前腕の筋肉

【長掌筋(前腕前面表層の筋肉)】イラスト図解でわかりやすい筋肉解剖学(作用と起始停止)

【長掌筋】解剖学構造(起始停止、作用、神経支配)をイラスト図解を使ってわかりやすく解説しています。

【長掌筋】とは?どこにあるどんな筋肉?

【長掌筋】は、「円回内筋」「橈側手根屈筋」「尺側手根屈筋」「浅指屈筋」と共に上腕骨内側上顆から起始する前腕前面浅層の筋群に分類され、握りこぶしを作った時に手首で最も目立つ腱である手掌腱につながる筋肉です。

  • 名称:長掌筋
  • ふりがな:ちょうしょうきん
  • 英語名:Palmaris Longus

【長掌筋】は、「円回内筋」以外の前腕前面浅層の筋群の共同の作用である「手首の屈曲(掌屈)」に作用する他、何か物を握る際に手掌腱膜を張ることでその下の血管や神経を保護しています。

【長掌筋】は、木登りなどをする哺乳類で発達している筋肉ですが、人類においては退化している傾向があり先天的な欠損している人(10%程度)も増えています。

【長掌筋】が欠損していても手内筋や他の前腕筋群により作用がカバーされるため特に大きな問題はないため、美容整形やスポーツなどで損傷した靭帯に対して「長掌筋腱」を移植することがあります。(大谷選手やダルビッシュ投手も行った肘の手術:トミー・ジョン手術などが有名)

【長掌筋】起始停止

【長掌筋】は、「上腕骨内側上顆」から起始し、前腕で腱に移行して「手掌腱膜」および「屈筋支帯」に停止します。

起始停止
上腕骨内側上顆手掌腱膜
屈筋支帯

【長掌筋】は、前腕表層筋群共通の腱膜を介して「上腕骨内側上顆」から起始して短い筋腹を下降させたら、前腕中間あたりで腱に移行し、腱の一部は「屈筋支帯」に結合しますが、大部分は「屈筋支帯」表層を通過して掌に入り「手掌腱膜」に停止します。

【長掌筋】作用

【長掌筋】は前腕中央部にある筋肉で、手掌腱膜を緊張させることで手掌腱膜の下にある血管や神経を保護する作用と、手首の掌屈(屈曲)運動において「橈側手根屈筋」や「尺側手根屈筋」などの作用を調整する役割があります。

関節作用
手関節(手首)掌屈(屈曲)
手掌腱膜を緊張させる

【長掌筋】が収縮すると、「手掌腱膜」を緊張させつつ「2〜5中手指節間関節を屈曲」させる作用も生じるため、物を握る動作をサポートや、肘関節完全伸展時における肘の保護にも貢献しています。

【長掌筋】神経支配

【長掌筋】は、「腕神経叢」の枝である「正中神経(C7、C8)」支配です。

【長掌筋】触診

【長掌筋】は、「橈側手屈筋」と「尺側手根屈筋」の間、「浅指屈筋」表層にあり、前腕前面表層の筋肉群の中でも最も表層の筋肉です。

手首の少し近位にある「橈側手屈筋」腱内側に【長掌筋】腱を確認できますが、これらの腱の間を「正中神経」が走行していて、手首では【長掌筋】腱の真下を「正中神経」が走行しています。

【長掌筋】ストレッチと筋トレ

【長掌筋】は調整役なので、前腕筋群全体の構造を機能ユニットのように把握することで効果的にコンディショニングができます。

前腕を太くするボディメイクトレーニングや手首を使うスポーツや動作のパフォーマンス向上や疲労時のメンテナンスなど目的に合わせて調整しましょう。

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