【横隔膜】呼吸筋 & 最強コアマッスル【イラスト図解でわかりやすい筋肉解剖学(起始停止と働き)】

呼吸
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【横隔膜】とは、膜という名称がついていますが胸郭と腹腔を隔てる位置にあるメインの呼吸筋(骨格筋)であり、インナーユニットとして運動や姿勢維持でも最もコア(中心)になる筋肉です。

コア中のコアとして重要な筋肉だけれど、あまり意識されない【横隔膜】についてイラスト図解を用いてわかりやすく解説しています。

「呼吸が浅い」、「パソコン作業で肩こりがひどい」、「声が出にくい」、「疲れやすい」と感じている時は、横隔膜ストレッチやトレーニングが有効かもしれません。

【横隔膜】を効果的に鍛えれば、声量アップや姿勢改善などにもつながります。

【横隔膜】とは?どこにあるどんな筋肉?

【横隔膜(おうかくまく)】は、腹腔と胸腔を横断して隔てるような膜状の構造の筋肉で、英語でも隔膜、隔壁という意味を持つ【Diaphragm】という名前がついています。

胸郭(胸腔)の底辺部分を構成する要素なので、Thoracic Diaphragmと呼ばれることもあります。

【横隔膜】の主な作用は、肺が空気を取り込めるように胸郭を広げることで、呼吸(吸気)の主動作筋です。

  • 筋肉名称:横隔膜
  • 横隔膜ふりがな:おうかくまく
  • 横隔膜英語名:Thoracic Diaphragm

【横隔膜】はシート状の腱膜で、鎖骨・肋骨・腰椎と3種類の骨から起始して横隔膜腱中心に停止します。

【横隔膜】は、他の骨格筋のように左右対になった構造ではなく上に凸のドーム状に胸郭下面(腹腔上面)を構成していることも大きな特徴です。

【横隔膜】中心部には血管と食道の通り道である3つの孔(大動脈裂孔・食道裂孔・大静脈裂孔)あり、【横隔膜】の上には両側の肺と縦隔、右下に肝臓、左側下には胃が接しています。

ちなみに、焼肉の部位でいうと「ハラミ」に当たるのが【横隔膜】です。

【横隔膜】起始停止

【横隔膜】は胸郭を構成する前後左右の骨から起始する筋腱構造で、中心に集まるように走行して、横隔膜腱中心で停止します。

起始 停止
肋部 第7~12肋骨および肋軟骨内面(肋骨弓) 腱中心
胸骨部 剣状突起後面
脚部
右脚 内側脚 L1-L3(4)椎体(および椎間板)・前縦靭帯
外側脚 内側および外側弓状靭帯(腰肋弓)
左脚 内側脚 L1-L3椎体(および椎間板)・前縦靭帯
外側脚 内側および外側弓状靭帯(腰肋弓)

【横隔膜】起始は3つ骨(胸骨・肋骨・腰椎)に分類でき、前方は胸骨剣状突起と肋骨縁、外側は第11~12肋骨、後方や腰椎に付着しています。

後方の腰椎付着部は【右脚と左脚】と呼ばれる腱帯となり、それぞれの内側脚は第1から第3腰椎椎体前面、外側脚は内側および外側弓状靭帯(腰肋弓)に停止します。

【横隔膜】解剖学構造

【横隔膜】には2つの面があり、胸郭下面を構成すると同時に、腹腔(インナーユニット)の上面を構成します。

【横隔膜】上面は心臓と肺の漿膜(心膜と胸膜)およびと縦隔接していて、【横隔膜】下面では、右下に肝臓、左下で胃や脾臓と直接接しています。

【横隔膜】上面には左右2つの凸構造がありますが、腎臓がある右側の方が左側より少し高めになっています。

また、2つの凸構造の間の心膜の作用によるわずかな凹みがあります。

更に、【横隔膜】は胸腔から腹腔を通過する器官の通り道を提供していて、大静脈裂孔、食道裂孔、大動脈裂孔と呼ばれる3つの開口部があり、心臓と直接つながる血管(下行大動脈と下大静脈)や食道、迷走神経などが通過します。

器官 神経
大静脈裂孔 下大静脈 右横隔神経の枝
食道裂孔 食道 迷走神経幹
大動脈裂孔 下行大動脈、奇静脈、胸管

 

【横隔膜】働き(作用)

【横隔膜】の主な役割は、肺が空気を取り込めるように胸郭を広げることで、呼吸(吸気)運動の主動作筋です。

【横隔膜】が収縮すると、ドーム状の横隔膜が平になり、胸郭が拡張して胸郭が広がると、肺内圧が低下しますので、肺が拡張して吸息が発生します。

・【横隔膜】が収縮して平になる

・胸郭底が下がり胸郭が広がる

・胸腔内が陰圧になる

・肺が拡張する

・吸息に働く
【横隔膜】が弛緩すると胸郭容積が減少するので、肺内圧が上昇して空気が肺から流出することで、呼息が生じます。
【横隔膜】は腹筋群と共に腹腔内圧の上昇を助ける作用もあり、嘔吐、排便、排尿、出産などの際にも働きます。

人間は食事をしなくても2~3週間は生きられ、水を飲まなくても4~5日は生存できると言われていますが、呼吸が止まれば5分程度で死に至ります。

私たちは毎日安静にしていても23,000回ほど呼吸をしていますが、安静時呼吸の70~80%が横隔膜の作用によるものです。

【横隔膜】が収縮して胸腔を広げることで息を吸う働きが生じますが、【横隔膜】の柔軟性や機能が低下すると、補助的に作用している骨格筋に負担がかかり、呼吸機能や発声(声量)はもちろんや姿勢を含めた全身機能に影響します。

呼吸補助筋(胸郭を広げて呼吸をサポートする筋肉)は、首や肩甲帯に作用する筋肉でもあるので、【横隔膜】の機能低下が肩こりや首こりの原因になることもあります。

また、【横隔膜】はインナーユニット(腹腔)上部を構成するため、運動時や姿勢を保持するための腹圧調整にも働きます。

 

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【横隔膜】神経支配

【横隔膜】は横隔神経(C3-C5)支配です。

  • 横隔神経(C3~C5)

【横隔膜】腹側面から横隔膜を通過してから支配しています。

腱中心部分の感覚(痛みと固有受容)も横隔神経支配ですが、末梢部分は6番目から11番目の肋間神経支配です。

【横隔膜】触診

【横隔膜】は胸腔と腹腔の間を水平に走行している筋肉で、通常は上に凸になっていますが、息を吸う時に胸郭を広げるので平になるようなイメージで収縮します。

肋骨の下からえぐるように手を入れて呼吸をすると【横隔膜】収縮が確認できます。

【横隔膜】ストレッチとトレーニング

【横隔膜】を鍛える方法は、意識した呼吸です。

横隔膜の解剖学的構造を意識して呼吸を繰り返しますが、ゆっくり長くを意識して息の出し入れをすると効果的です。

  • 「横隔膜を下げて(収縮させて)空気を肺に入れる」
  • 「横隔膜を上げて(弛緩させて)ゆっくり息を吐き出す」

横隔膜をしっかり使えた深い呼吸はリラックス効果が高く全身の緊張が解け、インナーマッスル全体を連動して使うので循環が良くなり体が温かくなるのを実感できるはずです。

呼吸が浅くなりがち、パソコン作業などで肩こりがひどい人は横隔膜を意識して呼吸する時間をとるだけで、脳も身体もリフレッシュできます。

 

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【横隔膜】は赤ちゃんが初めて筋トレする筋肉

誰でも人生初の筋トレは「横隔膜」から始まりました。

お母さんのお腹の中から出てきた瞬間から赤ちゃんはある方法で【横隔膜】トレーニングを実践して、【横隔膜】を鍛えてから徐々に他の筋肉の筋トレができるようになり、様々な姿勢や動作ができるようになっていきます。

この動画を見ると「横隔膜」こそ、トップ・オブ・コアマッスルだということがよくわかります。

【横隔膜】とインナーユニット(腹腔)

【横隔膜】は、胸腔の下面であり、インナーユニットの上部を構成しています。

インナーユニットとは、骨で保護されていない体幹(腹)部分を覆う筋肉群のことで、骨盤底筋群腹横筋横隔膜多裂筋の4筋で構成され、円柱を作るように腹部内臓を囲んでいます。

姿勢保持・調整の基礎となる最深層のインナー(コア)マッスルとして、体幹トレーニングを効果的に行うために、そして良い姿勢と健康を維持するために解剖学的に正しく理解しておきましょう。

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