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「野球選手のお尻が大きい理由」から学ぶ【正しい筋肉の鍛え方とトレーニング方法】

あるプロ野球球団のキャンプのお手伝いをしたことがあるのですが、その際に改めて実感したことは、「プロ野球選手のお尻は本当にデカいよ!」ってこと。

プロ野球キャンプに参加して実感した野球選手のお尻が大きい理由スポーツ特有の身体作りについて医学的に説明します。

プロ野球選手を目前に改めて実感した「お尻が大きい!」

あるプロ野球球団のキャンプのお手伝いをしたことがあるのですが、その際に改めて実感したことがあります。

野球選手のお尻って本当に「大きい!!」

選手の身長が高いため、自分の目線が野球選手のお尻のあたりになる、いうこともあるのですが、少し離れたところから見てもまず目が行かざるを得ないほど大きいことに驚きました。

TVなどでみていてもわかるくらいなので、わかっていたつもりですが....

実際近くでみると、やっぱり「野球選手のお尻は本当に大きい!!」と実感します。

野球選手の『お尻が大きい』状態を医学で解説

野球選手のお尻が大きい理由】は、「野球というスポーツの特徴」と「野球というスポーツで求められる能力」を考えるとわかりやすいと思いますので、ひとつずつ整理していきましょう。

野球選手の『お尻が大きい』状態とは?

野球選手の『お尻が大きい』状態は、以下の筋肉群が鍛え上げられて発達している状態により形成されています。

  • お尻の形を作っている臀筋群の中でも最大の筋肉である大臀筋が良く発達している
  • 臀筋群とつながる腰部や大腿部(太もも)周辺の筋肉も良く発達している

鍛え上げられてキュッと上がった大きいお尻に目線が行くので、脚全体も長くみえるのも野球選手の特徴です。

他の野球選手と比べると比較的スリムに見えた野球界のレジェンド:イチロー選手や新庄選手も、実は結構しっかりした下半身を持っていました。

なぜ野球選手のお尻が大きくなるのか?

野球選手はお尻を大きくすることを目的にトレーニングや練習をしている訳ではありませんが、野球というスポーツのパフォーマンスを向上させるために必要なトレーニングをすることで、臀筋やお尻周りの筋肉が発達し、お尻が大きくなります。

つまり、野球というスポーツのパフォーマンスの向上させるためのトレーニングをした結果、「野球選手にとってお尻が大きい(臀筋群や股関節周りの筋肉が発達した)独特の下半身」になるのです。

野球というスポーツの特徴と重要な筋肉

それでは、「なぜ野球選手はお尻が大きい独特の下半身を持つことがパフォーマンスの向上のために有効なのか」を説明するために、「野球というスポーツの特徴」を考えてみましょう。

野球は主に「投げる」「打つ」「走る」の3つの動作の組み合わせで構成されていますが、その動作を行う上で野球ならではの特徴があります。

  • 静止姿勢を保持する時間が長い
  • 静止姿勢から瞬間的に最大筋力を発揮しなければならない

具体的には、野球のバッティング、ピッチング、守備、走塁などあらゆる動作において以下の3つの要素が求められます。

  • 静止状態で長時間踏んばったりバランスをとり続ける必要がある
  • 静止状態で長時間バランスをとりつつも、瞬発的に最大筋力を発揮する必要がある
  • 瞬間的に動く際に重心移動など高度かつ全身的なバランス能力が必要となる

より医学(解剖学)的に言い換えると以下のように言えると思います。

  • 『股関節に体重(上半身)を安定して乗せること』
  • 『股関節に体重(上半身)を安定して乗せた状態を長時間維持すること』
  • 『股関節に体重(上半身)を安定して乗せた状態を維持した状態で、上肢を自由に動かしたり、瞬発的に他の姿勢や下半身を動かす動作(走る、ジャンプするなど)に切り替えること』

これらのパフォーマンスを求めるトレーニングを実践すると、股関節の関節運動に関与する臀部まわりの筋肉(「全身バランスの要となる腰(股関節周り)の筋肉」「立位バランスの要となる臀筋群」「瞬発的な移動時の筋出力の要となる大腿部の筋肉」)が発達するため、結果として野球選手のお尻は大きくなります。

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つまり、「スクワットを維持していきなりダッシュ」する能力が必要

野球選手の動きや必要な能力をイメージできないという人は、「日常生活のすべての動作をスクワットから始めなければいけない状態」を想像してみるとわかりやすいと思います。

「空気椅子」が基本ポジションになっていて、その状態からいきなりダッシュしたり、ジャンプしたりしないといけない感じです。

考えただけで「お尻まわりや下半身がパンパン」になりそうですよね。

スポーツ特性に合わせて身体はデザインされる

スポーツのパフォーマンスを高めるには、その競技に合わせた特異的なパフォーマンス能力を高めていくことが必須になるので、同じスポーツをする選手が類似した特徴を持つ体型になるのは当たり前です。

無駄に筋肉がついてしまったら身体が重くなる分マイナス要素になるので、それぞれのスポーツで発達させるべき(強化した方がいい筋肉群)を意識することが重要です。

例えば、野球のピッチングや送球に重要な肩(肩甲骨)の動きも、野球選手、特にピッチャーは、一般人には異常に見えるほどの可動性があり、強固な筋肉で囲まれています。

最近は、スマホやPCの使用で猫背だったり、肩周りの可動性が極端に低下している人(これも肩こりなど原因)が多いので、人間とは思えないくらい動く野球のピッチャーなどのスポーツ選手にびっくりするんですが、実際それだけの可動性を人間は持っているということの良い証明でもあります。

もちろん競技が変われば求められるパフォーマンスが変わるので、身体デザイン、つまり筋肉の付き方は大きく変わってきます。

トレーニングの結果、生活習慣の結果は全て体型や姿勢に現れますので、体型や姿勢からどのようなトレーニングをしているのか、どのような生活習慣を送っているのか、というのも分析できます。

医学を学び、いろんな分析ができるようになるとスポーツの見方も随分広がりますし、その視点は自分の身体に活かすことも、トレーナーやインストラクターとして誰かの役に立つこともできます。

間違ったトレーニングでは身体を壊す

一方で、間違ったトレーニングをすると「狙った効果が出ない」だけでなく、怪我や病気になるリスクを高めます。

野球つながりでひとつ例を挙げると、清原選手に怪我が多かった理由は筋肉の鍛え方に問題があったからだと言われていますが、その問題とは一体何だったのでしょうか?

清原選手に怪我が多かった理由

元野球界の番長と呼ばれた清原和博選手は、アメリカ大リーグの選手にもひけをとらないほど立派な筋肉を持っていることでも有名でしたが、ケガが非常に多い選手でもありました。

日本人であれだけの筋肉を作り上げられる人は少ないですし、相当トレーニングをされたということはよくわかりますが、清原和博選手が残したスポーツ選手としての結果やパフォーマンスにその筋肉が生かし切れていなかったこと、そしてケガの多かった理由は筋肉の鍛え方の間違いにあったのではないかと考えられます。

間違った方法で鍛えた筋肉がパフォーマンスを低下させ、怪我を誘発した可能性が考えられます。

清原選手とバリーボンズ選手のパフォーマンスを比較

彼が目指していたのではないかと思われる同じ位の筋肉を持っていたバリーボンズ選手と比較すると、野球のパフォーマンスに大きな違いがありました。

もちろん才能、メンタル、環境などパフォーマンスには様々な要素が関与するため筋肉の鍛え方だけの問題とは言い切れませんが、清原選手とバリーボンズ選手が見た目に同じ位の筋肉量の頃のベンチプレスの最高重量を比較しても、清原選手が140kg程度だったのに対し、バリーボンズ選手は180kg程度と大きな差があったそうです。

筋肉が太ければ強いわけではない

筋肉の鍛え方が違えばパフォーマンスに大きな差がでるというわかりやすい例は他にもあります。

例えば、魅せるためだけに筋肉を鍛えているボディビルダー。

とても力がありそうに見えますが、実はとても力(筋肉運動のパフォーマンス)が弱く、腕相撲などもすごく弱かったり、体力もなくて体調を崩しやすかったりもします。

逆に、マラソン選手は見た目がとても細いのに長時間走るだけのスタミナ(体力)があり、実は結構力持ちだったりします。

そもそも運動にもデメリットはある

運動にはメリットばかりだと思っている人もいるかもしれませんが、やり方が正しくても運動にもデメリットはあります。

なんとなく運動やトレーニングを始めるのではなく、自分がどうなりたいのかを明確にして、必要なトレーニングや運動方法を適切に選ばないと「頑張っているのに逆効果」ということもよくあります。

貴重な時間や労力を使って身体を壊したら、本末転倒もいいことろです。

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筋肉(筋繊維)を太くして見た目を変えることと、筋肉から生まれるパフォーマンスを高めることは基本的に別物です。

特にスポーツにおいては、特定の動きのパフォーマンスを高める必要があるため、スポーツの種類によって筋肉の鍛え方は当然変わってきます。(共通する部分も多くありますが。)

もちろんパフォーマンスを高めるためのトレーニングの結果筋肉が太くなることはあるのですが、筋肉を太くすることと求めるパフォーマンスの向上は一致しないばかりか、間違った方法で筋肉を太くすることは有害になる可能性があることを知っておくことはとても重要です。

無駄に筋肉を太くすることは体重増加につながり身体が重くなります。

身体のバランスを崩すようなカタチで局所的に筋肉を太くするようなトレーニングを行ってしまうと、自分の身体をコントロールしきれなくなりますので、必然的にケガが多くなってしまうからです。

スポーツにおいては、適切なタイミングで瞬時に筋力におけるパフォーマンスを最大化させる必要があります。

つまり、「脳から筋肉への神経の伝達スピードを高めること」そして、「必要に応じた力を必要な瞬間に出せるように神経伝達回路の精度を高めること」、更には「運動に耐えることができるだけの筋肉量を保持すること」が重要です。

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ご存知の通り、スクワットは股関節に体重を乗せる動きで下半身の筋力を強化し、重心を安定させるためのトレーニングですが、よく膝の曲げ伸ばしの運動のように誤解されがちで、間違ったやり方で膝を痛めてしまう人が多いという特徴があります。

股関節にうまく体重を乗せることができるようになれば、下半身が安定するので、例えば、スクワットしてバーベルを持ち上げたり、スクワットした状態からアクティブな関節の動きを取り入れたり、上級者やアスリート向けのトレーニングなどができるようになります。

スポーツ選手でなくても筋肉は体を支えるための土台であり、パフォーマンスを発揮するための道具ですから、正しく理解して使いこなせるようになると、身体が本当に楽になります。

具体的には肩こりや腰痛に悩まされることもなくなりますし、全身の循環が良くなり、頭がすっきりし、呼吸も深くなるので、仕事のパフォーマンスも上がり、見た目も確実に良い方向に変わり、印象が良くなります。

このサイトで以下のような役立つコンテンツを多数紹介していますので、是非参考にして、自分が求める身体作りをしてください。

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