【腹式呼吸】【胸式呼吸】とは〜やり方や使う筋肉の違いと効果比較

ダイエット・体重管理
スポンサー

【腹式呼吸】と【胸式呼吸】ってどっちがいいの?

普段無意識に行っている呼吸を意識的に整えれば、体幹を整え、姿勢を整え、ケガ予防、疲労の軽減、精神安定、集中のコントロール効果が期待できます。

呼吸の解剖学

呼吸とは私たちが外気から酸素を取り入れ、身体中の細胞へ血液を介して届け、体内で消費して、二酸化炭素 (CO2) を体外へ放出することであり、私たち生物が生き続けるために不可欠な生命維持活動です。

私たちが意識している「呼吸」とは、「肺の中にある息を吐き出して」「外の空気を吸う」行為ですが、肺が自らの力で膨らんだり縮んだりして空気交換をするのではなく、周りにある呼吸に関与する呼吸筋が作用することで肺での空気交換ができます。

呼吸筋は大きく以下の3つに分類できます。

  • 胸郭まわりの筋肉横隔膜含む)
  • 横隔膜
  • インナーユニット (腹横筋・横隔膜・骨盤底筋群・脊柱起立筋)
  • 【呼吸】 =【腹式呼吸】+【胸式呼吸】

    呼吸の話になると、【腹式呼吸】と【胸式呼吸】の違いが話題になりますが、実際の呼吸では、腹式・胸式どちらか一方だけで呼吸することは不可能で、わたしたちはみんな腹式・胸式を併用した胸腹式呼吸で呼吸しています。

    【腹式呼吸】も【胸式呼吸】もどちらも胸腹式呼吸なのですが、目的・体型・生活習慣・姿勢などにより主に作用する呼吸筋が異なる場合や、呼吸する際に意識させたい場所が主に胸部なのか腹部なのかで【腹式呼吸】と【胸式呼吸】を分けて使われています。

    【腹式呼吸】と【胸式呼吸】の違い

    腹式呼吸と胸式呼吸の違いは、呼吸時に意識して収縮させる呼吸筋の違いです。


    腹式呼吸の特徴

  • 横隔膜主体の呼吸
  • 意識して腹部が膨らむように息を吸うと、横隔膜はより大きく下降するので肺が下に向かって広がっていくため安静時よりも吸気流入が増える
  • 副交感神経が優位になるのでリラックスできる
  • 睡眠時やリラックスしている時の呼吸
  • 肺に負担がかかりにくく、息切れや肺疾患がある場合に推奨される
  • 筋肉の緊張をやわらげてくれる
  • 発声や歌唱の際に喉を痛めにくい

  • 胸式呼吸の特徴

  • 大きく胸を張り胸郭の運動主体の呼吸
  • 息を吸うとき肺が横に向かって広がっていく
  • 交感神経が優位になるのでリフレッシュできる
  • 適度な緊張感を身体に与えることができるのでエクササイズ向き
  • 緊張している時や日中は胸式呼吸になりやすい
  • 喉や肩に力が入りやすく歌唱や発声には不向き
  • 女性に胸式呼吸が多い理由

    一般的に、腹筋群が発達している男性は腹式呼吸の傾向が強くなりがちですが、女性は腹筋群の発達が男性と比べて悪く、体を締めつける衣服の着用が多いことから、横隔膜の上下運動をしなければならない腹式呼吸が行いにくくなり、胸式呼吸になりやすい傾向があると言われています。

    また、妊娠時に胎児の成長で横隔膜が圧迫されると腹式呼吸が難しくなり、胸式呼吸に傾くようになります。

    ちなみに私たちの呼吸は、腹式呼吸(横隔膜主体の呼吸)から始まっています。
    新生児や乳児は肋骨の走行が水平に近く呼吸に関する筋肉が発達していないので、横隔膜の働きだけで呼吸をしています。

    呼吸法は生活習慣や姿勢、筋肉の付き方でも変わるものなので、意識して呼吸を自分に合う方法に変えたり、使い分けたりすることで、身体の機能や精神コントロール機能を高められます。

    腹式呼吸

    腹式呼吸は、英語で「diaphragmatic breathing」と表現され、呼吸筋の中でも横隔膜が主体となる呼吸法です。

    胸郭の動きを主体とする「胸式呼吸」と比較すると、「腹式呼吸」の方が、精神安定・血圧上昇抑制・脳リラックス効果(α波やθ波の状態)が高いと言われています。

    また、特にデスクワークが多い現代人は、意識しなければ「胸式呼吸」になりやすく、意識して呼吸する、横隔膜を使うという意識がないとなかなかうまくできないのが「腹式呼吸」です。

    腹式呼吸のコツ

    腹式呼吸の基本は「吐くときに腹をへこませて横隔膜を引き上げ、吸うときに腹を膨らませて横隔膜を引き下げる」ことですが、以下のポイントを意識すると効果的に実践できます。

  • 「腹横筋」を使って「横隔膜」を上下させる
  • 「鼻で吸い口で吐く」か「鼻で吸い鼻で吐く」(口呼吸はNG)
  • 「吐く」ことから始める(二酸化炭素を出し切る)
  • 「ゆっくり吐くこと」を意識する
  • 腹式呼吸の実践例


    基本の練習

  • 膝を立て仰向けに寝てお腹に手を当てる
  • お腹に手を当てる
  • ゆっくり大きく口から息を吐いてお腹をへこませる(横隔膜を引き上げる)
  • ゆっくり大きく鼻から息を吸ってお腹を膨らませる(横隔膜を引き下げる)
  • これを繰り返す
  • 息を吐く時はお腹を凹ませたまま、まず口を大きく開け「ハー」と息を吐き、続いて口をつぼめ「フッフッフッ」と息を吐き、最後に「フー」と肺の中の空気を出し切ることをできるだけゆっくり時間をかけながら行います。

    息を吸う時はお腹を膨らませるように鼻からゆっくり息を吸いますが、「吐く:吸う=2:1」を目安として、少しずつかける時間を伸ばしていきましょう。

    慣れてきたら、吸うと吐くの間に呼吸を止める時間を入れると、呼吸機能をより強化できます。
    常に「ゆっくり時間をかけて丁寧に」を意識して、「吸う:止める:吐く=1:2:3」というを目安に秒数を無理のない範囲で設定しましょう。

    腹式呼吸の効果

    腹式呼吸により期待できるからだの変化やメリットは以下のようなものがあります。

  • 肺への負担軽減
  • 自律神経を副交感神経優位に調節
  • 全身の筋肉を弛緩(リラックス効果)
  • 横隔膜を上下させ腹圧が変化することによる内臓のマッサージ効果
  • 腹筋強化・腰痛対策
  • 血流改善・冷え性対策
  • 胸式呼吸

    「胸式呼吸」は胸郭の動きを主体とした呼吸法です。

    横隔膜を大きく上下させる腹式呼吸と比較して吸気量が少ないため浅い呼吸と言われますが、「吸う」ことに適した胸式呼吸は、両手を横に広げ息を肺いっぱいに吸ってから吐き出す深呼吸のイメージです。

    胸式呼吸の実践例


    基本の練習

  • 膝を立て仰向けに寝たら、みぞおち横の肋骨に手を当てる
  • ゆっくり大きく鼻から息を吸って胸郭を開く
  • ゆっくり大きく口から息を吐いて胸郭を狭める
  • これを繰り返す
  • 猫背にならないように姿勢を整え、肋骨(肺)の広がりを十分に引き出すように意識しましょう。

    胸に手をあて、息を吸うとき胸が上がっていく感覚があれば胸式呼吸ができていますので、吐く時は、肩を落としてため息をつくような感覚で「フーッと」息をゆっくり吐き出し、肋骨をもとの位置に戻すようにして下さい。

    胸式呼吸を意識して行う時は、横隔膜をあまり動かさずにお腹を膨らませないようにしながら肋骨の動きを出すこと、腹式呼吸同様に肺の空気をしっかり吐ききることがポイントです。

    胸式呼吸の効果

    胸式呼吸により期待できるからだの変化やメリットは以下のようなものがあります。

  • 交感神経が活発になり身体がシャキッとするので朝や日中に効果的
  • 胸郭や肩甲骨周りの柔軟性を高めて肩こり解消や姿勢改善効果
  • 代謝アップ・ダイエット効果
  • 呼吸とストレス(リラックス効果)

    「息」という漢字には「心」が含まれていますが、「息」(呼吸)と心(感情)が違いに関連していることは私たちも普段から経験しています。

  • 心が通じ合う=「息が合う」
  • 緊張している=「息をのむ」
  • うれしい=「息を弾ませる」
  • ストレスがある=「息が詰まる」
  • ストレス解消する=「息を抜く」
  • ストレスが続くと交感神経が過度に刺激され、呼吸が非常に浅くなりがちで、からだに十分な酸素を運べなくなりますので、疲れやすくなったり、体調不良の原因になります。

    そんな時はまさに「息を抜く」、吐くから始まる腹式呼吸を意識して行うようにしましょう。

    呼吸と代謝(ダイエット効果)

    ロングブレスダイエットなど、呼吸法を取り入れた運動やダイエット方法がたくさんありますが、普段から呼吸を意識して、内臓や普段意識して使っていないインナーマッスルに刺激を入れることで代謝が上がるため、ダイエット効果が期待できます。

    【腹式呼吸】と【胸式呼吸】どっちがいいの?

    「胸式呼吸」と「腹式呼吸」は、呼吸を支える呼吸筋群がしっかり伸縮するのあれば、意識しなくても必要な酸素は取り込めるので、日常生活を行っている範囲ではどちらが優位でも大きな問題はありません。

    胸式呼吸はシャキッとさせたい時、腹式呼吸はリラックスさせたい時など使い分けを上手にすることでそのメリットを最大限活用でき、ストレス解消、ダイエット、声量を増やす、などメリットもより多く教授できます。

    腹式呼吸と胸式呼吸を両方使って体幹強化!

    腹式呼吸と胸式呼吸の違いを意識できるようになったら、胸郭もお腹も膨らませながら大きく息を吸い、胸郭もお腹もへこましながら大きく息を吐く方法で、腹式呼吸と胸式呼吸両方をつかって深呼吸してみましょう。

    日頃から呼吸筋を意識しておけば、体幹が強化されて、健康維持や姿勢・体型維持(ダイエット)にとても効果的です。

    タイトルとURLをコピーしました