【小指外転筋（小指球筋）】イラスト図解でわかりやすい筋肉解剖学（作用と起始停止）

小指球最内側の筋肉【小指外転筋】解剖学構造（起始停止、作用、神経支配）についてイラスト図解を使ってわかりやすく説明しています。

【小指外転筋】とは？どこにあるどんな筋肉？

【小指外転筋】は、「小指外転筋」「短小指屈筋」「小指対立筋」と共に小指球筋に分類され、小指の（他の４指から）独立した運動（外転・屈曲・外旋・対立およびそれらの組み合わせ）に作用し、握る、つまむ、離すなど手の巧緻性向上に貢献しています。

• 名称：小指外転筋
• ふりがな：しょうしがいてんきん
• 英語名：Abductor Digiti Minimi

【小指外転筋】の主な作用は小指外転ですが、小指屈曲にも関与してバスケットボールなど大きな物を指を広げて掴む時によく働く筋肉です。

【小指外転筋】起始停止

【小指外転筋】は主に「豆状骨」から起始し、小指球最内側の筋腹を構成して「小指基節骨底尺側」および「指背腱膜」に停止します。

【短小指屈筋】は主に「豆状骨」および「豆状骨を有鈎骨と中手骨に接続する豆鉤靱帯」と「豆状骨」にも付着している「尺側手根屈筋」腱から起始します。

筋繊維は遠位方向へ進み、腱に収束して「小指基節骨底尺側」および「指背腱膜」に停止します。

【小指外転筋】作用

【小指外転筋】の主な作用は「第5中手指節間関節の外転」で、第5指を第4指から離れるような動きを作り、バスケットボールなどのように大きな物を指を使って掴む時によく働きます。

また、【小指外転筋】は指背腱膜にも停止しているため、指節間関節における屈曲作用（伸展抑制）にも間接的に作用します。

【小指外転筋】神経支配

【小指外転筋】は、他の小指球筋同様に「骨神経深枝（C8、T1）」支配です。

【小指外転筋】触診

【小指外転筋】は、「短小指屈筋」と「小指対立筋」と共に手掌内側（尺側・小指側）で小指下あたりに小さな筋腹の隆起（小指球）を形成している筋肉です。

【小指外転筋】は小指球の最内側の筋肉で、「短小指屈筋」の尺骨縁に沿うように、また「小指対立筋」の表層にあります。

【小指外転筋】ストレッチと筋トレ

【小指外転筋】 は、手内筋および手指や手関節の動きに関与する前腕の筋群全体の構造を把握することで効果的にコンディショニングができます。

グリップ力や巧緻性の向上、手首や指を使うスポーツや動作のパフォーマンス向上や疲労時のメンテナンスなど目的に合わせて調整しましょう。