【腹直筋】割りたい腹筋【わかりやすいイラスト筋肉解剖学と正しいトレーニングのやり方】

腹筋(お腹の筋肉)
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【腹直筋】とは、一般的に腹筋と呼ばれるお腹前表面にあるシックスパックや腹部縦ラインとして意識されている魅せ筋肉(アウターマッスル)の正式名称です。

【腹直筋】は、「腹筋」最表層かつ最大の筋肉で、姿勢やお腹(下腹やウエスト)のラインを決めるアウターマッスルとしてはもちろん、内臓運動や呼吸、背中(肩や首のコリ)や腰の状態(腰痛など)にも大きく影響を及ぼします。

【腹直筋】の解剖学構造についてイラスト図解を使ってわかりやすく解説しています。

【腹直筋】の解剖学構造を理解して効果的に【腹直筋】トレーニングやストレッチをすれば、憧れのシックスパック(実際は8パック)やA4腹筋など、スッキリ下腹を凹ませてウエストもくびれた綺麗な良い姿勢とスタイルが手に入り、疲れにくい身体作りや肩こり改善や腰痛改善効果も期待できます。

【腹直筋】とは?どこにあるどんな筋肉?

【腹直筋】は腹腔(腹壁)前面表層を覆う長く厚い筋肉で、「腹筋」の中では最表層にあり筋腹も大きいため、バキバキに割れたシックスパックやお腹の縦線として意識しやすい筋肉(筋トレ結果や効果がわかりやすい)として、筋トレメニューや【腹直筋】をターゲットにした運動メニューやダイエットメニューなどもたくさんあります。

  • 筋肉名:腹直筋
  • 腹直筋ふりがな:ふくちょくきん
  • 腹直筋英語:Rectus Abdominis

お腹の見せる部分である肋骨下からおへそ辺りまでの【腹直筋】上部のシックスパックに、恥骨付近の腹直筋下部を含めれば8パックになり、腹部の脂肪が少ないとはっきりとラインが見えます。

【腹直筋】を含む腹筋群は、身体のラインを作ったり姿勢保持や運動に関与するのはもちろん、呼気や咳、腹腔内圧を高めて行う排便や分娩、内臓の位置を安定させ内臓下垂を予防するなどの働きもあり相互に連携しているため、腹筋全体の解剖学構造を理解することで、より効果的な筋トレやストレッチを実践できるようになります。

 

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【腹直筋】起始停止

【腹直筋】は、肋骨と胸の中心にある骨が終わる辺りから身体前面の一番下にある骨盤底まで走行する縦に長く大きい筋肉です。

【腹直筋】は、腹筋の中でも「錐体筋」と共に前腹筋群に分類されますが、側腹筋(外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋)停止腱膜が正中線近くで癒合して作られ腹直筋鞘内にあり、機能的には側腹筋群(腹斜筋(外腹斜筋と内腹斜筋)および腹横筋)も含めてウエストから前腹部分を構成しています。

 

【腹直筋】起始(下部)は2つの腱になっていて、大きい方の腱は恥骨稜(恥骨結節から恥骨櫛まで)に、小さい方の腱は恥骨結合に付着しています。

【腹直筋】は起始である恥骨から垂直上方に走行して、第5-7肋骨の肋軟骨と胸骨の剣状突起前面に停止します。

  起始 停止
腹直筋 恥骨結合・恥骨稜 第5-7肋骨の肋軟骨、胸骨の剣状突起前面

一般的に最外側繊維は第5肋骨の前端に付着していますが、個人差があります。

実際の運動を考える際にどちらが起始でどちらが停止かを悩む必要はなく、どこからどこまでどのように走行している筋肉かを、立体的に自分の身体でイメージできるようにしておきましょう。

【腹直筋】8パック(6パック)構造

【腹直筋】は、「白線」と呼ばれる帯状の結合組織で左右対称2対の筋腹に別れます。

更に、横方向に走行する3つの「腱画」があるため、いわゆる腹筋が6パック(8パック)割れた構造が完成します。

「腱画」のひとつはおへそを横切る水平ラインにあり、胸骨剣状突起下からおへそのラインを3分割するように残りの2本が走行しています。

【腹直筋】が【白線】と【腱画】に8つに別れているのは、大きな筋肉でもしなやかで細かい動きに調整できるようにするためなので、背骨を1本の骨ではなく20以上の椎骨が積み重なった関節と考えるように、腹直筋も8つの筋肉(関節)のように考えることで、姿勢やお腹のくびれ具合、運動パフォーマンスにも差をつけることができます。

ちなみに、【腹直筋】の8パック(6パック)構造は誰でも生まれた時から持っている構造です。

腹筋を鍛えることで8パック(6パック)になる訳ではなく、筋トレをすることで腹直筋の筋繊維が肥大化して境目が見やすくなったり、筋肉を覆う脂肪が減って腹直筋の筋繊維が見えやすくなるだけです。

つまり皮下脂肪を減らせば誰でも8パックになります。

 また、脇腹の筋肉である「腹斜筋」との境(輪郭)、いわゆる「ナナメ割」ラインを作るのは、通常は第9肋骨の肋軟骨先端から恥骨結節まで伸びる「半月線」と呼ばれる腱画です。

「半月線」により、腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋)と【腹直筋】が分離されています。

【腹直筋】作用(働き)

【腹直筋】には様々な作用があります。

  関節や器官 作用
関節運動 体幹(背骨)骨盤 屈曲(胸郭と骨盤を近づける)、骨盤安定
腹圧調整 腹腔と内臓 圧迫(排尿・排便・出産など)
呼吸 腹腔と胸腔 努力呼吸や発声

【腹直筋】は胸郭と骨盤を繋ぐように走行している筋肉なので、体幹運動や姿勢の安定に作用すると共に、内臓機能や呼吸にも大きく影響を与える筋肉です。

体幹屈曲(胸郭と骨盤を近づける運動)

【腹直筋】は胸郭前下から骨盤前下までをつなぐように身体前面の骨で覆われていない腹腔部分を縦に広く走行する腹筋なので、収縮することで骨盤と胸郭を近づける方向(「胸郭前壁引き下げ」および「骨盤前部を引き上げ」)の作用(運動)が働き、可動範囲に合わせて同時に背骨(脊柱)も屈曲します。

また、骨盤を固定した状態で腹直筋を収縮させた時は背骨(脊柱)を屈曲をする作用が生じますし、胸郭を固定した状態で腹直筋を収縮させることで骨盤後傾作用が生じます。

日常生活場面では、腹直筋は椅子から立ち上がる時などに身体が前屈みや前傾姿勢になる時などにも活躍します。

腹筋(腹直筋)トレーニングの代名詞でもある「シットアップ」や「クランチ」をする時は、実際に胸郭と骨盤が近づけて背中を丸めるように上半身を起こすので腹直筋が収縮する感覚を掴みやすい運動メニューです。

腹筋筋トレメニューも「シットアップ」「クランチ」「ロールアップ」「プランク」など様々な種類がありますが、腹直筋8パック(6パック)のどこにどんな負荷をかけたいのかを意識することで、より細かく負荷を調整した効果的なボディメイクができるようになります。

腹直筋が8パック(6パック)に別れていることにより、柔軟な関節があるように細かく体幹の運動が調整できる構造になっていることを意識するだけでも腹筋の効果が劇的に変わります。

姿勢を保つ

【腹直筋】には、普段の生活の中で重力に抗して身体を真っ直ぐに保ったり、骨盤の傾きを抑制したり、背筋の拮抗筋として身体が後ろに倒れないように前側から引っ張るように筋肉が伸長しながら収縮するという重要な役割(作用)があります。

【腹直筋】の力強さと大切な臓器を守るという意味もあり、もともと人間の上半身(体幹)は前傾しやすくできています(だから、意識しないとすぐ猫背になったり、高齢になると腰が曲がった姿勢になりやすい)。

特にスマホやパソコンの長時間使用が日常化した現代人は、【腹直筋】の姿勢保持筋としての作用が日常では発揮されにくく筋力が低下しがちです。

更に、スマホやパソコンの長時間使用の猫背や前傾姿勢で肩首や背中のコリは多くの人が認識していますが、【腹直筋】も短縮したまま凝り固まっていることを自覚している人は多くありません。

背中(肩や首も含む)の筋肉とお腹の筋肉は背骨や体幹の前後運動で互いに拮抗する関係なので、いくら自覚症状がある背中や肩のマッサージを頑張っても、お腹のコリ解消も含めた根本的な姿勢改善をしなければ肩こりや腰痛もなかなか改善しません。

肩こりや腰痛対策や予防改善には、背中や肩の筋肉だけでなく、【腹直筋】をはじめとする腹筋群を緩めるストレッチなども取り入れるとこで、全身バランスが整いやすくなり、肩こりや腰痛の改善効果、トレーニングや筋トレ、ダイエット効果も高まりますし、普段から良い姿勢を維持することが、実は腹直筋の最も効果があり生活や見た目に反映されやすい筋トレ方法です。

「シットアップ」や「クランチ」などの腹筋の筋トレをする時は、曲げる時よりも戻す時(重力や自重に対抗して【腹直筋】が伸ばされて収縮している瞬間)にフォーカスすることと、腹直筋の姿勢保持筋としての作用を強化するトレーニングとして有効な運動メニューになります。

 

内臓を保護する

【腹直筋】の下には胃や腸などの消化器官、生殖器官、排泄器官など重要な臓器があり、骨で保護されていない腹部を守る筋肉としても1番表層にある大きな筋肉なので、内臓を守る壁となったり、内臓の位置を安定させ内臓下垂を予防する重要な役割があります。

腹腔は大事な臓器が収まっている場所ですが、骨(骨格)で保護されていないため、緊張したり不安を感じたりすると、大切な臓器を守るために本能的に【腹直筋】に力が入り、【腹直筋】が過剰緊張状態になります。

【腹直筋】が凝り固まると内臓が圧迫されたり、正常な位置からずれてしまったりするので、内臓機能に不具合が生じたり、筋膜のつながりで全身にコリやだるさが連鎖します。

ストレスなどで胃腸に不具合を感じている時も【腹直筋】が過剰に緊張して凝り固まっている可能性が高いので、【腹直筋】の緊張をほぐすストレッチを行い、ゆったりとした腹式呼吸を取り入れてお腹まわりから体幹や呼吸筋をほぐしていくことで、心身のバランスが整いやすくなります。

呼吸や腹圧をコントロール

【腹直筋】は、腹腔内圧を高めて行う排便や分娩、意識的な深い呼吸や咳に関与したりなど、生命維持にも重要な役割があります。

呼吸に意識を向けたり、呼吸をコントロールする意識を持つだけでも腹直筋や腹筋群のトレーニングにもなり、深い呼吸によるリフレッシュやストレス解消効果はもちろん、くびれたウエストや凹んだ下腹にもぐっと近づきます。

深い呼吸と良い姿勢を普段から意識するだけで基礎代謝が上がるため、ダイエット効果も期待できます。

 

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【腹直筋】神経支配

【腹直筋】は、肋骨に沿っている胸腹神経である肋間神経(T7-T11)前枝に支配されています。

肋骨間を通過したあとも、腹横筋と内腹斜筋の間を通過して腹直筋鞘前面を貫通して腹腔も支配します。

【腹直筋】触診

【腹直筋】は大きく長い筋肉なので、おへそのあたりに手を当てて前屈するように力を入れることで簡単に触診できます。

ボディメイクやトレーニングをする時は、【腹直筋】をひとつの筋肉ではなく、8つのパーツに別れた筋肉であることをしっかりイメージして、段階ごとに8つのうちのどこがターゲットになっているのか触診して確認しながら行うとより効果を高められます。

【腹直筋】筋トレとストレッチ

【腹直筋】を正しく鍛えるためには、まず【腹直筋】の働きと解剖学構造を正しく理解していることが不可欠です。

解剖学構造を理解していれば、目的に応じて最適な筋力トレーニングメニューを選択したり、自分で作成やアレンジができるようになります。

【腹直筋】トレーニングは女性にも人気ですが、「腹筋縦線を入れたい」のか、「バキバキに割れたシックスパックを作りたい」のか、「体幹を強くしたい」のか、「ぽっこりお腹や下腹をひっこめたい」のか、「くびれたウエストが欲しい」のか、「姿勢を良くしたい」のか、「声量を増やしたい」のか、「ダイエットしたい」のか、「便秘を解消したい」のか、「腰痛を治したい」のか、などなど目的に応じて腹筋の効果的な鍛え方や運動メニューは異なります。

また、「本格的にジムでトレーニングしたいのか?」「自宅でできるエクササイズがいいのか?」「座ったままできる腹筋トレ」「寝たままできる腹筋トレ」など、ポジションの作り方も希望に合わせてアレンジできますし、特に「トレーニング」と意気込まなくても日常生活の姿勢や呼吸に意識を向けるだけでも筋トレやストレッチができたりもします。

【腹直筋】筋トレの例

【腹直筋】を鍛える筋トレや運動メニューはたくさんありますが、形を真似るのではなく、【腹直筋】の鍛えたい部分に適切な負荷を加えられる運動メニューや負荷を選びましょう。

「筋肉を太くしたい」「姿勢を良くしたい」「下腹を凹ませたい」など自分の目的を達成できるように【腹直筋】を収縮させるのが正しい筋トレで、最適な筋トレメニューや姿勢は人により異なります。

メジャーな筋トレメニューを例に挙げていますので、参考にしてください。

ロールアップ/クランチ/シットアップ

腹直筋上部が主なターゲットとなる胸郭を骨盤を近づける方向へ腹直筋を収縮させて強化する運動のことで、体位や負荷を調整して様々な応用が可能です。

日常生活でよく使う方向へ筋肉を動かすのでわかりやすい方法ですが、腸腰筋や大腿直筋など股関節屈筋群の代償動作としっかり区別しましょう。

また、上半身を起こす時(求心性収縮)だけでなく、戻る運動(遠心性収縮)にも意識を向けるとより効果的です。

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うつ伏せ腹筋トレーニング

腹直筋は、胸郭を固定した状態で収縮させると骨盤を後傾させる作用が生じます。

うつ伏せで胸郭や肩甲骨を固定して骨盤を後傾する動きでも腹直筋を強化する筋トレができます。

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レッグレイズ(足上げ腹筋)

背臥位で脚の上げ下ろしを行うレッグレイズ(足上げ腹筋)では、腹直筋下部(下腹部)が主なターゲットとなる骨盤を胸郭へ近づける方向へ腹直筋を収縮させて鍛えるエクササイズで、体位や負荷を調整して様々な応用が可能です。

脚の重さを負荷にして腹直筋を鍛えることができる筋トレですが、関節運動が股関節の屈伸なので腸腰筋などの股関節屈筋群が優位になり腹直筋に効果的な刺激は入っていない間違いもよく見られます。

脚を上げ下げする動作(関節運動)そのものよりも、恥骨から骨盤が引っ張られて胸郭に近くように腹直筋を収縮させていること、特に8パックの一番したにある腹直筋下部がしっかりと働いていることを確認しながらトレーニングすることで、正しい筋トレになります。

脚を上げる時(求心性収縮)だけでなく、戻す運動(遠心性収縮)にも意識を向けるとより効果的です。

プランク

腹直筋の筋長は変えずに収縮させて(等尺性収縮)強化する運動のことで、腹直筋だけでなく姿勢維持に重要な体幹の筋肉をバランスよく鍛えられます。

プランクも解剖学構造を理解していれば、体位や負荷を調整して様々な応用が可能です。

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難易度も負荷も大きい腹筋トレーニングですが、腹筋を含めた筋肉の構造や作用を理解すると、体位や負荷を調整して様々な応用が可能です。

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前屈みでの座り姿勢の多い現代人は腹直筋が短縮した状態で硬い状態になりがちなので、呼吸を深めながら内臓をマッサージしつつ、腹直筋を伸ばすストレッチができるヨガのスフィンクスのポーズがオススメです。

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