿勢で過ごしたり呼吸に意識を向けた方が、有効なコアの筋トレになります。

良い姿勢が維持できるようになると、普段の無駄なエネルギー消費や疲労感がなくなり、運動のパフォーマンスが上がるので、自然と運動量も増えて行きますし、本格的にスポーツなどを始めた時も怪我などなく効果を最大限楽しめます。

筋肉名 生じやすい問題やよくある間違い 正しいトレーニング方法
背骨周りの筋肉群 軸を伸ばすという意識を持ちずらい 人体の軸である背骨を重力に対抗して上方向に伸びる機能を負荷している筋肉なので、椎間関節と背骨の生理的湾曲を意識して「軸」を伸ばす意識がまず重要。
腹横筋 筋肉として認識しずらいため機能低下しずらい 「腹横筋」は骨構造がほとんどい腹腔を囲むように存在する腹部最深層の筋肉なので、いわゆる関節を動かす腹筋よりも、「呼吸」や軸を伸ばす姿勢を意識することで効果的に強化できます。
腹斜筋(内腹斜筋と外腹斜筋) 外腹斜筋と内腹斜筋は直行する走行で作用も逆ですが、互いに連動して作用するため明確な区別は困難

体幹の回旋(片方が回旋ストレッチで片方が収縮)または側屈(腰方形筋と共に)に作用しますので、ツイストや側屈運動で強化やストレッチができます。

また、主要な呼吸補助筋である肋間筋とも連動しているので、運動時の呼吸によっても強化できます。  

腹直筋 体幹前屈の主動作筋なので、身体の前面を縮めるクランチのような腹筋で作用していることを実感しやすい大きな表層の筋肉として、認識が簡単なのでついついやりすぎてしまいますが、他のコア筋肉群作用とのバランスを無視してやりすぎると逆効果(実際背中を丸めるようにお腹を縮める運動をやり続けるだけでは平なお腹にならないのは簡単に想像つきますよね?)

「腹直筋」の前屈作用は、適切な背骨の弯曲を維持する姿勢筋として後屈姿勢から直立のニュートラルポジションに戻すように働き、腰に負荷のかかる動きを頻回に行っている私たちの身体構造を守るために非常に重要な働きをしています。

後屈するときはどこか一点(多くは腰椎下部)に負荷を集中させないように背骨全体で負荷を分散させるように背筋群を収縮させますが、それと同時に腹直筋で急激な姿勢変化(骨盤の傾き)を抑制する作用もあります。

つまり、後屈要素を含むエクササイズの時に腹直筋を意識して収縮することで、腹直筋を最も効果的に強化するとともに、全体としての運動パフォーマンスを高めることができます。  

腰方形筋 左右差が生じやすい 「腸腰筋」と「脊柱起立筋群」の間でそれぞれを制御するように姿勢筋として、また、腰椎、骨盤、肋骨(呼吸)運動にも作用し、姿勢コントロールにおいて常に収縮しているので、左右差も生じやすいので意識したコンディショニングが必要
大腰筋

長時間坐位や腰椎屈曲のやり過ぎで硬くなり、背骨をひっぱってアライメントを崩す原因になります。

大腰筋(腸腰筋)は、同じ股関節屈曲作用がある大腿直筋(大腿四頭筋)と混同しやすいので解剖学構造を整理しておきましょう。

腰方形筋の前方にあり脚を背骨に接続している大腰筋は、腸骨筋と共に腸腰筋として分類上股関節屈筋群に含まれ、大腰筋(腸腰筋)は上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉として腰部の安定性にも重要な役割があります。

各筋肉について詳しくみる場合はこちら

正しいストレッチを取り入れる

肩こりと腰痛がセットで起こる原因は背骨の構造と普段の姿勢を理解すると明確になり、同時に、肩こりと腰痛を根本からまとめて解消する正しいストレッチ方法もわかります。

【猫背肩こり+腰痛】のセットを解消するには、まず、身体の変化と問題点を理解して、胸椎の柔軟性を取り戻すことが必要です。 その上で頭が頸椎の上に頚椎の上にまっすぐ乗る正しい姿勢を意識し、姿勢を維持するために必要な筋力を強化することで根本解決につながります。

まず自分の身体の中で背骨(頸椎・胸椎・腰椎)がどんな構造になっているかイメージし、頭部の位置、骨盤の傾きなどに合わせて胸椎後弯角度と柔軟性(制限している要素は何か)もチェックしましょう。

猫背や前屈みの姿勢、スマホ首の状態から姿勢を整える場合は、胸椎から背骨のアライメントを整える意識が必要です。 以下は姿勢を整える時によく使われる言葉ですが、とても的を射ています。

  • 胸を張る
  • 頭を上から引っ張られるように背筋を伸ばす

姿勢が悪くなってきたな、と感じたら、首や腰を後ろに反らすのではなく、胸を張りつつ頭を上に引っ張っていくように胸椎から姿勢を整えていくイメージが実感できるようになります。

 

普段の意識を変える

「上を向いて歩こうよ♪」と有名な歌にもあるように、目線を上に向ける、つまり頭を下に落とさないようにする意識と背骨の軸を常に上に引き上げる意識は、良い姿勢を維持するためにとても重要です。

ちなみに、セリフのないバレエでは身体の動きと表情ですべてを表現するのですが、頭が下に落ちることは絶対にないそうで、あるとすれば乞食の役の時だけだそうです。

また、前屈みの姿勢になると自尊心や気分が大幅に低下し、恐怖を感じやすく、発言も否定的になり、否定的な経験ばかり思い出すようになると示した科学的研究もあります。

ちょっと周りを見てみましょう。

印象のいい人というのは必ず目線が上を向いていませんか?

背筋がピン!と伸びた良い姿勢をしていませんか?

姿勢が良いとは身体が健康であることのひとつのバロメーターであるし、姿勢が良ければ身体の機能が円滑に働き、呼吸機能も十分に機能するので健康が自然に維持できますし、十分な酸素や血液が巡るので頭も冴えてスッキリしますし、目線も自然に上を向いてくるし、目にもチカラが宿ります。

姿勢にはパーソナリティや感情の影響も現れますので、気分が落ち込んだときに姿勢から整えるのも効果的です。

たとえば、自信や喜びなどプラスの感情は胸を張った姿勢に代表される伸展優位の姿勢として現れやすいし、劣等感や不安などのマイナスの感情は猫背に代表される屈曲優位の姿勢として表れやすい傾向があります。

気分が落ち込んだ時や相手に良い印象を与えたい時は、背筋の伸びた良い姿勢を意識することで相手に与える印象を良くすることができます。 なんとなく体調が優れないとか、元気が出ない時とかこそ、是非顔を上げて真っ直ぐ前をみるように心がけましょう。

胸を張って、大きく呼吸をして、脳に新鮮な酸素を送りましょう。

下を見るときも頭を落とすのではなく目線だけそっと落とすようにすれば、姿勢も崩れず印象も変わりません。

環境を整える(ツールを使う)

ボディイメージが正しくあり、必要な筋力と柔軟性があれば良い姿勢を自然と保持できるようになります。

とはいえ、そもそも不良姿勢を誘発しやすい環境があるのであれば、環境から整えることも効果に直結します。

適切に活動を行うことができる姿勢を作ることをポジショニングと言いますが、それを座った姿勢で行うことをシーティングといいます。

シーティングが適切にできれば、最適な身体の位置を保持しながら機能的な運動ができるので、肩こりや腰痛に悩むことも疲れることなく、長時間仕事、作業、趣味など没頭できる時間がつくれますし、運動をする時のパフォーマンスも改善します。

机や椅子の高さを調整する

パソコン作業においては、軽くあごを引いて胸を張った状態で目線が丁度よい位置にディスプレイを置いたり、時々立位で作業することも有効です。

股関節の屈曲角度を75°位にするように座布団などで調整すると、骨盤と腰椎をニュートラルに保ちやすくなり、坐位での腰への負担を立位とほぼ同じレベルで維持できます。

シーティングツールを使う

すでに崩れた姿勢が慢性化してしまっている場合は、意識して戻せるようになるまでに時間がかかりますし、正しい姿勢が実感としてよくわからない場合も多いと思います。

姿勢を保つ努力を最小限になるように人体構造を計算して作られた市販のシーティングツールを使う方法もあります。

シーティングツールとは、胸郭、骨盤、脚、足の支持面を快適な位置に保ちつつ、身体の軸がぶれずに安定したまま疲れずに目的のパフォーマンスを実践できるような坐位を作りやすいように工夫がされています。

しかも使い方は簡単で、普段使う座面や椅子の上におき、お尻を奥まで入れて深く腰掛けるだけ。 お尻のまわりをぴったりフィットさせたら、一度後ろにもたれて肋骨の支えと背骨が伸びた感覚を確かめてみましょう。

楽ちんで気持ちいい坐位姿勢を一瞬で実感できますし、長時間坐位で腰痛を感じていた人、肩こりや首こりを感じていた人も、筋肉の緊張が和らぎ、全身の負担が軽くなっていくのを感じられます。

座面も快適で、座った時の圧力を分散させる構造になっていて、長時間のデスクワークやドライブでもお尻が痛くなりにくいので、快適に過ごせます。

折りたたんで持ち運べる軽量なシートなので、仕事中はもちろん、ドライブ、食事、寛ぎのソファーでもいつでも一番負担の少ない姿勢で快適に過ごせます。

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