【大腿骨】太もも骨構造【イラスト図解でわかりやすい骨解剖学】

骨(ほね)解剖学
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【大腿骨】は人体のふともも部分を構成する管状の長く強い骨であり、股関節膝関節の一部として姿勢や運動に関与しています。

股関節膝関節の運動に作用する骨格筋の起始停止と作用を理解するためにも重要な【大腿骨】の形状特徴や解剖学構造も含めてイラスト図解でわかりやすく説明しています。

【大腿骨】とは?どこにあるどんな骨?構造の特徴をイラスト図で整理!

【大腿骨】は人体骨の中では一番長い管状骨です。

人体の太もも部分を構成し、上半身を支える下半身の軸となる骨として十分な強度と長さを持っています。

【大腿骨】の形状を正面、裏面、内面、外面それぞれから確認してみましょう。

【大腿骨】上端には特徴的な球状突起とくびれがあり、太く長いボディ(軸)が続き、大腿骨下端には複数の凹凸構造があることがわかります。

後ほど詳しく整理しますが、大腿骨がこのような構造になっているには理由があります。

また、以下の解剖図からもわかるように、大腿骨上端(近位端)は骨盤股関節を構成し、大腿骨下端(遠位端)は膝蓋骨および下腿骨(脛骨・腓骨)膝関節を構成しています。

【大腿骨】役割

【大腿骨】は太もも部分の骨格として体重を支え、股関節膝関節を構成して移動や歩行など様々な運動に関与しています。

【大腿骨頸部骨折】は高齢者が寝たきりになってしまう原因の骨折としてよく知られています。

大腿骨骨折してしまうと、上半身とつながって身体を支える下半身の軸機能が停止してしまうので、立位活動や歩行が困難となり、日常生活が大きく制限されてしまうことは簡単に想像できると思います。

【大腿骨】構造〜部位の名前と役割〜

【大腿骨】は、構造と役割ごとに大きく以下の3つに分類できます。

大腿骨近位部は骨盤股関節を構成する部分なので、骨盤の寛骨臼(凹)にはまるように飛び出した半球状の大腿骨頭(凸)、細めの頸部、大小二つのでっぱり(転子部)が特徴です。

その下に続く骨幹部は太く長い管状構造です。

大腿骨遠位端は、下腿骨(脛骨・腓骨)および膝蓋骨と膝関節を作るため、複数の凹凸があります。

【大腿骨】が作る関節

【大腿骨上端】は骨盤と共に「股関節」を作り、【大腿骨下端】は脛骨、腓骨、膝蓋骨とともに、「膝関節」を作ります。

  • 股関節:大腿骨と寛骨(骨盤)で形成される関節
  • 膝関節:大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨で形成される関節

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【大腿骨】に付着する筋肉と付着する部位

大腿骨には様々な筋肉が付着していて、これらの筋肉が収縮することで、股関節膝関節の関節運動(作用)が生じます。

大腿骨の部位をより細かく確認しながら、大腿骨に起始または停止として付着する筋肉まで整理していきましょう。

わかりやすいように骨格筋と関節構造を理解する上で特に特徴的な部分に絞ってピックアップしています。

位置 部位名 特徴 付着する筋肉(腱や靭帯)
近位端 大腿骨頭 半球状の大きな凸で寛骨臼(凹)と結合する 骨頭中央の窪み(骨頭窩)に大腿骨頭靭帯(血管経路)
大腿骨頸 大腿骨頭下部にある細い部分で骨折しやすい 輪帯
大転子

触診の目安になる太もも外側のでっぱり

複数の筋肉が付着

中臀筋
小臀筋
大腿筋膜張筋
深層外旋六筋(梨状筋と大腿方形筋)
外側広筋(大腿四頭筋)
転子窩 大転子のでっぱりから頸部入り込むような凹み 坐骨大腿靭帯
深層外旋六筋(上双子筋・下双子筋・内閉鎖筋・外閉鎖筋)
小転子 大腿骨内側の小さなでっぱり 腸腰筋
恥骨大腿靭帯
転子間稜 大転子下部 大腿方形筋(深層外旋六筋)
骨幹部 臀筋粗面 粗線外側唇の上方部 大臀筋
外側広筋(大腿四頭筋)
恥骨筋線 粗線内側唇の上方部 股関節内転筋群(恥骨筋・大内転筋・短内転筋)
粗線内側唇 大腿骨後面を縦に走る線状の隆起(内側) 股関節内転筋群(長内転筋・大内転筋・短内転筋)
内側広筋(大腿四頭筋)
粗線外側唇 大腿骨後面を縦に走る線状の隆起(外側) 大腿二頭筋短頭(ハムストリング)
外側広筋(大腿四頭筋)
遠位端 内転筋結節 内側上顆上部の小突出部 大内転筋(股関節内転群)
内側顆 下端内側肥厚部 後十字靭帯(PCL)
外側顆 下端外側肥厚部 前十字靭帯(ACL)
内側上顆 内側顆の後上方にある隆起 腓腹筋内側頭(下腿三頭筋)
内側側副靭帯(MCL)
外側上顆 外側顆の後上方にある隆起 腓腹筋外側頭(下腿三頭筋)
膝窩筋
外側側副靭帯(LCL)
顆間窩 内側顆と外側顆の間にある深い凹み 各膝関節靭帯

大腿骨に付着(経由)して、股関節膝関節の運動に作用する筋肉群は以下のページでも詳しく解説してまとめてあります。

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