【胸横筋】は胸郭前面深層で、胸骨と肋骨を繋ぐように走行している呼吸補助筋です。
【胸横筋】の解剖学的構造イラスト図解を用いてわかりやすく解説しています。
【胸横筋】とは?どこにあるどんな筋肉?
【胸横筋】は胸壁前面内側にある小さな筋肉群で、
「肋間筋」や「肋骨挙筋」と共に内因性の胸郭筋(深胸筋)に分類され、胸郭の安定および呼吸補助筋として作用します。
- 名称:胸横筋
- ふりがな:きょうおうきん
- 英語名:Transversus Thoracis,Triangularis Sternae, Sternocostalis
【胸横筋】は胸骨体と剣状突起から起始して、放射状に筋束を走らせ、第2〜6肋骨の肋軟骨に停止します。
【胸横筋】起始・停止
【胸横筋】は、胸骨体、胸骨剣状突起、第4〜7肋骨の六軟骨と3つの部位から起始し、拡散するようび走行しながら4-5つの筋腹を構成します。
各筋腹(筋束)は、第2〜6肋骨の肋軟骨内面に順序よく停止します。
起始 | 停止 | |
---|---|---|
胸横筋 | 胸骨体後面下1/3 胸骨剣状突起後面 第4〜7肋骨の肋軟骨胸骨端 |
第2〜6肋骨の肋軟骨内面 |
【胸横筋】中間部の繊維は上外側に走行しますが、最上部の繊維は垂直に近い走行になっています。
また、【胸横筋】最下層の筋束は水平に走行し、腹部(腹腔)最深層の筋肉である「腹横筋」と連続しています。
【胸横筋】作用
【胸横筋】は、胸郭を補強しつつ努力呼吸を促進する呼吸補助筋です。
安定 | 運動 | |
---|---|---|
胸横筋 | 胸郭(胸壁)安定 | 肋骨引き下げ(呼息補助) |
【胸横筋】が収縮すると、第2-6肋骨を胸骨に引きつける作用が生じるので、肋骨が下に下がり呼息に作用します。
また、呼吸中に緊張して胸郭を安定させることで、安定した横隔膜呼吸をサポートしています。
【胸横筋】神経支配
【胸横筋】は、肋間神経(胸椎神経の腹側枝)支配です。
【胸横筋】隣接組織
【胸横筋】は胸郭(胸壁)前面中央深層にあり、縦隔前部を構成しています。
また、【胸横筋】下縁は「腹横筋」上縁を接していて、上腹壁動脈と静脈が通過しています。
【胸横筋】筋トレとストレッチ(正しいトレーニングと鍛え方)
【胸横筋】は、呼吸で筋トレやストレッチができます。