正しいラジオ体操

【ラジオ体操第1の正しいやり方】⑩体を回す運動【イラスト図解説付き!】筋肉解剖学

たった3分!誰でもできる最強エクササイズ「【ラジオ体操第一】⑩体を回す運動」を解剖学と運動学の視点から分析し、「うまくできない時の軽減方法」「効果を高めるためのコツ」「上級者向けアレンジ」などを提案します。

【ラジオ体操】は3分で終わる最強エクササイズ!

「なにか運動しないと!」と思ったらまず選択肢に入れて欲しいのが【ラジオ体操第1】!

わかりやすいシンプルな体操の組み合わせで老若男女誰でもできるように作られている体操なので軽い運動効果しかないと思っている人も多いのですが、【ラジオ体操】を正しく理解して丁寧に実践すれば、たった3分でも全身をバランスよく整える美容健康効果に優れた最強エクササイズになります。

「ダイエットやボディメイクをしたいけれど何から始めたらよいかわからない」「運動を始めたいけど難しいのは続かない」など身体の悩みがあるけれどどんな運動がいいかわからない場合は、まず「ラジオ体操」を極めてみることをオススメします!

ラジオ体操まとめ記事はこちら!

【⑩体を回す運動】ラジオ体操の正しいやり方と解剖学

ラジオ体操第一の10番目やるエクササイズは、【体を回す運動】です。

「腰周辺の筋肉をほぐし柔軟性を高める」ことが目的で、公式サイトには以下のような効果があると記載されています。

  • 腰痛予防
  • 正しい姿勢づくり
  • 内臓器官働き促進
【公式サイトより引用】

重要な運動要素

10番目に登場する「体を回す運動」は、伸ばした腕に誘導されるように上半身を大きく回す運動(股関節と背骨の連動)で、下半身強化と上半身ほぐし効果に優れています。

重要な運動目的
背骨の運動(全方向)と股関節運動の連動姿勢保持構造の強化
柔軟性向上
腹腔内構造の調整効果
肩関節を含む上半身と下半身の連動バランス能力強化
姿勢保持筋力の連携強化

骨盤以下(下半身)をしっかりと安定させた状態で、伸ばした腕に誘導されるように股関節と背骨を連動させて上半身全体を大きく回します。

身体の軸と背骨(椎骨ひとつひとつ)の運動方向を意識しながら行うことで、背骨周りにある深層筋肉(インナーマッスル)まで効果的な刺激が入り、上半身全体をほぐして筋緊張のバランスを整えることで腰痛予防や姿勢改善効果につながります。

また、腹腔をねじり腹圧を高める必要もあるので、内臓機能活性化効果、ウエスト引き締め効果、下腹を凹ませる効果も期待できます。

更に、連動させる腕(肩関節)の動きと上半身の連携、肩関節を含む上半身と下半身の連携を意識することで、バランス能力や柔軟性も高める効果があります。

基本姿勢(スタートポジション)

「【ラジオ体操第一】⑩体を回す運動」の準備姿勢(スタートポジション)は、「【ラジオ体操第一】①伸びの運動」と同じ背骨と骨盤をニュートラルした良い姿勢にで、脚は肩幅よりも広く真横に開き土台を安定させてから、肩関節を90度程度屈曲して、背骨を左に回旋させます。

複数の関節運動により姿勢軸も移動するため、接地面を安定させたまま姿勢を保持できるように姿勢軸を改めて意識しましょう。

一番基本の姿勢から確認!

運動方向と可動域

「【ラジオ体操第一】⑦体を回す運動」のやり方やコツについて公式サイトでは以下のように記載されています。

肘を伸ばして体を回すことで、胴体全体がほぐれます

  • 両腕で円を描くように身体を大きく回す
  • 反対側も同様に
【公式サイトより引用】

運動要素としては「股関節の屈伸運動」と「背骨の運動(回旋・側屈・屈伸)」の組み合わせになります。

パーツ運動方向
背骨全方向(回旋・側屈・屈伸)
股関節外転
屈伸
肩関節胸郭の動きに連動した上腕の回転

「ラジオ体操効果を高めるコツ」と「よくある間違いの対処法」

「【ラジオ体操第一】⑩体を回す運動」は、要素となる解剖学構造や運動学、それぞれの相乗効果を意識することで効果を最大限高められます。

運動要素効果を高めるコツ
肩関節運動方向を誘導
骨盤以下ブレない(安定させる)
背骨正常な運動方向を意識する
(反らない)

また、お手本通りの姿勢を作ろうとするよりも、その姿勢や動作をする目的を優先し、必要に応じて姿勢や運動方向の調整や軽減をしましょう。

腕で運動方向を誘導する

肘を伸ばして腕全体で背骨と股関節の運動方向を誘導することで、可動方向がわかりやすく、遠心力と自重により可動域を大きくしたりストレッチ効果を高められますが、背骨と胸郭(肩甲骨や鎖骨を含む)の動きは連動し、胸郭の動きに肩甲骨と上腕骨の関節である肩関節(肩甲上腕関節)が連動することを意識することでより効果を高められます。

また、目線も腕の方向(運動方向)の方向に合わせることで自然で滑らかな動きになりやすくなります。

下半身(骨盤)はブレない

上半身は大きく動きますが、土台となる骨盤が大きく傾いて下半身がブレないように、インナーユニット、腹筋群、腸腰筋、大腿直筋、中臀筋、大臀筋をしっかりと収縮(下半身強化)させます。

バランスが取りにくいと感じる場合は足の位置が左右揃っているかを確認し、脚幅をより広くとってみましょう。

背骨の運動方向を意識する

屈曲、伸展、側屈、回旋と背骨をあらゆる方向へと動かすこの体操では、椎骨ひとつひとつの動きをイメージしながら行うことによって背骨周りの筋肉が深層部までほぐれて姿勢の歪み(姿勢)が整って動きが滑らかになります。

ただし、背骨の運動により腰回りの筋肉がほぐれる体操ですが、腰を反る運動ではありません。

後ろに回す時は股関節の過伸展と胸椎の伸展であり、後ろに反るというよりは上に大きくのびながら胸を開くイメージで行います。

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