【大殿筋】筋トレとストレッチのための【イラスト図解でわかりやすい筋肉解剖学(作用と起始停止)】

【大臀筋】は、お尻の丸みと脚と境目を作る人体最大のアウターマッスルす。

歩行、ランニングなどの運動に大きな力を発揮する他、姿勢保持においても骨盤と股関節を安定させる重要な役割があります。

美尻や引き締まったヒップの綺麗なバックラインを作り、姿勢を整え代謝を高めてダイエット効果も期待できる大臀筋筋トレや大臀筋ストレッチが効果的に実践できるように、大臀筋の解剖学構造をイラスト図解でスッキリ整理しましょう。

【大殿筋】とは?どこにあるどんな筋肉?

【大臀筋】はお尻の筋肉(臀筋)の中で一番大きく、かつ表層にあり、お尻の丸み(脚との境目)を作っている筋肉です。

大臀筋の張りや筋緊張はお尻の形にダイレクトに現れるので、美尻と美脚を作るには大臀筋強化が欠かせません。

【大臀筋】腸骨の後ろ側からお尻の丸みを作る様に広く大きな筋腹を作りながら下降し、大腿筋膜(腸脛靭帯)と結合して大腿骨に付着しているので、大腿骨、つまり股関節や膝関節の安定と運動に大きく作用します。

歩行、ランニング、スキップ、ジャンプ、スクワット、階段を昇る時など股関節を曲げた状態から伸展する時など運動に大きな力を発揮するだけでなく、大腿筋膜張筋と連携して歩行などの立位動作時に骨盤と股関節機能を安定させるために重要な働きをしています。

【大臀筋】筋力や機能、柔軟性が低下すると、骨盤を安定させて歩行や立位動作をスムースに行うことができなくなり、膝関節に負担をかけてしまうことにもつながります。

【大殿筋】英語と読み方

【大殿筋】は一番大きい臀筋という意図で名前がついています。

  • 名称:大殿筋
  • 大臀筋ふりがな:だいでんきん
  • 大臀筋英語名:Gluteus Maximus

【大殿筋】起始停止(全体像)

【大殿筋】は、脚とウエスト間にお尻の丸みを作っている人体最大の筋肉なので、腸骨上後方から仙腸関節を降るように広い起始面を持ち、横方向に四角を描くように筋繊維が走行し、大腿骨上部と大腿筋膜の層の間に停止します。

解剖学用語で羅列すると難しく感じてしまいますが、イメージとして、後ろポケットに手を入れて触れる範囲あたりが大臀筋の起始部です。

そのまま横方向にお尻の丸みを作る様に筋繊維が走行。

大腿骨の横部分まで筋腹を伸ばして大腿骨に直接停止する部分と、太もも全体を包み込む筋膜や腸骨から脛骨まで太もも外側を走行する靭帯と連結して間接的に大腿骨(太ももの骨)広範囲に停止する部分があります。

【大殿筋】起始停止(二層構造)

【大臀筋】は二層構造になっています。

【大臀筋】上方浅層部は、徐々に小さくなって大腿骨大転子を通過し、大腿筋膜の表層と深層の間に挟まれるように結合して腸脛靭帯の一部となります。

【大臀筋】下部深層は広範囲をカバーする銀白色の腱膜を形成して、外側広筋と大内転筋の間にある大腿骨臀筋粗面に停止します。

  • 起始(浅部):腸骨稜・後上腸骨棘・仙骨および尾骨外側面・胸腰筋膜(脊柱起立筋群の筋膜)
  • 起始(深部):腸骨翼外面・仙結節靭帯
  • 停止(浅部):大腿筋膜から腸脛靭帯
  • 停止(深部):大腿骨臀筋粗面

大臀筋繊維の大部分は大腿筋膜および腸脛靭帯に結合して間接的に大腿骨から膝関節までカバーするように大腿骨広範囲に付着していることがわかります。

【大殿筋】作用

【大殿筋】は、お尻の丸みを作ると共に、姿勢によって様々な運動方向に作用して、私たちの姿勢安定や動作をサポートしています。

  • 股関節伸展
  • 股関節外転
  • 股関節外旋
  • 体幹伸展
  • 膝伸展
  • 坐位での体重分散

【大殿筋】の作用をそれぞれ具体的な場面に落とし込んで整理していきましょう。

【股関節伸展】大臀筋作用

骨盤が支点となって上から力が働く場合、大腿骨骨幹軸を後ろに引っ張る力(股関節伸展作用)が生じます。

【大臀筋】は特に、段差や階段を昇る、ランニングをする(走る)、スキップする、ジャンプする、スクワットなどのときに曲げた股関節を伸ばす運動でよく働きますが、通常歩行では、大臀筋の股関節伸展作用ほとんど見られません。

【股関節外転】大臀筋作用

【大臀筋】上部繊維には股関節外転作用があります。

直立位を保持するときや通常歩行で片脚立ちになる瞬間など大腿骨を内反させる強い力が働くときに、骨盤の安定を保ち、大腿骨に対して体幹(上半身)を真っ直ぐ保持するように作用しています。

このとき大腿筋膜張筋も同時に作用して前後から骨盤を安定させていて、股関節と膝関節の負担を軽減しています。

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【股関節外旋】大臀筋作用

直立位(股関節伸展位)では股関節外旋方向の力も作用していて、この作用も股関節を安定させると同時に足の縦内側アーチ形成をサポートする役割があります。

リラックスした状態で立って両方の大臀筋にギュッと力を入れてみてください。
特に扁平足がある場合、足の内側が少し浮き上がる感じがすると思います。

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【体幹伸展】大臀筋作用

ハムストリング(大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜腰筋)と協力して骨盤を後ろに引く作用があり、体幹を屈曲した状態から伸展させる(前屈位から直立位になる)ときに強く働き、一番大きな力を発揮する動作です。

【膝関節伸展】大臀筋作用

腸脛靭帯と結合する繊維を介して膝伸展方向へも作用して、膝関節の横方向への安定性を高めています。

【坐位時の体重分散】大臀筋作用

【大臀筋】座っている時のクッションの役割としても重要です。

大臀筋を収縮させることで、坐骨結節など座っているときに直接体重がかかる骨部分への負担を軽減しています。

【大殿筋】神経支配

【大殿筋】は下臀神経支配です。

  • 下臀神経(L5~S2)

【大殿筋】触診

お尻の最も表層にある大きな筋肉なので簡単に触診できます。

【大殿筋】鍛えるメリットと効果

大臀筋の柔軟性と強度を維持することで、直立姿勢での骨盤や股関節・膝関節の安定性が強化され、腰痛予防や解消の他、力強い脚の振り出しができるようになり立位での運動パフォーマンスが安定して高まります。

また、【大臀筋】を鍛えることで美尻・美姿勢・美脚・脚長効果も期待できますし、大きな筋肉を鍛えることで代謝を効果的に高めてダイエット効果も高まります。

【大殿筋】筋トレ(効果的な鍛え方)

【大殿筋】を効果的に正しく鍛えるには以下の点を重視しましょう。

  • 股関節を曲げた状態から股関節を伸ばす際に最も強く働くので、普段の階段昇降や椅子などからの立ち上がりの時に大臀筋を意識するだけでも十分に強化できます。
  • スクワットやパワー系のヨガポーズなど下半身に体重がかかるいろんなエクササイズで使う筋肉なので、大臀筋の走行や解剖学的構造を意識して行うだけでより効果的に強化できます。
  • 四つ這いや側臥位で股関節伸展・屈曲させる運動で選択的にストレッチ・強化できます。
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【大殿筋】ストレッチ

【大殿筋】は直立姿勢で骨盤を安定させるためにも作用していますので、疲れやすい筋肉ですが、座り姿勢が多い現代人は引き延ばされたまま硬く凝り固まっている場合も多く、立位姿勢のバランスが取れずに腰痛につながってしまっているケースも多くあります。

いずれの場合も、まず大臀筋のコリや疲れをほぐすようにマッサージや筋膜リリースをして、柔軟性を取り戻しましょう。

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【臀筋】は3種類

お尻の筋肉である臀筋は3つ【大臀筋・中臀筋・小臀筋】あります。

【大臀筋】は名前の通り臀筋の中で最大の筋肉で、最表層にあり、大臀筋の深層には中臀筋と小臀筋があります。

臀筋は3つとも股関節の安定や制御に作用して私たちが二本足歩行ができるようにサポートしていますが、その中でも大臀筋は特に大きな力を発揮します。

【臀筋】役割

  • 骨盤から大腿骨へ走行し、股関節から下半身を動かす
  • 腰椎-骨盤-股関節-膝関節-足関節の連動を調整して姿勢や運動を安定させる

【臀筋】機能低下すると?

座っている現代人は、臀筋群が機能低下や萎縮してしまいがちです。

結果、股関節周りの筋肉のアンバランスにより様々な問題が生じます。

  • ハムストリングに過剰な負担がかかり大腿四頭筋優位になる
  • 腹筋群や背筋群による代償と拮抗のアンバランス
  • 不良姿勢(反り腰や猫背)
  • 腰痛
  • 膝前側の痛み
  • 股関節痛
  • ACL(前十字靭帯)損傷(捻挫)
  • 腸脛靭帯炎
  • 足首の不安定性

【臀筋】正しく効果的に鍛える方法は?

筋肉疲労を抑え、関節や靭帯の負担を抑え、エネルギーの伝達をスムースにすることは、運動パフォーマンスを高めたり、疲れにくく無駄のない姿勢や動きに直結しますし、疲労や過負荷による怪我や痛み(腰痛や膝痛)の予防にもつながりますので、筋肉の連動や普段のパフォーマンスの中での大臀筋の役割を解剖学的に正しく理解することが大切です。

臀筋群は解剖学構造を理解した正しいエクササイズを1-2週間継続すれば、通常の機能を取り戻せることが様々な研究で証明されています。

臀筋の機能低下で負荷のかかっている周囲の筋肉も含めてストレッチして十分な柔軟性と関節可動域を取り戻してから、負荷をかける筋トレを行いましょう。

 

 

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