筋骨格系の役割まとめ

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二本足歩行をする人間が重力に対して安定した生命体構造を維持するためには、筋肉と骨による筋骨格系が軸となります。

まずは、骨と筋肉の基本的な役割について整理しましょう。

骨の役割

人体の骨には以下の役割があります。

人体の柱になる

骨の一番大きな役割は、人体構造の基礎を構築することです。

骨同士がつくる枠組み(骨格)は家に例えると柱であり、骨格を軸として人体の様々な構造や仕組みが構成されています。

臓器を保護する

脳を保護をする頭蓋骨、脊髄を保護する脊柱、肺や心臓を保護する胸郭、膀胱や子宮などを保護する骨盤など、いくつかの骨が集まって腔所(部屋)を構成し、臓器を納めて保護しています。

血液を作る

骨には骨髄と呼ばれる箇所があり、毎日新鮮な赤血球・白血球・血小板が作られています。

骨は重力によるストレスを受けて活性化しますので、適度な運動で骨に刺激を与えると全身に新鮮な血液を供給できます。

運動や姿勢保持

骨には筋肉が付着しており、筋肉が骨同士の連結である関節を補強したり動かしたりすることで、重力に対して姿勢を保持したり運動や様々な活動ができます。

骨格がすべての土台になっている為、骨格が歪めば筋肉や皮膚も影響を受けますし、逆に偏った筋肉の使い方が骨格をゆがめる原因になります。

カルシウムの貯蔵庫

骨はカルシウムの貯蔵庫としての役割を果たし、全身に血流を通してカルシウムを供給しています。

骨は古くなると一度骨を壊しまた作る、という代謝を繰り返していて、骨を作る細胞を骨芽細胞、骨を壊す細胞は破骨細胞といいます。

破骨細胞は骨を削り血液中にカルシウムを補給する役割があります。

骨芽細胞と破骨細胞のふたつの細胞が上手く機能して正常な代謝が行われますが、そのサイクルは3ヶ月〜1年です。

筋肉の役割

筋肉というとスポーツ選手やボディビルダーのような隆々とした筋肉を想像し、普通の人はあまり関係ないと考えがちですが、私たちが普段姿勢を維持し、呼吸をして生命を維持できるのも筋肉が正常に作用しているからです。

必要な筋力が低下すると生命維持すら困難となるくらい人体の構造上なくてはならないものです。

筋肉には以下の5つの役割があります。

シルエットを作る

スポーツ選手などが競技により独特の体型をしていることからよくわかるように、筋肉のつき方は人の見た目を大きく変えます。

外見にはアウターマッスルと呼ばれるより皮膚の近く(表層)にある大きな筋肉が直接的に影響しますが、姿勢保持や呼吸などより基本的な活動にはより骨の近く(深層)にあるインナーマッスルが大きく影響しています。

熱を作る

筋肉は人体最大の産熱機能(熱を生み出す力)を持っています。

運動をすると身体が温かくなりますし、寒い時は身体を震わせて(筋肉を収縮させて)熱を生み出す「ストレス反応」が出てきます。

特別な運動をしなくても、姿勢を維持したり日常生活を行うだけでも筋肉は収縮しているので、常に熱が発生されて体温維持ができます。

循環を作る

筋肉は全身に数百ありますが、すべて血管の周りを覆うように筋繊維が存在して、全身の血流を促通するポンプのような役割をしています。

運動を起こす

人間の軸となる骨を動かし、運動を起こすことができる器官は人体で筋肉のみです。

脳から神経を通じて運動の指令が筋肉に伝えられ、筋肉が動く(収縮する)ことによって運動や動作が可能となります。

姿勢を保持する

筋肉が収縮および緊張することによって、骨格が作る構造を基礎とした様々な姿勢を保持することができます。

運動を起こす強い力を持つアウターマッスルに対し、インナーマッスルと呼ばれる骨の近くに(深層部)ある筋肉が姿勢保持や調整に重要な役割をしています。

骨と筋肉は常にセット

200以上の骨とそのまわりを囲む数百の筋肉が互いに協力し合って作用することで、私たちの姿勢や見た目(ボディライン)が決まり、様々な活動や運動が可能になります。

例えば、「肩こり」「腰痛」と聞くと「筋肉のコリ」だから筋肉をほぐせばいいだろう、とマッサージなどに行っても一時的な効果しか期待できないのは、人体構造を理解した根本的な解決方法ではないからです。

骨と骨がつながって関節が作られて骨格が形成され、そのなかに人体の生命活動を司る内臓が収まっていますが、内臓を囲む骨格を外部の衝撃から守ったり様々な動線やライフラインをつなぐ役割をするのが骨に付着している骨格筋という筋肉なので、「骨」と「筋肉」は常にセットで考える必要があります。

骨格(骨と骨との連結)が歪むとその形に引っ張られた筋肉は無理な姿勢を強いられ肩こり・腰痛などの症状が生じますし、偏った筋肉の使い方をしていると筋肉のバランスが崩れるので骨格が歪み始め肩こり・腰痛などの症状に繋がります。

また、ひとつの動作を行うだけでも常に全身の筋肉や骨格になんらかの影響を及ぼしていて、例えば上半身を後ろに反らすいわゆる「伸び」の運動では背中の筋肉を緩めると同時に反対側のお腹の筋肉は身体が後ろにひっくり返らないように収縮しますし、背骨周りの小さい筋肉はもちろん、関係ないように思える首の筋肉や手足の筋肉や顔の筋肉も作用しています。

更に、現代は高度に文化が発達して、これまでの人類の歴史にはなかった長時間机でパソコンを使って仕事をしている、満員電車でつり革につかまり必死に立っている、いつもスマホ画面を見る為に下を向いている、などのような不自然な姿勢を長時間強いられることが多くあります。

これらの不自然な同じ姿勢を長時間そのまま続けると、本来は柔軟性とバランスに富んだ筋肉同士の相互作用が働く機会を失い、一定の方向で筋肉が固定されて動かない状態なので、筋肉の偏った張力により骨格も引っ張られ骨格も歪んだ状態になりやすく、放置すると骨格まで曲がって固定してしまうということも起こり得ます。

 

 

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