「骨」の構造(解剖学)と役割(生理学):人体の柱の基礎知識

骨(ホネ)の解剖学と生理学

二本足歩行をする人間が重力に対して安定した生命体構造を維持するためには、筋肉と骨による筋骨格系が軸となります。 まずは、骨と筋肉の基本的な役割について整理しましょう。

  1. 骨の役割(概論)
  2. 骨の構造の特徴(各論)
  3. 関節の構造
  4. 骨格と姿勢
人体の柱構造だよ!

骨の役割

どんなモノにも柱や土台が必要ですが、人体構造の基礎土台(柱)になっているパーツが「骨」であり、大きく5つの役割を担っています。

①人体の柱になる

骨の一番大きな役割は、人体構造の基礎を構築することです。

骨同士がつくる枠組み(骨格)は家に例えると柱であり、骨格を軸として人体の様々な構造や仕組みが構成されています。

②臓器を保護する

脳を保護をする頭蓋骨、脊髄を保護する脊柱、肺や心臓を保護する胸郭、膀胱や子宮などを保護する骨盤など、いくつかの骨が集まって腔所(部屋)を構成し、臓器を納めて保護しています。

③血液を作る

骨には骨髄と呼ばれる箇所があり、毎日新鮮な赤血球・白血球・血小板が作られています。

骨は重力によるストレスを受けて活性化しますので、適度な運動で骨に刺激を与えると全身に新鮮な血液を供給できます。

④運動や姿勢保持

骨には筋肉が付着しており、筋肉が骨同士の連結である関節を補強したり動かしたりすることで、重力に対して姿勢を保持したり、関節を動かす運動や様々な活動ができます。

骨格がすべての土台になっている為、骨格が歪めば筋肉や皮膚も影響を受けますし、逆に偏った筋肉の使い方が骨格をゆがめる原因になります。

⑤カルシウムの貯蔵庫

骨はカルシウムの貯蔵庫としての役割を果たし、全身に血流を通してカルシウムを供給しています。

骨は古くなると一度骨を壊しまた作る、という代謝を繰り返していて、骨を作る細胞を骨芽細胞、骨を壊す細胞は破骨細胞といいます。 破骨細胞は骨を削り血液中にカルシウムを補給する役割があります。

骨芽細胞と破骨細胞のふたつの細胞が上手く機能して正常な代謝が行われますが、そのサイクルは3ヶ月〜1年です。

骨と骨のつながりが関節

人体の骨は人間としての形状や姿勢運動機能を発揮するために、とても精巧な構造を有しています。

姿勢や運動を決める要素

『関節』について詳しく学ぶ

【関節】は、骨と骨をつないで人体の姿勢や運動軸を作り、筋肉の収縮による運動方向や可動域を決める重要な要素です。

骨構造を支える骨格筋

200以上の骨とそのまわりを囲む数百の筋肉が互いに協力し合って作用することで、私たちの姿勢や見た目(ボディライン)が決まり、様々な活動や運動が可能になります。 例えば、「肩こり」「腰痛」と聞くと「筋肉のコリ」だから筋肉をほぐせばいいだろう、とマッサージなどに行っても一時的な効果しか期待できないのは、人体構造を理解した根本的な解決方法ではないからです。

骨と骨がつながって関節が作られて骨格が形成され、そのなかに人体の生命活動を司る内臓が収まっていますが、内臓を囲む骨格を外部の衝撃から守ったり様々な動線やライフラインをつなぐ役割をするのが骨に付着している骨格筋という筋肉なので、「骨」と「筋肉」は常にセットで考える必要があります。

骨格(骨と骨との連結)が歪むとその形に引っ張られた筋肉は無理な姿勢を強いられ肩こり・腰痛などの症状が生じますし、偏った筋肉の使い方をしていると筋肉のバランスが崩れるので骨格が歪み始め肩こり・腰痛などの症状に繋がります。 また、ひとつの動作を行うだけでも常に全身の筋肉や骨格になんらかの影響を及ぼしていて、例えば上半身を後ろに反らすいわゆる「伸び」の運動では背中の筋肉を緩めると同時に反対側のお腹の筋肉は身体が後ろにひっくり返らないように収縮しますし、背骨周りの小さい筋肉はもちろん、関係ないように思える首の筋肉や手足の筋肉や顔の筋肉も作用しています。

更に、現代は高度に文化が発達して、これまでの人類の歴史にはなかった長時間机でパソコンを使って仕事をしている、満員電車でつり革につかまり必死に立っている、いつもスマホ画面を見る為に下を向いている、などのような不自然な姿勢を長時間強いられることが多くあります。

これらの不自然な同じ姿勢を長時間そのまま続けると、本来は柔軟性とバランスに富んだ筋肉同士の相互作用が働く機会を失い、一定の方向で筋肉が固定されて動かない状態なので、筋肉の偏った張力により骨格も引っ張られ骨格も歪んだ状態になりやすく、放置すると骨格まで曲がって固定してしまうということも起こり得ます。    

骨構造を支える骨格筋

『骨格筋』について詳しく学ぶ

全身の筋肉は骨に付着して姿勢や運動を支えています。

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