胸郭の筋肉

【鎖骨下筋】筋トレやストレッチのための【イラスト図解でわかりやすい筋肉解剖学(作用と起始停止)】

「鎖骨」を「肩甲帯」に安定させ、鎖骨下の神経や血管を保護する役割がある【鎖骨下筋】の解剖学的構造(起始停止、作用、神経支配など)をイラスト図解を用いてわかりやすく解説しています。

【鎖骨下筋】とは?どこにあるどんな筋肉?

【鎖骨下筋】は、名前の通り、胸壁前面鎖骨下にある短い三角形の筋肉です。

  • 名称:鎖骨下筋
  • ふりがな:さこつかきん
  • 英語名:Subclavius Muscle

【鎖骨下筋】は小さな筋肉ながら「肩甲帯における鎖骨の安定」や「鎖骨骨折時に鎖骨下の神経や血管を保護」「鎖骨の脱臼予防」など解剖学上重要な役割があります。

【鎖骨下筋】起始停止

【鎖骨下筋】は、「第1肋骨の胸骨端(肋軟骨との関節付近)」からの強い腱によって起始し、上外側に筋腹を広げ、「鎖骨体中央1/3下面」に停止します。

 起始停止
鎖骨下筋第一肋骨胸骨端鎖骨中央1/3分前下面

【鎖骨下筋】は「大胸筋」の深層にあり、「鎖骨」と「小胸筋」の間にある繊維性結合組織である「鎖骨下筋膜」に囲まれていて、深層には「腕神経叢」「肩甲骨上動脈」「鎖骨下動脈」「鎖骨下静脈」などが通過します。

【鎖骨下筋】作用

【鎖骨下筋】の主な作用は、肩甲帯(腕や肩)の運動時に胸鎖関節で鎖骨を安定させることです。

 関節作用
鎖骨下筋胸鎖関節鎖骨を固定
引き下げ

【鎖骨下筋】が収縮すると「鎖骨胸骨端」が引き下がって肋骨が挙上しますが、この結果、「胸鎖関節」での鎖骨脱臼を予防する効果があります。

また、【鎖骨下筋】があることで、鎖骨骨折をしても隣接する神経や血管が損傷しないように保護する役割もあります。

【鎖骨下筋】神経支配

【鎖骨下筋】は、腕神経叢の上半部から生じる「鎖骨下神経(C5-C6)」支配です。

【鎖骨下筋】触診

【鎖骨下筋】は、「鎖骨」下で触診できます。

【鎖骨下筋】筋トレとストレッチ(正しいトレーニングと鍛え方)

【鎖骨下筋】は大きな動きのある筋肉ではありませんが、鎖骨下で触れてマッサージをして柔軟性を保っておくことでで、肩関節運動の安定に効果があります。

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