前屈ヨガポーズ解剖学【ヨガのやり方と効果がわかるイラスト図解】

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【前屈ヨガポーズ】とは、股関節から身体を折り曲げるように身体の上前面と下前面を近づけていくポースで、背面筋肉群の筋膜のつながり(SBL)に沿った深いストレッチ効果に加え、ソフトな逆転ポーズ効果などが期待できます。

【前屈ヨガポーズ】の解剖学および運動学に基づく正しい姿勢の作り方、注意点、様々な応用ポーズの種類や効果、軽減方法などについてイラスト図解を用いてわかりやすく解説しています。

前屈とは?日常の前屈と【前屈ヨガポーズ】

【前屈】は、スボンや靴下を履いたり床に落ちているものを拾うなど日常でも無意識に、かつ頻回に行っている胸(上半身)と太もも(下半身)を身体の前面で近づけるように股関節を屈曲する動作です。

【前屈】の主動作関節は「股関節」ですが、足裏から背骨を経由して頭上まで筋膜でつながる背面の筋肉のつながりである「SBL(スーパーフィャルバックライン)」を介して背骨を始め背面全体の構造と筋肉の緊張に影響を与えます。

「SBL(スーパーフィャルバックライン)」は、背骨を伸展させた状態で常に緊張して直立姿勢を保持するため機能構造なので、「SBL(スーパーフィャルバックライン)」の機能が不十分だと前屈がちの姿勢になり、反対に過剰に緊張すると反りがちな姿勢になります。

 

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【前屈ヨガポーズ】効果

【前屈ヨガポーズ】には、臥位・立位・坐位および脚の開き方や配置等で様々なバリエーション(種類)があります。

全ての【前屈ヨガポーズ】に共通する効果としては以下が挙げられます。

  • 背面(SBL)緊張緩和
  • 背面(SBL)の一部または全部のストレッチ効果
  • 股関節屈筋群強化(腹筋・腸腰筋など)
  • 腹部内臓の穏やかな圧迫による内臓マッサージ効果
  • ソフトな逆転ポーズ効果

【前屈ヨガポーズ】に一番特徴的な効果は、「SBL(スーパーフィャルバックライン)」の緊張緩和とSBLに含まれる筋肉群の一部または全部のストレッチ効果です。

また、【前屈】するために必要な股関節屈筋群(主に腹筋群・腸腰筋・大腿直筋)の強化もできます。

更に、【前屈ヨガポーズ】は、重力に対抗して姿勢の一番上にある頭(〜上半身)を下げたり、除重力位にするソフトな逆転のポーズでもあるので、内臓の位置を正常に戻したり、目や頭の疲労回復(リフレッシュ効果)や頭皮の血流改善効果(薄毛や白髪対策)なども期待できますし、腹部を優しく圧迫することでの内臓マッサージ効果もあります。

目的と効果で選ぶ【前屈ヨガポーズ】

【前屈ヨガポーズ】は、背面構造全体(SBL)へ全体へ効果的なアプローチできるヨガポーズですが、腰周り(股関節周囲)が常に動作の起点となり、一番負荷がかかる場所です。

股関節を構成する骨盤は、上半身(背骨)と下半身(大腿骨)を繋ぐ構造なので、腰周り(股関節周囲)から胸郭や首回り、ハムストリングやふくらはぎの筋肉へとつながりを意識しながらポジションを工夫することで、ストレッチや筋力強化の範囲や負荷をアレンジできます。

代表的な【前屈ヨガポーズ】は、身体に及ぼす効果や負荷の強さにより、大きく以下の4つに分類できます。

主効果 特徴 ヨガポーズ
リラックス 腰回りを中心に背面を優しく緩めるストレッチでリラックス効果が高い バラーサナ(子供のポーズ)など
ストレッチ(両側) 胸郭・首・両脚裏含め背面全体を筋膜ラインに沿ってしっかりストレッチできる ウッターナーサナ(深い前屈ポーズ)など
ストレッチ(片側) 片脚ずつ別々にストレッチすることで、非対称性に効果的にアプローチしながら筋肉ごとのストレッチ効果を更に高められる ジャーヌシルシャーサナ(片足前屈のポーズ)など
筋力強化 ストレッチした背面の筋肉を効果的に収縮させることで、オーバーストレッチを予防しながら背面の筋力を強化できる アルダウッターナーサナ(半分の前屈ポーズ)など

【前屈ポーズ】ごとの特徴や負荷のかかる部分と効果を意識して、目的に応じたヨガポーズを選びましょう。

リラックス

主に腰回りだけがターゲットとなり、支持面も大きいため【前屈ポーズ】の中でも最も負荷が小さいため、日々の姿勢保持で常に収縮している背骨周りの筋肉を優しく緩めながらリラックスできることが特徴のヨガポーズには、アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)やバラーサナ(子供のポーズ)などがあります。

サンスクリット語 日本語 英語
Apanasana(アパナーサナ) ガス抜きのポーズ Wind Release Pose
Ananda Balasana
(アーナンダバラアーサナ)
ハッピーベイビーポーズ Happy Baby Pose
Balasana(バーラーサナ) 子供のポーズ Child Pose(チャイルドポーズ)

リラックスすると呼吸への意識が向けやすいので、寝る前や疲れた時などにもオススメのヨガポーズです。

アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)

背臥位で膝を胸に近づけて抱える「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」は、頭部から上部脊椎が床面に安定しているため、【前屈ポーズ】の中でも最も負荷が小さいヨガポーズです。

運動やシークエンスヨガのウォームアップやクールダウンにはもちろん、朝起きる前にベッドの中で身体を温めて目を覚ましたり、寝る前に1日頑張った身体を癒すように取り入れるのもおすすめです。

アーナンダバラアーサナ(ハッピーベイビーポーズ)

「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」の姿勢から、股関節を肩幅より外転し、両方の足裏を持って下方向へ引くと【アーナンダバラアーサナ(ハッピーベイビーポーズ)】になります。

サンスクリット語でアナンダは「至福」、バラは「赤ちゃん」という意味で、赤ちゃんが足をつかんでゴロゴロとご機嫌に遊ぶ姿から名前がついたヨガポーズです。

【アーナンダバラアーサナ(ハッピーベイビーポーズ)】は、「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」の効果に加えて、憧れの開脚前屈達成に欠かせない股関節内転筋群やハムストリングなど股関節周りの筋肉の柔軟性を高める効果が加わります。

「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」同様に支持面が大きいので背骨に負担がかかりにくい姿勢で、股関節内転筋群やハムストリングスなど硬い状態になりがちな股関節周りの筋肉を効率よくストレッチできるだけでなく、太い血管やリンパがたくさん集まる太ももの付け根「鼠蹊部(そけいぶ)」を刺激して、血液やリンパ循環を促し、足のむくみ、冷え性、血行不良が原因の婦人系トラブル改善も期待できます。

股関節伸展している方の脚では腸腰筋ストレッチを意識しましょう。

脚の開き方や腕での負荷のかけ方を調整することで、股関節の柔軟性を高めるために有効なセルフPNFストレッチとしても応用できます。

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バラーサナ(子供のポーズ)

正座から前屈するように頭を床につける【バラーサナ(子供のポーズ)】は、ヨガのお休み(リラックス)ポーズとしてよく知られています。

サンスクリット語ではバーラは「子供」という意味で、子供が寝ている時のような姿から名前がついたヨガポーズです。

頭部および上部頸椎の支持面がなくなるため「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」よりも負荷(強度)がかかる範囲は大きくなりますが、正しく実践することで、上半身を脱力しつつ自分の体重で腰回りから頭頂まで背面の筋膜ラインに沿って優しくストレッチできる効果があります。

「コブラのポーズ」など上半身を後屈するヨガポーズやブリッジ後に腰回りの緊張を緩めたり、立位や座位ポーズからスムースに移行できるので、ヨガシークエンスではお休みのポーズや呼吸を整えるためのポーズとしてもよく使われています。

腰椎可動性の低下や腰部の筋肉に短縮がある、お腹の圧迫が気になるなどの理由で、前屈して胸を太ももに預けられず、おでこを床につけられない場合は、背中を丸める胸椎の屈曲で代償しないように少し両膝を開いてタオルやヨガ用の長枕を使って高さを出して土台を安定させた状態から、股関節や腰椎から背骨全体が気持ちよくストレッチできるように調整しましょう。

また、太もも前の筋肉に短縮や硬さがありつっぱる場合や膝に違和感があって正座ができない場合など、前屈しようとするとお尻が浮いてしまう時は、折りたたんだブランケットやタオルをお尻とふくらはぎの間に挟んで軽減しましょう。

ストレッチ(両側)

【前屈ポーズ】で一番特徴的な効果である、頭の先から足裏までつながる筋膜のつながり(SBL)全体に深くアプローチできるヨガポーズの代表例には、以下のような種類があります。

サンスクリット語 日本語 英語 姿勢
Uttanasana(ウッターナーサナ) 深い前屈のポーズ Deep Forward Fold 立位
Paschimottanasana(パスチモッターナーサナ) 背面を伸ばす前屈のポーズ Seated Forward Bend 長坐位
Adho Mukha Svanasana(アドムカシュヴァナーサナ) 下向き犬のポーズ/ダウンドッグ Downward-Facing Dog 4点
Prasarita Padottanasana(プラサーリタパードゥッターナーサナ) 立位の開脚前屈/ピラミッドポーズ Wide-Legged Forward Bend 立位開脚

足先(踵〜つま先)から頭上まで一連のつながりを意識できるので、姿勢を整えたり、身体の柔軟性を知るためのポーズとしても有効です。

「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」

【深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)】とは、立位で股関節から身体を折り曲げるように上半身を前屈して胸と太ももを近づけるヨガポーズで、【立位体前屈】という柔軟性を図る評価姿勢と基本的に同じ姿勢(ポーズ)です。

ウッターナはサンスクリット語で「強く伸ばす」という意味で、頭の先から足裏まで筋膜でつながっている背面の筋肉全体(SBL)をしっかりと深く前屈できることが特徴のヨガポーズです。

また、立位で前屈することにより上半身は完全に逆転するため、逆転ポーズの様々な美容健康効果(背骨や骨盤内のつまりを解消して内臓機能が整うことによる婦人科系問題の緩和、疲れやすい脳や目に十分な血液が供給されることで脳疲れや眼精疲労の解消およびリフレッシュ効果、頭皮への血流改善による薄毛や白髪の予防効果など)も期待できます。

更に、立位で股関節から身体を折り曲げる(上半身が逆転する)【深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)】では、SBL全体がストレッチされていると同時に、ハムストリングスや背骨周りの筋肉を中心に身体を支えるために収縮しているため、筋力強化効果もあります。

ハムストリングに十分な柔軟性がないと、頭を膝につけようとして背中が丸まってしまう代償動作で腰を痛めてしまいがちです。

背骨の自然なカーブを維持したまま前屈することと、膝が過伸展でロックしないことを最優先し、軽減したい場合は、手や腕で床(または脚や台)を押すように支えます。

「背面を伸ばす前屈のポーズ (パスチモッターナーサナ)」

【背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)】は、両脚と背筋を伸ばして座ったL字姿勢(長坐位)から身体を半分に折るように前屈するヨガポーズで、「長坐体前屈ストレッチ」と基本的に同じ姿勢(ポーズ)です。

サンスクリット語で「パスチマ」は、頭の先からかかとまで身体の背面全体を表す言葉で、「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」のポーズ同様に背面全体(SBL)の深いストレッチ効果が期待できますが、後脚全体が支持面になっているため、背面の筋肉への負荷はより小さく、逆転もよりソフトになります。

足関節をしっかり底屈する、ハムストリングの伸びを意識する、肩甲骨を引き下げて肩がつまらないようにするなど、背面全体(SBL)の筋膜のつながりにじっくりと意識を向けるには最適の世がポーズです。

【背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)】でもハムストリングの硬さを代償するために、骨盤後傾が生じ背中を丸めて胸ではなく頭を脚につけようとするポーズになりがちですが、背中を丸めてしまうとストレッチ効果がなく腰痛にもつながります。

座面を補高する、膝を少し曲げるなどの方法で軽減し、頭から足の裏まで背面の筋肉全体(SBL)が気持ちよく伸びる姿勢を作りましょう。

「下向き犬のポーズ (ダウンドッグ)」

【下向き犬のポーズ(アドムカシュヴァナーサナ)】は、足裏と手掌の4点で身体を支えながら、お尻を上げて体全体で三角形を作るポーズです。

サンスクリット語で、アドは「下」、ムカは「向く」、シュバーナは「犬」という意味で犬が下を向いて伸びをしているようなイメージのヨガポーズで、「ダウンドッグ」という名前でも親しまれ、太陽礼拝にも含まれますし、ヨガシークエンスの「休憩のポーズ」としてもよく使われています。

【下向き犬のポーズ(アドムカシュヴァナーサナ)】は、ソフトな逆転のポーズ効果と筋膜のつながりに沿った穏やかな背面ストレッチ効果に加えて、肩腕周りや胸筋を含む筋膜のつながり(アームライン)もストレッチおよび強化できるため、肩こり解消や肩甲骨周りの筋力強化効果も期待できるヨガポーズです。

基本的な注意事項は他の前屈ポーズと同じく、筋膜ラインを意識して、背骨が丸まったり反ったりせずにニュートラルを保つことです。

ハムストリングスなど脚裏の筋肉が短縮したり硬い状態になっている場合は、無理にポーズを作ろうとして骨盤後傾+腰椎前弯の代償運動で背中が丸まり、腰に負担をかけがちです。

壁を使ったり、ブロックをかかとの下に置くなどで踵を床から離したり、膝を曲げるなどで軽減して背骨ニュートラルを優先します。

アームラインも影響する【下向き犬のポーズ(アドムカシュヴァナーサナ)】では、大胸筋や小胸筋など胸筋の短縮や肩関節の運動制限などで肩関節挙上に制限がある場合にも、背中を丸める代償運動が出てしまうので、胸や肩まわりを筋膜リリースや「パピーポーズ」などでしっかりとほぐしてから取り組みましょう。

肩と首の間が狭くならないように肩と耳の間をしっかり離して、目線は下向きのまま肩甲骨を引き下げる意識を持つことで、腕から足先/かかとまで筋膜のつながりにそって効果的な刺激が筋肉に入ります。

また、手に体重を乗せ過ぎると肩、肘、手首を痛めてしまうので、手(腕)と足(脚)に均等に体重を乗せ、肘や膝をロックしないように適度な遊びを維持できるように必要に応じて軽減しましょう。

「立位開脚前屈 (プラサーリタパードゥッターナーサナ)」

【立位開脚前屈(ピラミッドポーズ)】は、開脚前屈を立位で行うヨガポーズのため、「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」の効果と股関節内転筋群のストレッチ効果が高い左右開脚(サイドスプリット)の効果が相乗されます。

サンスクリット語で、プラサリータ(プラサーリタ)は「開く」、 パーダは「脚」、 ウッターナは「強く伸ばす」という意味です。

立位開脚前屈【ピラミッドポーズ (プラサーリタパードゥッターナーサナ)】は、座り姿勢や猫背で硬くなりがちな背面の筋肉と、普段の生活で意識しにくいけれど美脚作りや股関節柔軟性向上に不可欠な股関節内転筋群を深くストレッチできて柔軟性の高いしなやかな姿勢作りに効果的なヨガポーズです。

更に、上半身を逆転させることで重力や姿勢の影響で乱れがちな背骨や骨盤を整えて姿勢を調整する効果、血流が改善して頭へも十分に血流がめぐるため、心身リフレッシュ、脳疲労や眼精疲労の解消、白髪や薄毛予防などにも効果的です。

基本的な注意事項は「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」などと同じで、無理に床に手を着こうとして背中や腰を丸めないことです。

膝を曲げる、ブロックなどを使って手の位置を高くするなどして背骨の自然なカーブを維持できる範囲でポーズを深めます。

膝関節と肘関節は過伸展(骨でロック)しないように、軽く屈曲する位の気持ちでじっくりと背面の筋肉および股関節をストレッチします。

ストレッチ(片側)

筋肉の柔軟性を高めるには、できるだけ他の筋肉と分離してストレッチをすることが効果的です。

サンスクリット語 日本語 英語
Janu Shirshasana(ジャーヌシルシャーサナ) 脚(膝)に頭をつけるポーズ/片足前屈のポーズ Head-to-Knee Forward Bend

背面筋膜のつながり全体に効率的なアプローチできる【前屈のポーズ】ですが、2つのラインに別れる左右の脚を個別に対処することで、非対称性にも意識をむけつつ、ストレッチ効果を更に深めることができます。

片足前屈のポーズ(ジャーヌシルシャーサナ)

【片足前屈のポーズ(ジャーヌシルシャーサナ)】は、片脚をあぐらに(股関節外旋+膝屈曲)してから前屈するヨガポーズです。

長坐位から前屈する「背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)」に比べ、片脚ずつSBLを分離してポーズをとる【片足前屈のポーズ(ジャーヌシルシャーサナ)】の方が背面のより深いストレッチ効果が期待できますし、左右非対称調整にも有効です。

サンスクリット語で、ジャーヌ(Janu)は「膝」、シールシャ(Shirsh)は「頭」を意味し、直訳すると膝を頭をつけるポーズですが、膝に頭をつけようとするよりも、背面の筋肉群を筋膜のつながりに沿って丁寧に筋膜ラインに沿ったストレッチすることが重要です。

基本的な注意事項は「背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)」と同じで、代償動作で背骨を丸まらないように、必要に応じて膝を曲げたり、タオルやブロック補高などして負担を軽減しましょう。

片脚ずつ行うため左右の重心もずれやすいので、体重は両方の坐骨に均等に乗せたまま、背骨のニュートラルを維持して、じっくりゆっくり可動域を高めるように背面の筋肉群をストレッチしましょう。

筋力強化

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【前屈ヨガポーズ】効果を高めるコツと注意ポイント

【前屈ポーズ】は、常に緊張している姿勢保持筋である背面の筋肉(脊柱起立筋など固有背筋群、大臀筋、中臀筋、腰方形筋、ハムストリングス、腓腹筋など)の筋膜ライン(SBL)に沿った深いストレッチ効果、腹部を刺激することで内臓を活性化させる効果、呼吸を深めることによるリラックス効果、普段よりも頭の位置が下がる逆転効果(眼精疲労対策、脳疲れのリフレッシュ、白髪や薄毛の対策効果)などが期待でき、全身の血流が改善して内臓機能もよくなることで、様々な美容健康効果が期待できます。

ポジション(姿勢)の取り方によって、特にストレッチされる部位や負荷のかかる部位、意識するポイントや注意点が変わってきますが、原則的に関節を急激に曲げたり動かそうとするのではなく、背面の筋膜のつながりを意識して筋膜をゆっくりじっくり伸ばしていくイメージで行うと安全で効果的なエクササイズが行えます。

オーバーストレッチを予防する

【前屈ポーズ】のやり方を間違えたり過剰な負荷をかけ続けると、本来姿勢保持のために一定の張力を発揮し続ける必要のある背面の筋肉や組織を伸張したままロックすることになるため、SBLの姿勢保持機能を低下させてしまい、姿勢保持に悪影響を与えて逆効果になる可能性があります。

オーバーストレッチや怪我を予防し、背面のストレッチ(リラックス)と筋トレ(収縮)のバランスをとるため、拮抗動作となる背骨の構造を理解した伸展運動に意識を向けます。

背骨の伸展とは、背骨の後屈だけではなく、屈曲位からニュートラルポジションへ戻す動きも含まれますので、姿勢を戻す時に、それぞれのヨガポーズでストレッチした筋肉を収縮させる意識を持って姿勢をニュートラルに戻しましょう。

ストレッチした筋肉を収縮させることで、背中全体の血流が改善し、靭帯や筋膜などの姿勢保持構造が緩んだりたるんだりしてしまうことを予防できます。

例えば、背面全体のストレッチ効果が高いUttanasanaと強化効果の高いArdha Uttanasanaは、お互いを補完しながら背面強化と安定化効果高めることができる最高の組み合わせで、強くしなやかな背面の筋肉を作り、姿勢改善や肩こり腰痛解消などの効果が期待できます。

筋膜リリースやマッサージで硬い筋肉をほぐしておく

特に硬さを感じる筋肉がある場合は、マッサージや筋膜リリースなどを行って柔軟性を向上させてからポーズに向かうようにしてください。

無理にポーズを完成させようとする代償動作で生じる関節痛や怪我を予防できます。

上肢(腕や手)や壁を使った負荷の調整

腕の力や壁からの応力を活用して、ストレッチ効果をより高めることができるので、必要に応じて工夫しましょう。

できない時の軽減方法を知っておく

【前屈ヨガポーズ】の効果を最大限高めつつ、代償動作による怪我を予防するため、できない時の軽減方法も解剖学的に理解しておきましょう、

現在の身体の状態や目的に合わせて負荷や姿勢を調整ししたり、補助具などを使って筋肉や関節組織に適切な刺激が入るように工夫し、正しい考え方と意識でポーズを続けていると自然に柔軟性が高まりますので、焦らず丁寧に自分の身体と向き合いましょう。

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