【棘下筋】 は、肩甲骨棘下窩から上腕骨へ走行してローテーターカフ下部を構成し、上腕を肩甲骨に安定させている肩関節インナーマッスルです。
【棘下筋】 の解剖学的構造について3D動画を使ってわかりやすく説明していますので、痛みの原因やテスト(評価)、正しいストレッチ、マッサージ、筋トレを正しく効果的に行えるようになりましょう。
【棘下筋】読み方と英語名
【棘下筋】起始・停止
【棘下筋】作用
上方の横走繊維と下方の斜走繊維に別れていて、外転90度以降で棘上筋に変わって肩関節外転に、上部繊維は屈曲90度・外旋位から水平外転にも作用
ローテーターカフとして上腕骨骨頭を肩甲骨に引きつけて肩関節を安定させたり、肩関節外旋運動や三角筋の運動の補助をしています。
ローテーターカフの中では棘上筋の次に損傷を受けやすい筋肉で、外旋や内旋時の痛み(伸張痛)は棘下筋の損傷が疑われます。
【棘下筋】神経支配
【棘下筋】働きを3D動画で確認
【棘下筋】触診
肩甲棘の下部で触診できます。
【棘下筋】ストレッチと筋トレ
まずは姿勢(背骨と肩甲骨の位置)を整え、筋緊張のバランスが悪い箇所があれば、マッサージやローラーなどでほぐしてからニュートラルな状態を作りましょう。
解剖学的構造を正しく理解して、三角筋などのアウターマッスルに頼らないように、また過剰な負荷で逆に筋肉を痛めないように、小さな動きで丁寧に行いましょう。
上腕骨を内旋させることで、棘下筋をストレッチできます。
上腕骨の外旋運動で強化できます。
回旋筋腱板(ローテーターカフ)
ローテーターカフとは、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋で作られる腱板構造で、人体で最も動く範囲が広い肩関節(肩甲上腕関節)を補強するインナーマッスルです。
- 上部:棘上筋
- 下部:棘下筋
- 後下部:小円筋
- 前部:肩甲下筋
肩関節(肩甲上腕関節)は肩甲骨関節窩と上腕骨骨頭で構成されますが、丸い上腕骨骨頭がお皿のような肩甲骨関節窩に接しているだけなので、骨的な制限はほとんどありません。
そのため、肩関節(肩甲上腕関節)はダイナミックで広範囲な動きに対応できますが、脱臼や損傷が起こりやすい不安定な関節でもあります。
ローテーターカフは、上腕骨骨頭を筒のように囲み肩甲骨関節窩に引きつけるように作用し、肩関節の解剖学的構造のデメリット(不安定性)を補完し、メリット(可動性)を最大限生かす(骨頭を求心位へ誘導して骨頭の安定した支点での運動を制御)役割をしている肩のインナーマッスルです。
【ローテーターカフがよくわかる3D動画はこちら】