*【前屈ヨガポーズ解剖学 & 運動学】ヨガのやり方と効果がわかるイラスト図解

【前屈ヨガポーズ】とは、股関節から身体を折り曲げるように身体の上前面(胸やお腹)と下前面(太もも)を近づけていくポースで、やり方次第で様々な美容健康効果があります。

【前屈ヨガポーズ】の解剖学および運動学に基づく正しい姿勢の作り方、注意点、様々な応用ポーズの種類や効果、軽減方法などについてイラスト図解を用いてわかりやすく解説しています。

目次

【前屈】とは?日常の【前屈】動作

【前屈】とは、「胸やお腹(上半身)と太もも(下半身)を身体の前面で近づけるように股関節を屈曲する動作」となります。

日常生活で「意識的」に【前屈】することはないかもしれませんが、日常で無意識かつ頻回に行っている動作のほとんどに【前屈】要素が含まれています。

わかりやすい例で言えば、「スボンや靴下を履く」「床に落ちているものを拾う」ときはわかりやすく【前屈】しています。

また、私たちの身体の重要なパーツは身体の前面に集まっているので、食事、仕事、勉強などの机上作業時や家事動作などをするときも自然と【前屈】しやすい傾向があります。

更に、「膝に手を添えて休む」「しゃがみ込む」「お腹を抱えるように身体を丸める」など防御反応や身体を休めたいときにも、私たちは無意識に【前屈】姿勢を選びます。

【前屈】と拮抗する動きである「後屈」や左右に動かす「側屈」やひねりを加える「回旋」など他の動きと比べても、【前屈】は日常でも頻回に行う動作であるというのはひとつ抑えておきたい重要なポイントです。

【前屈】というと太ももの裏の痛みと格闘しながら頑張る「柔軟体操」を連想するかもしれませんが、解剖生理学の観点からみると、【前屈】はむしろリラックスしたり苦痛を和らげるために日常でも無意識かつ頻回に行っていることが多い動作なのです。

お腹が痛いとか、息が上がって苦しいとか、ソファでゴロゴロしたり、また眠る時も自然と身体が【前屈】姿勢を選んでいますよね?

なぜこのように私たちが自然と【前屈】姿勢を好むのかは、身体の構造や【前屈のヨガポーズ】の効果を理解すると見えてきます。

【前屈】解剖学と運動学

【前屈】の主動作関節は「股関節」で、上半身(胸郭)と下半身(太もも)を近づけるように「股関節」から身体を折りたたむ運動なので、主動作関節は「股関節」になり、股関節を屈曲する股関節屈筋群が主に作用する筋肉となります。

実際の運動においては、上半身と下半身のポジションを維持するための筋肉群の作用や関節の動きも加わり、それらの機能的連結(筋膜のつながり)も影響する全身の複合運動になります。

【前屈】関節の動き

【前屈】の主動作関節は、上半身と下半身を繋ぐ関節である「股関節」で、「股関節」が屈曲することで【前屈】動作が生じます。

ただし、「股関節」を介してつながる上半身および下半身それぞれのポジジョンを維持するための全身の関節運動(姿勢)も【前屈】動作に影響します。

具体的には、上半身(背骨)の軸を作る椎間関節、【前屈】によって圧迫される腹腔と横隔膜(呼吸運動)でつながる胸郭および胸郭と肩甲骨や鎖骨を介してつながる肩関節、膝関節、足関節のポジションにより【前屈】動作を行う筋肉群への負荷や全身への影響が変化します。

【前屈】作用する筋肉群

【前屈】の主動作関節は「股関節」で、上半身(胸郭)と下半身(太もも)を近づけるように「股関節」から身体を折りたたむ運動なので、股関節周囲に位置する以下の筋肉群を中心に機能します。

ターゲット 作用 主な筋肉
股関節屈筋群 求心性収縮 腸腰筋・大腿四頭筋・腹直筋
股関節伸筋群 遠心性収縮/ストレッチ 大臀筋・ハムストリング・腓腹筋
SBL ストレッチ/遠心性収縮 頭頂から脚裏までの背面筋膜のつながりの一部または全部

私たちの身体は普段前後左右のバランスが取れた直立位を維持できるようになっていますが、意識的に【前屈】することにより、前面の筋肉を収縮(短縮)させると同時に背面の筋肉群を緩めて伸ばすことになります。

足裏から背中を経由して頭上までつながる背面の筋肉のつながりである「SBL(スーパーフィャルバックライン)」は、【前屈】傾向になりがちな人体の背骨を起こし(伸展位を維持し)重力に対抗して直立二本足歩行を可能にするために重要な役割がありますので、意識的な【前屈】をする「前屈ヨガポーズ」において「SBL(スーパーフィャルバックライン)」への意識はとても重要になります。

先ほど「股関節」でつながる上半身と下半身の筋肉群は機能的に連結しているので、上半身および下半身のポジションで作用する筋肉群の種類や負荷は変化すると説明しました。

例えば、膝関節は伸展しているとほとんど【前屈】できない人でも、膝を屈曲すると急に【前屈】を深められたりします。

また、膝を伸ばしている場合でも、足首は背屈しているよりも底屈している方が【前屈(股関節屈曲)】を深めやすくなります。

上半身で言えば、背骨の軸をちゃんと意識しないと、お腹を太ももに近づける本来の前屈(股関節屈曲)ではなく、背中を丸めて頭を膝に近づける代償運動になってしまいます。

これらの理由は、身体の基本構造(骨と筋肉の解剖学)、運動学(関節の動く方向と可動域)、全身の筋肉の機能連結(筋膜のつながり)を理解しているとちゃんと説明できます。

身体の構造がイメージできていると、今自分がやっているヨガポーズが正しいかどうかを実感で判断できるようになります。

 

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【前屈ヨガポーズ】効果

【前屈ヨガポーズ】は意識的に股関節を屈曲して上半身前面と下半身前面を近づける【前屈】要素を必ず含むため、二本足歩行や上半身を起こした姿勢を維持するために日々重労働を文句も言わずにこなしている「SBL」を介した背面全体の構造と筋肉の緊張を整える効果に優れています。

更に、【前屈ヨガポーズ】には、臥位・立位・坐位および脚の開き方や配置、左右のバランス等で様々なバリエーション(種類)がありますし、実際に行う場面や前後のつながりにより、それぞれフォーカスする効果もアレンジできます。

効果 説明
SBL柔軟性向上効果 SBLストレッチで過剰な緊張やコリを取り除く
背面筋力強化 背面筋肉を効果的に収縮させて強化
股関節機能向上 運動の支点となる股関節周囲筋の柔軟性や筋力を向上
呼吸筋強化 ポジションを維持しながら呼吸を深めることで呼吸筋とコアを強化し、腹部内臓や呼吸循環器官が収まる体内環境を整える
コア筋力強化
ソフトな逆転効果 頭(上半身)への血流増加

自分にあった【前屈のポーズ】を正しく選び、日々のルーティーンやヨガレッスンの中に上手に取り入れることで、姿勢改善、肩こりや腰痛の根本解消、疲労回復やリフレッシュなど現代人の悩み解消に大きく貢献してくれます。

SBL柔軟性向上効果

【前屈ヨガポーズ】でまず注目したいのが、前屈した状態をしばらくホールドすることで「SBL(スーパーフィャルバックライン)」に沿ったストレッチによる背面全体(または一部:ポーズによる)の緊張やコリ、筋肉のアンバランスなどをリセットして柔軟性や筋力を向上させる効果です。

「ストレッチ」や「筋膜リリース」がコリを解消して柔軟性を高めるために重要であることはよく知られるようになりました。

【前屈ヨガポーズ】をする時に「SBL(スーパーフィャルバックライン)」の構造を理解しておくと、制限(つっぱりや痛みなど違和感)を感じる場所と原因が自分でわかります。

制限の原因となる特定の筋肉のストレッチやマッサージ、筋膜リリースを併用することで【前屈ヨガポーズ】は更に深まり、「SBL(スーパーフィャルバックライン)」全体を整えて柔軟性を高める効果につながります。

 

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背面筋力強化

【前屈】動作(股関節屈曲)を起こすときには、身体の前面の筋肉を収縮(短縮)させると同時に、拮抗する背面の筋肉をリラックスさせながら伸張する必要があります。

そして、【前屈】からもとのニュートラル姿勢へ戻るときは、リラックスさせていた背面の筋肉を収縮させる必要があります。

【前屈】のポーズにより緩めて不要な緊張やアンバランスを取り除いた状態で姿勢を整えることで、背面の筋肉群を効果的に鍛えることができますし、収縮と弛緩を繰り返すことで筋肉の柔軟性を高めることにつながり、血流も自然に増えるので肩こりや腰痛などが起こりにくい身体作りにつながります。

つまり、【前屈ヨガポーズ】は「前屈して終わり」ではなく「前屈してからもとのニュートラル姿勢に戻すまで」と考えることで、より効果を高められます。

股関節機能向上

【前屈ヨガポーズ】における運動の支点はどのボーズでも常に「股関節」です。

頭(顔)や重要な臓器を含む上半身を支え、移動手段となっている下半身(脚)と連結させている構造の「股関節」は、複数の筋肉や軟部組織による強固かつ多様な可動性を持つ構造です。

【前屈ヨガポーズ】は、股関節周囲筋の筋肉にアプローチして、柔軟性や筋力を高めるためにも優れています。

呼吸筋とコア筋力の強化

【前屈】においては、ポーズを深めるために連動する肩関節周囲筋、その間にあるコアと呼吸筋や背骨を支える筋肉群も協調的に機能させる必要があるので、身体の内側から全身機能を高める効果も期待できます。

リラックスした姿勢では呼吸に意識が向きやすいため、【前屈】は、深い呼吸で腹腔内にある臓器を正しい位置で正常に働けるようにするためのコア強化にも適しています。

ソフトな逆転ポーズ効果

【前屈ヨガポーズ】は重力に対抗して姿勢の一番上にある頭(〜上半身)を下げたり除重力位にするポジション(一部のポーズを除く)になります。

ソフトな逆転ポーズ効果で、重力で下に下がりがちな内臓の位置を正常に戻したり、目や頭の疲労回復(リフレッシュ効果)や頭皮の血流改善効果(薄毛や白髪対策)なども期待できます。

効果・目的別【前屈ヨガポーズ4種類】

【前屈ヨガポーズ】には、臥位・立位・坐位、他の関節運動やポジション、左右のバランス等で様々なバリエーション(種類)があります。

身体に及ぼす効果や負荷のかかる部分や強さなど、目的に応じた【前屈ヨガポーズ】を選んで正しいやり方で実践できるように4種類に大きく分類して整理しました。

ポーズの特徴 主な効果(目的) ヨガポーズ例
1 膝を曲げて胸に近づける 腰や股関節回りを中心としたストレッチ(リセット)効果と心身のリラックス効果 バラーサナ(子供のポーズ)など
2 脚を左右対称かつに両膝を伸ばして前屈する 背面全体の筋膜ライン(SBL)に沿った左右対称の深いストレッチ効果 ウッターナーサナ(深い前屈ポーズ)など
3 脚は左右非対称で、片脚の膝だけを伸ばして前屈する 筋肉ごとのストレッチ効果を意識でき、左右非対称対策に効果的 ジャーヌシルシャーサナ(片足前屈のポーズ)など
4 胸を太ももから離して保持する オーバーストレッチを予防しながら背面の筋力を強化 アルダウッターナーサナ(半分の前屈ポーズ)など

運動の支点となる「股関節」を構成する骨盤は上半身(背骨)と下半身(大腿骨)を繋ぐ構造なので、それぞれのポーズで、腰周り(股関節周囲)から胸郭→肩周り→首回り、および太もも→ふくらはぎ→足首の筋肉へとつながりを意識することでポーズを更に深めたり、負荷を軽減するなどのアレンジもできます。

それぞれの【前屈ヨガポーズ】について、更に詳しくみていきましょう。

膝屈曲位で太ももと胸を近づける【前屈ポーズ】

「膝を曲げた状態で太ももと胸を近づける前屈のポーズ」は、膝関節を屈曲させて【前屈(股関節屈曲)】の負荷を大きく軽減させていることが特徴のヨガポーズです。

膝関節を屈曲することで膝裏でSBLが2つに分断されるので、膝関節以下のポジションの影響を受けずに【前屈(股関節屈曲)】できるため、前屈を深めて腰回りの緊張をほぐしてリラックスさせやすくなります。

この分類には「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」「バラーサナ(子供のポーズ)」など心身のリセットやリラックスに適したヨガポーズが含まれ、ヨガシークエンスのリセットポーズ(ハードなポーズの後に身体バランスを整えながら身体を休める)やクールダウンにもよく登場します。

サンスクリット語 日本語 英語
Apanasana(アパナーサナ) ガス抜きのポーズ Wind Release Pose
Balasana(バーラーサナ) 子供のポーズ Child Pose(チャイルドポーズ)
Sasankasana(シャシャンカーサナ) ウサギのポーズ Rabbit Pose
Baddha Konasana(バッダコナーサナ) 合蹠のポーズ Bound Angle Pose
Kurmasana(クールマアサナ) 真珠貝のポーズ/亀のポーズ Tortoise Pose/Turtle Pose

支持面を大きくとった負荷が小さいポジションですし、ベッド上でもとりやすい姿勢なので、寝る前のリセットやリラックス、反対に寝起きの身体を優しく起こす時などにもおすすめです。

アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)

背臥位で膝を胸に近づけて抱える「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」は、膝を抱える体育座りに背もたれをつけてフルリクライニングしたような姿勢です。

頭部から背面全体が床面に安定して重力の影響も小さい(寝ている時と同じ)ので、負荷が小さくリラックス効果も高いヨガポーズです。

「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」は、腰回りを緩める効果に優れたポーズなので、腰を反るヨガポーズをした後やデスクワークで腰に負担がかかったと感じた時は是非取り入れて欲しいポーズです。

また、背臥位がスタートポジションなので寝起きで身体を目覚めさせたり、眠る前のリラックスストレッチなどベット上エクササイズとしてルーティーンにするのもおすすめです。

朝の活動前に取り入れる場合は、膝を抱えたまま左右に軽く動かして腹斜筋のストレッチを加えたり、頭を起こして腹直筋やコアを強化する要素を加えるなど関節を動かすアレンジを加えてもいいかもしれません。

反対に眠る前のリラックスや腰の疲れを解放してリフレッシュしたい場合は、この姿勢のまま呼吸に集中したり、脚や腕を天井に向けて伸ばしてブラブラして腕や脚全体の緊張も解いたりするアレンジがおすすめです。

前ももとお腹の距離を近づけようとして無理するよりも、腰周りをリラックスさせながら呼吸を深めることを優先しましょう。

 

詳しい解剖学とやり方は

 

バラーサナ(子供のポーズ)

正座(膝関節を屈曲した坐位)から前屈して膝の上に上半身(胸とお腹)を完全に預ける【バラーサナ(子供のポーズ)】は、子供(サンスクリット語でバーラ)が寝ている時のような姿から名前がついたヨガポーズです。

上半身は頸部・肩から指先まで完全にリラックスさせ、自分の体重で腰回りから頭頂まで背面の筋膜ラインを気持ちよくストレッチできるようにポジションを作ることが効果を高めるポイントです。

腕の位置は自由なので体側においたままでもいいですが、肩に痛みや制限がない場合は頭上に伸ばすことで、体側や肩周りのストレッチ効果も加えられ、胸郭も広がってより深い呼吸で腹腔への刺激も深まります。

【バラーサナ(子供のポーズ)】は、先ほど説明した「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」を180度回転させたような姿勢なので、「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」と効果を比較してみましょう。

頭部および上部頸椎の支持面がなくなるため「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」よりも負荷がかかる範囲や強度は少し大きくなりますが、上半身の体重や肩関節を使った誘導により、腰回りから頭頂まで背面の筋膜ラインに沿って優しくストレッチできる効果が加わります。

また、第三の目と言われる眉間の上あたりを床につけて刺激(ツボ押し)することによる精神安定効果もあります。

「コブラのポーズ」など上半身を後屈するヨガポーズやブリッジポーズの後に腰回りの緊張を緩めるリセットポーズとしてもとても効果的です。

「ダウンドック」を経由して立位⇄座位の移行もしやすいため、負荷の大きいポーズの後に休憩しながら呼吸を整えるおやすみのポーズかつ移行ポーズとして、ヨガシークエンスでも頻回に登場します。

【バラーサナ(子供のポーズ)】は、胸を太ももに預けておでこを床時つけて上半身の力を抜いて背面をリラックスさせつつSBLをストレッチするためのポーズです。

「膝関節の機能的問題でそもそも正座が難しい」場合や「前太ももの筋肉に短縮や硬さがある」「腰椎可動性の低下や腰部の筋肉に短縮がある」「お腹の圧迫が気になる」などが原因で、前屈しようとするとお尻が浮いてしまっては胸を太ももに預けられなかったり、おでこや床につかない場合は、無理してポーズを取ろうとして代償動作で身体を痛めるよりも適切な軽減方法を選ぶようにしましょう。

具体的には、「折りたたんだブランケットやタオルをお尻とふくらはぎの間に挟んで骨盤の位置を高くする」「両手でこぶしを作って重ねることでおでこの下に置くことで頭部の位置を高くする」などがありますが、股関節から背面全体が背骨全体の自然なカーブを伴って気持ちよくストレッチできることを最優先にして、環境や自分の身体と相談しながら軽減方法をアレンジします。

また、椅子に浅く座った状態から上半身を脱力することでもほぼ同じ効果が期待できます。

これは、膝屈曲や正座が難しい人の軽減ポーズでとしても有効ですし、デスクワーク中にお腹周りを締め付けるベルトやホックを外してやると、疲労回復やリフレッシュに効果的です。

 

詳しい解剖学とやり方は

 

シャシャンカーサナ(うさぎのポーズ)

【シャシャンカーサナ(うさぎのポーズ)】は、「バラーサナ(子供のポーズ)」または正座からお尻を持ち上げて「百会」のツボがある頭頂部を床につけるヨガポーズです。

上半身をほぼ完全に逆転させつつ頭のツボを刺激できるため、正しく行うことで脳疲労や眼精疲労回復、肩周りを含む上背部のストレッチ効果に優れたポーズです。

更に、肩の柔軟性も十分にある場合は、背面で手のひら同士を合わせて天井方向へ伸ばすことで肩まわりのストレッチ効果も加えられます。

【シャシャンカーサナ(うさぎのポーズ)】を安全かつ効果的に行うコツはコアをしっかりと収縮させることです。

膝の真上に股関節がくるようにし、肩と耳を離して、コアをしっかりと収縮させて首や頭に重心がかかりすぎないように身体の引き上げを意識します。

体幹(コア)が弱い場合は首に負担がかかりがちなので、腕(手)は頭の横において体重を支えるようにしましょう。

コアで重心をコントロールでき、肩の柔軟性も十分にある場合は、背面で手のひら同士を合わせて天井方向へ伸ばすことで肩まわりのストレッチ効果も加えられ、現代人に多い脳疲労・眼精疲労・肩こりの解消をまとめて解消できる嬉しいヨガポーズです。

ただし、頭の位置を完全に逆転させているため頭の位置を急激に元に戻すとめまいやふらつきの原因になるので注意が必要です。

まずはお尻の位置だけ下げて頭と心臓を平行にし、血液の流れや心拍が落ち着いてからゆっくり段階的に上半身と頭を起こすようにしましょう。

 

詳しい解剖学とやり方は

 

バッダコナーサナ(合蹠のポーズ)

【バッダコナーサナ(合蹠のポーズ)】は、左右の足の裏を合わせて足先を身体の中心で真っ直ぐ前に伸ばしてかかとをてできるだけ恥骨に近づけ、背骨の軸を意識して伸ばしながら【前屈】をしていくポーズです。

股関節前屈運動においては、左右対称の開脚【前屈】ポーズと似ている動きですが、膝を屈曲している分前屈の制限要素になりやすい太もも裏の筋肉である「ハムストリング」の制限が小さくなり、前屈を深めやすいのが特徴です。

前屈をしっかりと深めることで、鼠蹊部を刺激しながらストレッチする効果が高いのもこのポーズの特徴です。

ただし、両足裏をつけるには、膝関節屈曲および股関節外旋・外転できる必要があるので、大腿四頭筋や股関節内転筋群の高い柔軟性が必要になります。

また、背骨の軸を保つコア筋力もしっかりと意識しないと【前屈(股関節屈曲)】ではなく、ただ背中を丸めただけになってしまいますので注意しましょう。

【バッダコナーサナ(合蹠のポーズ)】はシンプルに見えて、実は多くの人が苦手とする要素が複数組み合わさっているので、必要に応じて軽減したり、よりシンプルなポーズで苦手な要素を克服してから挑戦するようにしましょう。

例えば、両足裏をつけることができない場合は、まず背臥位で練習し、膝の屈曲、股関節外旋、股関節外転など制限要素となっている筋肉の柔軟性を高めて関節可動域を大きくしてから坐位での【バッダコナーサナ(合蹠のポーズ)】に挑戦しましょう。

また、コアを使って軸(背骨)を伸ばす感覚は、よりシンプルな軸を伸ばすポーズで練習しましょう。

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クールマーサナ(亀のポーズ/真珠貝のポーズ)

【クールマーサナ(亀のポーズ)】の軽減ポーズとされる【真珠貝のポーズ】は、【バッダコナーサナ(合蹠のポーズ)】と同じように足の裏と裏を合わせますが、膝の屈曲角度を小さくしてかかとを恥骨から離し、左右の脚で菱形を作り、膝下に腕を通しながら前屈をしていきます。

【真珠貝のポーズ】で頭が足先につく位まで【前屈】を深められるようになったら、【クールマーサナ(亀のポーズ)】に挑戦しましょう。

【クールマーサナ(亀のポーズ)】には様々なバリエーションがありますが、まずは膝関節をできるだけ伸展し、膝下に腕を通した状態で顎・胸・お腹が完全に床につく状態を目指します。

その後両手を背中に回して繋ぐ、両足首を首にかける、などより難易度の高いバリエーションがあります。

 

詳しい解剖学とやり方は

 

両膝伸展位で左右対称の【前屈ポーズ】

一般的に、【前屈(柔軟体操や柔軟テスト)】= 「左右対称の膝伸展位で股関節を屈曲する」ポーズを連想する人が多いと思います。

膝伸展位で左右対称に【前屈】をすると、頭の先から足裏まで一直線につながる筋膜のつながり(SBL)全体に深くアプローチできることが特徴です。

サンスクリット語 日本語 英語
Uttanasana(ウッターナーサナ) 深い前屈のポーズ Deep Forward Fold
Paschimottanasana(パスチモッターナーサナ) 背面を伸ばす前屈のポーズ Seated Forward Bend
Prasarita Padottanasana(プラサーリタパードゥッターナーサナ) 立位の開脚前屈/ピラミッドポーズ Wide-Legged Forward Bend
Upavistha konasana(ウパヴィシュタコーナアーサナ) 坐位の開脚前屈ポーズ wide angle seated forward bend

この分類には、立位または坐位での前屈や開脚前屈が含まれます。

足先(踵〜つま先)から頭上まで一連のつながりを意識できるので、姿勢を整えたり、身体の柔軟性を制限している要素を確認・特定するためのポーズとしても有効です。

「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」

【深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)】とは、立位で股関節から身体を折り曲げるように上半身を前屈して胸と太ももを近づけるヨガポーズで、【立位体前屈】という柔軟性を図る評価姿勢と基本的に同じ姿勢(ポーズ)です。

ウッターナはサンスクリット語で「強く伸ばす」という意味で、頭の先から足裏まで筋膜でつながっている背面の筋肉全体(SBL)をしっかりと深く前屈できることが特徴のヨガポーズです。

また、立位で前屈する場合は上半身は完全に逆転するため、逆転ポーズの様々な美容健康効果(背骨や骨盤内のつまりを解消して内臓機能が整うことによる婦人科系問題の緩和、疲れやすい脳や目に十分な血液が供給されることで脳疲れや眼精疲労の解消およびリフレッシュ効果、頭皮への血流改善による薄毛や白髪の予防効果など)も期待できます。

更に、立位で股関節から身体を折り曲げる(上半身が逆転する)【深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)】では、SBL全体がストレッチされていると同時に、ハムストリングスや背骨周りの筋肉を中心に身体を支えるために遠心性収縮しているため、背面筋の筋力強化効果もあります。

よくある間違いとしては、ハムストリングに十分な柔軟性がないと、頭を膝につけようとして背中が丸まってしまう代償動作で腰を痛めてしまいがちです。

背骨の自然なカーブを維持したまま前屈することと、膝が過伸展でロックしないことを最優先し、軽減したい場合は、膝を軽く屈曲したり、手や腕で床(または脚や台)を押すように支えます。

また、直立位に戻す時もロールアップなどで背中を丸めると腰を痛めてしまうので、背骨の軸は真っ直ぐに維持できるようにコアと背面筋をしっかりと収縮させ続け、頭の位置が段階的に上がるように股関節から身体を起こしていきます。

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「背面を伸ばす前屈のポーズ (パスチモッターナーサナ)」

【背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)】は、両脚と背筋を伸ばして座ったL字姿勢(長坐位)から身体を半分に折るように前屈するヨガポーズで、「長坐体前屈ストレッチ」と基本的に同じ姿勢(ポーズ)です。

サンスクリット語で「パスチマ」は、頭の先からかかとまで身体の背面全体を表す言葉で、「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」のポーズ同様に背面全体(SBL)の深いストレッチ効果が期待できますが、脚裏全体が支持面になっているため、背面の筋肉への負荷はより小さく、逆転もよりソフトになっています。

足関節をしっかり底屈する、ハムストリングの伸びを意識する、肩甲骨を引き下げて肩がつまらないようにするなど、背面全体(SBL)の筋膜のつながりにじっくりと意識を向けるには最適なヨガポーズです。

【背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)】でもハムストリングの硬さを代償するために、骨盤後傾が生じ背中を丸めて胸ではなく頭を脚につけようとするポーズになりがちですが、背中を丸めてしまうとストレッチ効果がなくなり腰痛にもつながります。

座面を補高する、膝を少し曲げるなどの方法で軽減し、頭から足の裏まで背面の筋肉全体(SBL)が気持ちよく伸びる姿勢を作りましょう。

また、「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」同様に身体の軸を真っ直ぐに維持することを意識し、常にコアを収縮させておきましょう。

 

 

詳しい解剖学とやり方は

 

「立位開脚前屈 (プラサーリタパードゥッターナーサナ)」

【立位開脚前屈(ピラミッドポーズ)】は、開脚前屈を立位で行うヨガポーズのため、「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」の効果に加えて股関節内転筋群のストレッチ効果が高い左右開脚(サイドスプリット)の効果が相乗されます。

サンスクリット語で、プラサリータ(プラサーリタ)は「開く」、 パーダは「脚」、 ウッターナは「強く伸ばす」という意味です。

立位開脚前屈【ピラミッドポーズ (プラサーリタパードゥッターナーサナ)】は、座り姿勢や猫背で硬くなりがちな背面の筋肉と、普段の生活で意識しにくいけれど美脚作りや股関節柔軟性向上に不可欠な股関節内転筋群を深くストレッチできて柔軟性の高いしなやかな姿勢作りに効果的なヨガポーズです。

更に、上半身を逆転させることで重力や姿勢の影響で乱れがちな背骨や骨盤を整えて姿勢を調整する効果、血流が改善して頭へも十分に血流がめぐるため、心身リフレッシュ、脳疲労や眼精疲労の解消、白髪や薄毛予防などにも効果的です。

基本的な注意事項は「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」と同じで、膝をロックしない、コアを意識して上半身(背骨)の軸を保つこと、左右対称を維持すること、ポジションを戻す時に背骨(椎間板)に負担をかけないようにすること(ロールアップしない)、急激に頭の位置を上げない、などがあります。

また、必要に応じて膝を曲げる、ブロックなどを使って手の位置を高くするなどして背骨の自然なカーブを維持できることを最優先にしながら、段階的に前屈を深めましょう。

 

詳しい解剖学とやり方は

 

Upavistha konasana(ウパヴィシュタコーナアーサナ)

【坐位開脚前屈 (ウパヴィシュタコーナアーサナ)】は、いわゆる「サイドスプリット」のことです。

SBLの柔軟性に加えて、股関節内転筋群の高い柔軟性が必要になります。

 

詳しい解剖学とやり方は

 

片脚だけ伸ばす左右非対称の【前屈ポーズ】

筋肉の柔軟性を高めるには、できるだけ他の筋肉と分離してストレッチをすることが効果的です。

SBLは骨盤以遠で左右に分かれていますので、左右非対称の姿勢で片側のつながりを切ることで連携する範囲が限定されるため、左右非対称の解消や特定の筋肉や関節に特化したアプローチができます。

サンスクリット語 日本語 英語
Janu Shirshasana(ジャーヌシルシャーサナ) 脚(膝)に頭をつけるポーズ/片足前屈のポーズ Head-to-Knee Forward Bend

この分類の代表例は【片脚前屈のポーズ】で、坐位、立位、反対側の脚(足)のポジションにより様々なアレンジができます。

片足前屈のポーズ(ジャーヌシルシャーサナ)

【片足前屈のポーズ(ジャーヌシルシャーサナ)】は、片脚をあぐら(股関節外旋+膝屈曲)のようなポジションにし、片脚は身体前面に真っ直ぐ伸ばしてから【前屈】するヨガポーズです。

両脚を左右対称に伸展する「背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)」に比べ、片脚ずつSBLを分離してポーズをとる【片足前屈のポーズ(ジャーヌシルシャーサナ)】の方が制限要素が小さくなるので前屈が深めやすく、左右非対称調整にも有効です。

サンスクリット語で、ジャーヌ(Janu)は「膝」、シールシャ(Shirsh)は「頭」を意味し、直訳すると膝を頭をつけるポーズですが、膝に頭をつけようとするよりも、背面の筋肉群を筋膜のつながりに沿って丁寧に筋膜ラインに沿ったストレッチすることが重要です。

基本的な注意事項は「背面を伸ばす前屈のポーズ(パスチモッターナーサナ)」と同じで、代償動作で背骨を丸まらないように、必要に応じて膝を曲げたり、タオルやブロック補高などして負担を軽減しましょう。

片脚ずつ行うため左右の重心もずれやすいので、体重は両方の坐骨に均等に乗せたまま、背骨のニュートラルを維持して、じっくりゆっくり可動域を高めるように背面の筋肉群をストレッチしましょう。

他にも立位で前後開脚した状態で【前屈】するポーズや上半身は起こしたまま脚を上げるように胸・お腹と太ももを近づけるなどの方法もあります。

 

詳しい解剖学とやり方は

 

胸を太ももから離して背面筋を鍛える【前屈ポーズ】

太ももと胸を近づける【前屈】ポーズからニュートラルポジションに戻す途中の姿勢を維持することで背面筋肉(SBL)や股関節周囲筋を強化する効果に優れたヨガポーズがこの分類に含まれます。

一番代表的なポーズは、太陽礼拝にも含まれる【半分の前屈ポーズ(アルダ ウッタナーサナ)】で、「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」とつなげることで、お互いの相乗効果を高めています。

サンスクリット語 日本語 英語
Ardha Uttanasana(アルダ ウッタナーサナ) 半分の前屈ポーズ Half forward bending pose
この原理(効果)はあらゆる前屈のポーズから姿勢を戻す時に応用できます。
この効果を生かすためにも前屈ポーズから戻す時に背中を丸めてロールアップしようとするのは間違っていて、背骨の軸を保持しながら段階的に頭の位置を上げていく要素も加えられる「半分の前屈」はすべての前屈ポーズで効果的に取り入れるべきです。

また、運動の支点となる股関節周囲筋の柔軟性や筋力強化に特に重点をおいた「チェアポーズ(椅子のポーズ)」「マラーサナ(花輪のポーズ)」「アーナンダバラアーサナ(ハッピーベイビーポーズ)」もこの分類の要素が含まれます。

サンスクリット語 日本語 英語
Utkatasana(ウトゥカターサナ) 椅子のポーズ Chair Pose
Malasana(マラーサナ) 花輪のポーズ Garland Pose
Ananda Balasana
(アーナンダバラアーサナ)
ハッピーベイビーポーズ Happy Baby Pose

股関節のインナーマッスルや普段の生活で意識しにくい股関節内転筋群など太ももの筋肉を含む股関節周囲筋へのアプローチが主なフォーカスとなっていますが、軸を維持して「半前屈」姿勢を維持する必要があります。

アーナンダバラアーサナ(ハッピーベイビーポーズ)

【アーナンダバラアーサナ(ハッピーベイビーポーズ)】は、「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」のように背臥位で頭頂から背中全体を床面に安定させた状態で行う、膝を曲げた開脚前屈のような姿勢です。

膝関節を90度程度屈曲して足裏を天井に向けて小指側から足裏を掴み、股関節を肩幅より大きく外転したポジションで膝を脇腹を近づけるように前屈します。

サンスクリット語でアナンダは「至福」、バラは「赤ちゃん」という意味で、赤ちゃんが足をつかんでゴロゴロとご機嫌に遊ぶ姿から名前がついたヨガポーズなので、「アパナーサナ(ガス抜きのポーズ)」のように広い支持面を生かしてリラックス目的で行っても良いのですが、股関節周囲や鼠蹊部への効果を深めることもできます。

手の力を使って膝を脇腹に寄せるように足裏を下に押すことで、開脚前屈を深める方向への力が働きますが、手の力を押し返すように脚に力を入れてポジションを維持することで、当尺性収縮による高い股関節柔軟性向上効果、太い血管やリンパがたくさん集まる太ももの付け根「鼠蹊部(そけいぶ)」を刺激して、血液やリンパ循環を促し、足のむくみ、冷え性、血行不良が原因の婦人系トラブル改善も期待できます。

脚の開き方や腕での負荷のかけ方を調整することで、股関節の柔軟性を高めるために有効なセルフPNFストレッチとしても応用できます。

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マラーサナ(花輪のポーズ)

【マラーサナ(花輪のポーズ)】は、立位開脚姿勢から足裏を床につけたままお尻を床に下ろしてしゃがみ込むヨガポーズで、「アーナンダバラアーサナ(ハッピーベイビーポーズ)」と支持面が異なるだけでほぼ同じ姿勢になっています。

坐位で重力を生かすことで、股関節周りの柔軟性を高め、鼠蹊リンパをしっかり刺激できます。

ただしゃがむだけでなく、足裏全体で床を押し、頭頂が引っ張られるように上半身を引き上げ、坐骨を床に向けてお尻を引き締めることで、コアを強化する効果もあります。

最初は手のひらを床について、安定した姿勢を作ることに集中しますが、コアが安定している場合は手のひらを胸の前で合わせて合掌しながら両肘で両膝を内側から押して股関節内転筋群のストレッチ効果を高めることもできます。

 

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ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)

【ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)】は、上半身(背骨)の軸を維持したまま、後ろにある椅子に座るようにお尻を引くことで股関節を屈曲(前屈)するヨガポーズです。
上半身の軸を維持する強いコアと膝と膝を合わせて股関節と膝関節区屈曲位で維持するための股関節周囲筋をはじめとする下半身の強い筋力が必要なポーズです。
立位ポーズ前後の移行ポーズとしてもよく使われますので、【前屈(股関節屈曲)】を意識することで、お互いの相乗効果を高められます。
ちなみに、【ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)】はバズりにバズったラクビーの五郎丸選手が集中力を高めるために行っていたあの姿勢(ルーティーンポーズ)ととてもよく似ています。
股関節周りの筋肉を収縮させると同時に上半身の軸を維持するためにコアや呼吸筋をしっかりと使うことで、心身のバランスを整えて集中力が高まると同時に、次に行う目的動作(助走やキック)のタメ(ウォームアップ)としてはとても理にかなっています。
詳しい解剖学とやり方は

【前屈ヨガポーズ】効果を高めるコツと注意ポイント

【前屈のポーズ】では、腰周り(股関節周囲)が常に動作の起点となるため、目的に応じて適切なポーズを選んで正しい方法(軽減法)で実践しないと腰を痛めたり、代償動作で肩や首を痛める可能性もあるので注意しましょう。

【前屈ポーズ】は、常に緊張している姿勢保持筋である背面の筋肉(脊柱起立筋など固有背筋群、大臀筋、中臀筋、腰方形筋、ハムストリングス、腓腹筋など)を筋膜ライン(SBL)に沿って深くストレッチできる効果、腹部を刺激することで内臓を活性化させる効果、呼吸を深めることによるリラックス効果、普段よりも頭の位置が下がる逆転効果(眼精疲労対策、脳疲れのリフレッシュ、白髪や薄毛の対策効果)などが期待でき、姿勢が整い、全身の血流が改善して内臓機能もよくなることで、様々な美容健康効果が期待できます。

ポジション(姿勢)の取り方によって、特にストレッチされる部位や負荷のかかる部位、意識するポイントや注意点が変わってきますが、背面の筋膜のつながりと関節の連動を意識することで、自分の身体の問題点が浮き彫りになり、選ぶべき方法も見えてきます。

オーバーストレッチを予防する

【前屈ポーズ】のやり方を間違えたり過剰な負荷をかけ続けると、本来姿勢保持のために一定の張力を発揮し続ける必要のある背面の筋肉や組織を伸張したままロックすることになるため、SBLの姿勢保持機能を低下させてしまい、姿勢保持に悪影響を与えて逆効果になる可能性があります。

オーバーストレッチや怪我を予防し、背面のストレッチ(リラックスして伸長)と筋トレ(収縮)のバランスをとるため、【前屈】の拮抗動作である【背骨の伸展運動】にも意識を向けます。

背骨の伸展とは、背骨の後屈だけではなく屈曲位からニュートラルポジションへ戻す動きも含まれますので、【前屈】から姿勢を戻す時にそれぞれのヨガポーズでストレッチした筋肉を収縮させる意識を持って姿勢をニュートラルに戻しましょう。

ストレッチした筋肉を収縮させることで、背中全体の血流が改善し、靭帯や筋膜などの姿勢保持構造が緩んだりたるんだりしてしまうことを予防できます。

例えば、背面全体のストレッチ効果が高い「深い前屈のポーズ (ウッターナーサナ)」と強化効果の高い「半分の前屈ポーズ(アルダ ウッタナーサナ)」は、お互いを補完しながら背面強化と安定化効果高めることができる最高の組み合わせで、強くしなやかな背面の筋肉を作り、姿勢改善や肩こり腰痛解消などの効果が期待できます。

この観点でも「太陽礼拝」がよく考えて構成されたシークエンスであることがわかります。

筋膜リリースやマッサージで硬い筋肉をほぐしておく

背面の筋膜のつながりや関節の連動を意識しながら【前屈のポーズ】を行うと、ポーズが深められない原因となっている身体の部位が明確になります。

特に硬さやつっかりを感じる筋肉がわかったら、マッサージ・ストレッチ・筋膜リリースなどを行って関節の柔軟性を向上させてからポーズに向かうようにしてください。

無理にポーズを完成させようとすると代償動作で関節痛や怪我の原因になるので、ポーズの目的に応じて適切な軽減方法を併用することも忘れないでください。

できない時の軽減方法を知っておく

【前屈ヨガポーズ】の効果を最大限高めつつ、代償動作による怪我を予防するため、できない時の軽減方法も解剖学的に理解しておきましょう。

特に肩関節の動きや腕の位置で上半身への負荷が大きく変わりますし、SBLのつながりを調整するためには膝関節や足関節のポジションを変えることが効果的です。

また、ブロックやタオルなどのツールを活用する方法もあります。

現在の身体の状態や目的に合わせて負荷や姿勢を調整ししたり、補助具などを使って筋肉や関節組織に適切な刺激が入るように工夫し、正しい考え方と意識でポーズを続けていると自然に柔軟性が高まりますので、焦らず丁寧に自分の身体と向き合いましょう。

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