【なで肩 いかり肩とは?】タイプ別肩こりの治し方と筋トレ(ボディメイク)方法

なで肩、いかり肩、巻き肩など、肩周りの筋肉の使い方で姿勢や見た目は大きく変わります。

肩周りの変化を放置すると、カチカチ肩こり、上半身のだる重さ、腕が上がりにくだけでなくジンジンと腕や手の痺れも感じる五十肩(四十肩)などの原因になります。

肩の状態別に、正しく肩こりや五十肩(四十肩)の予防改善する方法についてまとめました。

肩は姿勢の顔

顔の下かつ上半身の一番上にある構造の肩は、立っていても座っていても姿勢を特徴つける主要要素であり、相対的に顔の大きさや首の長さ(の印象)にも影響します。

「なで肩」「いかり肩」「巻き肩」など肩のアライメント(骨格)の特徴を示す呼び方がいくつかありますが、これら肩のアライメント(骨格)や姿勢の特徴は、「肩こり」や「五十肩(四十肩)」など肩の運動制限や痛みなどの問題と直接的に関連しています。

「なで肩」「いかり肩」「巻き肩(猫背)」などの姿勢変化は、肩周辺の筋肉の使い方や普段の生活姿勢により生じます。

逆三角形ボディを目指すボディメイクでも三角筋、僧帽筋、上腕三頭筋など肩周りのラインに変化をつけるような筋肥大トレーニングをよく行いますが、筋肉の付き方でボディラインは簡単に変わります。

生まれつきだと思っているような「なで肩」「いかり肩」「巻き肩(猫背)」も、ほとんどのケースで筋肉の鍛え方や姿勢への意識の仕方で、綺麗な肩のラインに変えられます。

更に、肩周りの筋肉を正しく鍛えて姿勢を整えれば、「肩こり」や「五十肩(四十肩)」など肩の運動制限や痛みなどの問題を予防解消できます。

肩と姿勢の解剖学〜「なで肩」「いかり肩」「巻き肩(猫背)」の違い

「なで肩」「いかり肩」「巻き肩(猫背)」が、私たちの不良姿勢や肩こり、首や腕の痛みなどの原因になっています。

まずそれらの姿勢の特徴を解剖学的に分析してみます。

「なで肩」と「いかり肩」は前額面における肩のラインの差で、鎖骨の胸骨側(内側)に対して肩甲骨側(外側)がどの程度上がっているかがひとつの目安となります。

「巻き肩(猫背)」は「なで肩」でも「いかり肩」でも、そのどちらでもなくても生じる矢上面での変化です。

見た目の特徴 解剖学的特徴
良い姿勢の肩 普通 鎖骨角度5°以上10°未満
なで肩 肩先が下がっている 鎖骨角度5°未満
いかり肩 肩先が上がっている 鎖骨角度10°以上
巻き肩 肩が前内側に巻き込まれている 肩甲骨プロトラクション

肩のラインは左右差も大きくでやすい身体部位です。

肩のラインを含む姿勢に大きく影響する筋肉は主に以下の筋肉群です。

筋肉名 解剖学特徴 姿勢への影響(主な作用)
僧帽筋 首・肩・背中上部を広範囲に覆う大きな最表層筋肉で、上部・中部・下部で作用が異なる 上部は肩甲骨挙上、中部はリトラクション、下部は下制に作用。
肩甲挙筋 僧帽筋下部で上部頸椎から肩甲骨の内側縁上部に向かって走行 名前の通り肩甲骨を上(頸椎の方向)に引く作用が強力。
菱形筋 左右の肩甲骨内側縁と背骨をつなぐように走行して肩甲骨を安定させている プロトラクションの抑制に作用。上部繊維は僧帽筋や肩甲挙筋の作用を補助。
前鋸筋 肋骨から肩甲骨前面に向かって走行して肩甲骨を胸郭に安定させている筋肉 肩甲骨を前外側引く作用の他、下部繊維は肩甲骨引き下げにも作用。
小胸筋 肋骨前面から肩甲骨内側縁と烏口突起に向かって走行し、肩甲骨を胸郭に安定させている筋肉 肩甲骨を前下方へ引く作用があり、「前鋸筋」が一緒に「肩甲骨プロトラクションに作用。

 

詳しくはこちら!

【肩関節(肩甲帯)の筋肉】種類一覧まとめ【イラスト図解でわかりやすい筋肉解剖学】

肩甲骨の動きを含む肩関節(肩甲帯)には、様々な作用を持つ筋肉が付着していますが、それらの筋肉の緊張や筋力のアンバランスが生じると、「なで肩」「いかり肩」「巻き肩(猫背)」の原因になり、それらを放置することで、腕や首のしびれや痛み、腕の上がりにくさなどにつながります。

【いかり肩】解剖学

肩先(鎖骨の外側)が上がっている【いかり肩】は典型的な肩こり姿勢のことで、主原因筋は、肩甲骨を挙上する強い作用がある「僧帽筋」と「肩甲挙筋」です。

筋肉名 主な問題点 姿勢
僧帽筋 上部繊維が短縮して硬くなり、下部繊維が働きにくい(筋力低下) 肩甲骨が挙上し、いわゆる肩がすくんだ典型的な肩こり状態が固定する
肩甲挙筋 短縮して硬くなっている
小菱形筋 短縮して硬くなっている

いずれも表層ににある筋肉が縮んで凝り固まっているため、マッサージされるとすぐに気持ちよくほぐれていく感覚があり、「肩こり」と自覚しやすい肩型です。

肩甲骨挙上は、肩が下がらないように肩甲骨を胸郭に安定させる重要な作用のひとつですが、肩甲骨挙上作用のある筋肉が短縮して硬くなったり、拮抗してバランスをとる肩甲骨を引き下げる作用が低下したりしていると【いかり肩】が定着してしまいます。

緊張したり、パソコンを使用する時など猫背姿勢で頭が前に出ている時も【いかり肩】になりがちなので、肩こりに悩む人の多くが【いかり肩】と巻き肩(猫背)のセットです。

【なで肩】解剖学

肩先(鎖骨の外側)が下がっている【なで肩】は、自分の腕の重みにすら耐えられないくらい肩甲骨挙上作用のある筋肉(僧帽筋上部繊維)の筋力が低下している状態です。

筋肉名 主な問題点 姿勢
僧帽筋(上部) 筋力低下 肩甲帯が腕の重みを支えられず下がっている
肩甲挙筋 引き延ばされて硬くなる
小菱形筋

筋力が低下している(収縮力が弱い)状態でも、重力に対して腕を空間に保つために頑張らないといけないので、筋肉が硬く硬直してしまいます。

【なで肩】の方が、「いかり肩」よりも深層にある筋肉の負担が大きくなっているのですが、一番表層の「僧帽筋」が緩んでいるので「肩こり」を自覚しにくいという特徴があります。

【巻き肩】解剖学

【巻き肩】は姿勢のフォーカスを背骨に移せば「猫背」のことで、「いかり肩」でも「なで肩」でも起こります。

筋肉名 特徴 姿勢への影響(主な作用)
菱形筋 引き延ばされて筋力低下(プロトラクション抑制作用低下) 肩甲骨が胸郭に沿って前外側に動く
前鋸筋 短縮して硬化(肩甲骨プロトラクションに作用)
小胸筋

「小胸筋」と「前鋸筋」が一緒に作用すると生じる動き肩甲骨プロトラクション(肩甲骨が胸郭に沿って前外側に動く)は、腕を前方に伸ばす時にとても重要な働き(作用)です。

パソコンを使った机上作業の時間が長い現代人は、どうしても肩甲骨プロトラクションの状態で固定されがちです。

【巻き肩】(猫背)になると、前に出た頭を引くために「僧帽筋」や「肩甲挙筋」を含む首・肩後面の筋肉が引き延ばされて緊張しづけることで硬くなり、もれなく「肩こり」を実感するようになります。

タイプ別!【肩こり】解消法

自分の肩こりの原因がわかったら、次は予防解消法を考えてみましょう。

肩こり解消方法の基本

「肩こり」を起こす姿勢を作るのは、主に肩甲骨周辺の筋肉群の筋緊張や筋力のアンバランスが原因だということがわかりました。

特定の不良姿勢が長く続くと、一部の筋肉だけが強く収縮し続けて硬くなるので、硬直した筋肉のそばを走っている血管や神経が圧迫されることで、コリ感、痛み、しびれという症状が出てきます。

一方で、硬くなった筋肉と反対の作用をする筋肉はゆるんだまま筋力が低下してしまうので、正しいバランスの取れた姿勢に戻しにくくなっているので、症状はどんどん悪化します。

なので、肩こりを根本的に解消するには、現在の状態に合わせて以下の2つのアプローチを同時に行う必要があります。

  • 硬くなっている筋肉をほぐして筋肉の弾性を取り戻す(ストレッチや筋膜リリースなど)
  • 筋力低下している筋肉を鍛える(筋トレ)

「なで肩」「いかり肩」「巻き肩(猫背)」では、硬直している筋肉や緩んでいる筋肉が異なるため、それぞれの肩型や姿勢に適した筋肉へ適切なアプローチをする必要があります。

いずれの場合も、正常のアライメントに近づけることを目標に、ターゲットマッスルを定めてアプローチしましょう。

背骨から姿勢を整える意識も必要

「なで肩」「いかり肩」「巻き肩(猫背)」など肩の形状の変化に影響する肩甲骨は、胸郭上を移動します。

胸郭は胸椎(背骨)を含む上半身上部の構造なので、背骨のアライメントも正常に保つことも同時に必要になります。

肩こりがある人は腰痛もあることが多いですが、それは肩の状態が背骨に影響する(逆もしかり)からです。

 

詳しくはこちら!

【正しい姿勢とは?】美しく機能的な姿勢を維持するための解剖学

そのストレッチでは肩こりと腰痛が悪化?正しい姿勢改善ストレッチとは?

【タイプ別】肩こり解消法

【なで肩】解消には、まず体幹の筋肉(インナーマッスル)を鍛えて背骨から姿勢を整えることと、腕の重さを支えられるように僧帽筋や三角筋などの筋力を鍛えることが必要です。

【いかり肩】解消には、まず凝り固まった筋肉をりっかりほぐしてから、弱化している筋肉を鍛えましょう。

【巻き肩】解消には、菱形筋強化と背骨の正しいストレッチがキーになります。

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